25 / 36
準備
しおりを挟む
「ツイです!!!!」
「あ。す、すみません、め、メアトです」
煩い人の急な自己紹介に戸惑いながらもメアトは丁寧なお辞儀と自己紹介で返答した。
「ツイです!!!!」
「なんで二回言ったんだよ」
満面の笑みを浮かべメアトに握手を求めるツイの姿を見るに余程嬉しいんだろう。
見える人が増えて良かったな、と俺はその煩い喜びを微笑ましく思った。
「わあああああ」
メアトがその手を取ると更に目を輝かせ、容赦なくブンブン腕を振るう。
喜びの表現過多で人を傷つけるぞ(物理)。
「まあ、そこら辺にしておいて、なんでメアトがツイの事を見えてるんだ?」
「ああ、確かにそうですねー」
ツイはうーんと考えてからメアトの方を見た。
「メアトさんはえっと、武器なんですっけ?」
「は、はい、一応呪いの装備という事に、なっています」
「そうですねえ……、うーん。わかりませんっ!!」
「今の質問の意図は何!?」
「正直な所、認識可能なのはシオさん以外いない、としか伝えられていないので、それ以上の理由は分かりかねます」
結局全部謎のまま、か。
「え、えと……お話について、いけない、のですが……」
「ん、ああ」
困惑気味のメアトの様子を愛くるしく思いつつ、丁寧な説明をツイにさせた。「私ッ!!」
序に二人の自己紹介も終え、ライビット達の元へともう一度戻ってきた。
彼らの目にはまだ闘志が宿っている。やる気は満々と捉えて良いんだろうか。
「ありがとう」
その言葉にライビット達は優しく頷いた。
「ははは、努力をしている様だな」
では、と意気込む俺たちの前に堂々たる立ち姿で音も無く現れたのは巨大な兎、ライビット達の長だった。
「お陰様でな」
俺は自然と苦虫を潰したような顔をしてしまった。
「ははは、よく顔と声に出るのう」
「で、今日は何の用だ?」
「……戦うか?」
俺がそう警戒しながら一つ聞くと長は真剣な面持ちでそう提案をする。
「……」
俺は少し考えて――――戦闘態勢を取った。
「あ。す、すみません、め、メアトです」
煩い人の急な自己紹介に戸惑いながらもメアトは丁寧なお辞儀と自己紹介で返答した。
「ツイです!!!!」
「なんで二回言ったんだよ」
満面の笑みを浮かべメアトに握手を求めるツイの姿を見るに余程嬉しいんだろう。
見える人が増えて良かったな、と俺はその煩い喜びを微笑ましく思った。
「わあああああ」
メアトがその手を取ると更に目を輝かせ、容赦なくブンブン腕を振るう。
喜びの表現過多で人を傷つけるぞ(物理)。
「まあ、そこら辺にしておいて、なんでメアトがツイの事を見えてるんだ?」
「ああ、確かにそうですねー」
ツイはうーんと考えてからメアトの方を見た。
「メアトさんはえっと、武器なんですっけ?」
「は、はい、一応呪いの装備という事に、なっています」
「そうですねえ……、うーん。わかりませんっ!!」
「今の質問の意図は何!?」
「正直な所、認識可能なのはシオさん以外いない、としか伝えられていないので、それ以上の理由は分かりかねます」
結局全部謎のまま、か。
「え、えと……お話について、いけない、のですが……」
「ん、ああ」
困惑気味のメアトの様子を愛くるしく思いつつ、丁寧な説明をツイにさせた。「私ッ!!」
序に二人の自己紹介も終え、ライビット達の元へともう一度戻ってきた。
彼らの目にはまだ闘志が宿っている。やる気は満々と捉えて良いんだろうか。
「ありがとう」
その言葉にライビット達は優しく頷いた。
「ははは、努力をしている様だな」
では、と意気込む俺たちの前に堂々たる立ち姿で音も無く現れたのは巨大な兎、ライビット達の長だった。
「お陰様でな」
俺は自然と苦虫を潰したような顔をしてしまった。
「ははは、よく顔と声に出るのう」
「で、今日は何の用だ?」
「……戦うか?」
俺がそう警戒しながら一つ聞くと長は真剣な面持ちでそう提案をする。
「……」
俺は少し考えて――――戦闘態勢を取った。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。

ゲームの中に転生したのに、森に捨てられてしまいました
竹桜
ファンタジー
いつもと変わらない日常を過ごしていたが、通り魔に刺され、異世界に転生したのだ。
だが、転生したのはゲームの主人公ではなく、ゲームの舞台となる隣国の伯爵家の長男だった。
そのことを前向きに考えていたが、森に捨てられてしまったのだ。
これは異世界に転生した主人公が生きるために成長する物語だ。


せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる