6 / 50
5.動き出す者たち
しおりを挟む
アセナがキルアと契約した頃、とある屋敷に7人と7匹の伝説が集まっていた。
言わずと知れた、ドラグーン7勇者たちである。
屋敷の住人たる赤銅色の髪を持つ二十代くらいの娘と紺色の髪をしたの青年が、緋色の髪の妖艶な女性や魔女のような格好をした金髪の女性、黒髪の巫女風な赤銅色の髪の娘と同じ年代の娘、茶髪ショートヘアの娘と黒髪の青年を屋敷の中へと招き入れた。
それぞれ順番に、深紅、黒緋、白、金、黒、青、翡翠の鱗を持つ、小さき竜種を連れている。
彼女たちの騎竜種であった。
体が小さいのは、そのような魔法を使っているためである。
「アスカ、久しぶり。」巫女風の娘は、嬉しそうに顔を綻ばせ、言う。
「久しぶり、ヒナ。」アスカと呼ばれた赤銅髪の娘は巫女風の娘にそう返す。
「アスカ、結婚生活は順調?貴族の生活には慣れた?」緋色の髪の女性は妖艶に微笑みながら聞く。
それに答えたのは、アスカの隣にいる紺色の髪の青年であった。
「アスカがボロを出さないか、ヒヤヒヤしてる。」
「ケイ、さすがに酷くない?」アスカは、紺色の髪の青年に文句を言った。
「微笑ましいなあ。」そう野次馬根性丸出しに言ったのは、茶髪ショートヘアの娘だ。
「リオは相変わらずじゃの。」そう茶髪ショートヘアの娘に言ったのは、魔女のような金髪の女性だった。
「サクヤさんには言われたくないと思いますけど。」そう魔女のような金髪の女性に言ったのは、黒髪の青年。
「ヒビキも全然変わってないね。」アスカは、嬉しそうに笑った。
『ねぇ、アスカ。入っていーい?アイリーンもそう思うでしょ?』アスカに声を掛け、緋色の髪の女性に声を掛けたのは、白竜である。
白竜は、ふわふわの、鱗が羽毛になった翼をパタパタとさせた。
「うん、いーよ。みんな、入って。」アスカは、そう屋敷へと案内する。
「アスカ、誰が見てるか分からないんだ。家の中なら兎も角、外では気を付けろ。」ケイは、ため息と共に言った。
「……分かりましたわ、旦那様。皆様、どうぞお入り下さいませ。」ケイの指摘通りに、アスカは貴族らしく振る舞い、ほかのドラグーンへと言う。
「……失礼します。」
若干、戸惑いつつも、他のドラグーン達は、屋敷へと入った。
カチャリ。
ドアが閉まる。
「貴族って面倒。」はぁ、とアスカはため息を吐いて言う。
「アスカって、苦手そうだもんね。」ヒナはクスクスと笑って言った。
『及第点なんじゃねぇか?お前ら、新興貴族なんだろ?』そう言ったのは、ヒナの肩に乗っている黒竜だった。
「そうね。経験から言うと新興貴族であれば、出来てる方だと思うわ。今がどうかは知らないけれど。」とは、アイリーンの弁だ。
「ドラグーンだとバレてないじゃろうな?」サクヤはそうアスカへ聞く。
「大丈夫。高等ドラゴーネだと思ってる。」コクリ、とアスカは頷き、言う。
女子トークで盛り上がっている女性陣に、男性陣はため息を吐く。
「集まったのは、再会を喜ぶためじゃないだろう?」ケイは、女性陣に言う。
「それぐらい、分かっておりますわ。」アスカはケイにお嬢様口調で言って、プイッ、と顔を背けた。
「ア、アスカ?」ケイは、困惑したようにアスカの名前を呼んだ。
「旦那様、声に感情が出ております。お気を付け下さいませ。」アスカは、明後日の方向を向きながらケイに言う。
ケイは何が何だかんだ分からないようであった。
「ふふ、拗ねてしまったわね。」アイリーンはクスクスと笑ってケイに言う。
