俺のステータス『軟弱 虚弱 脆弱 惰弱 貧弱 ※時折頑強』

困惑中

「え、本当に？本当ですか？宇宙人とかが急に攻めてきたとかではなく？」
「宇宙人の方が信憑性高いの解せないよ？」
「え、いや、だって。ステータス無の人が」
「無じゃないから。ゼロより一つ数大きいからね。そこ間違っちゃ絶対駄目だからね」
「本当に……」
未だに鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしているツイにはもう信用させるのは無理だろう、これ以上突っ込むのも疲労が溜まるだけだ、メアトと会話して休憩を取ろう。
「メアトには本当に助けられた」
「そ、そんな何度もお礼なんて、わ、私には似付かわしくない、ですよ……」
「そんな事ない。メアトの助言で俺は変われたんだ。メアトは凄いんだ。必要がないなんて、絶対にありえないよ」
「ほ、本当にそうでしょうか……」
「本当だ」
「え、えへへ、嬉しいです」
少し素直になりながらも照れ臭そうにするメアトは俺の隣にちょこんと座った。
「あれぇ？私なきものにされてません？」
メアトの視界に映らず、触れることが出来ないのを良いことに、グイっと間に割り込み存在を主張する鬱陶しい残念美少女は本当に残念だ。
何が残念って顔以外全部なんだよな。
「ほえ？ってあれ？」
そう唐突に疑問を抱き、キョトンとした顔を見せたのはツイだった。
「？」
俺はそんなあほ面の間抜けな声の方に顔をやる。
「ず、ずっと、気になってたんですが、こ、この人って、シオの、仲間です、か？」
続いて震えた声で言葉を発するメアトの方へと目をやると完全に彼女の視界の先は、この人と言われたあほ面の美少女だった。
「は？え？」
間に割り込むツイの肩は当然俺と触れあっている。じゃあ、その逆の肩は何なんだ？触れ合っていない―――触れ合えない筈の二人の肩は窮屈そうにしていた。
「ん？見えてる？」
「え、え？」
三人の困惑がこの場を包む。