「アスカにも可愛い所があるじゃないか。」リオは声を上げて笑いながら言った。
「一日中、この調子かもしれんぞ。」どうするんじゃ、とケイを見てサクヤは聞く。
「二人の関係は、後で二人に解決して貰うとして、ここに呼んだ理由はなんだ?」ヒビキは、呼んだ人に聞く。
「それは、ロギアスに聞いて。」ヒナは言うと、腕の中の黒竜に注目させた。
『……ウィツネルの封印が解け掛けてる。封印の中で目覚めた筈だ。彼奴の殺気を感じた。』ロギアスのその言葉にロギアス以外のドラグーンは、驚きに見舞われた。
「う、嘘でしょう?もう少し封印は持つ筈よ?」ヒナは、ロギアスに言う。
その言葉には、多少の怯えも含まれていた。
『…私たちが本気を出したのは、二千年以上前のことです。あのときの力を出せるかというと不安が残ります。』そうロギアスに意見したのは、アスカの肩に乗っている深紅竜だ。
「ウェリアの言う通りだよ。私たちだって、全盛期の頃に比べて余りにも、力を使ってない。平和過ぎたから。……平和が悪いことではないんだけど。」アスカは言う。
「確かに。世界は余りにも腑抜けてしまったわ。……今、ウィツネルに襲われたら、私たちも勝てない。……次世代も育っていないこの状態で、どのように戦えばいいの?」アイリーンは、悲痛げに言った。
ドラグーン達の間に重い沈黙が訪れた。
二千年以上前にも無かった重い沈黙が。
『大丈夫。まだ時間はあるよ。それまでにすることは沢山あるけど、僕たちなら、大丈夫。今までそうやって、色んな危機を乗り越えてきたんだから。』アイリーンの腕の中にいる白竜は、ドラグーン達を励ますように言った。
ドラグーン達の瞳に光が宿る。
"絶望しか持たぬ者に、奇跡は訪れぬ"
二千年以上前、戦乱の世の中にあっても、希望を捨てなかったドラグーン7勇者を見て、人々が言った言葉だ。
二千年以上前の戦乱に比べて、今はドラグーン達が圧倒的に不利であるのはわかっている。
だが。
それがなんだ。
ドラグーン7勇者は、戦乱のない平和な世から戦乱の中へと放り出され、それでも戦乱を生き抜き、平和を世界にもたらした謂わば猛者たちだ。
少ししか時間はないが、時間がなかったあの戦乱に比べて、沢山の準備ができる。
たとえ、ドラグーン7勇者の自分たちが死んだとしても、そのころにはきっと次世代に託せるだろう。
アイリーンは微笑んだ。
「ありがとう、ファルス。やるべきことが分かったわ。」
『どーいたしまして!』ファルスは元気よく答えた。
「潮時だな。」ヒビキは言う。
「いったん表舞台から姿を消す。裏で戦いの準備だ。」ケイは静かに言った。
「そして、派手に姿を現してあげましょう。」ヒナは獰猛に笑う。
その姿も美しい。
「その間、子供達には会えないよね。それはどうするの?」リオは聞いた。
「姿を消す前に会いに行けばいいじゃろ。異議はないかのう?」サクヤは聞く。
異議はないようであった。
「…………あの、さ……息子が家出したんだけど、どうすればいいかなぁ?」アスカは、気まずそうに他の人へ聞く。
「「「「「はあああああああっ!?」」」」」
婚姻を結んでいるケイとアスカ以外の声が、部屋いっぱいに広がったのだった。
言わずと知れた、ドラグーン7勇者たちである。
屋敷の住人たる赤銅色の髪を持つ二十代くらいの娘と紺色の髪をしたの青年が、緋色の髪の妖艶な女性や魔女のような格好をした金髪の女性、黒髪の巫女風な赤銅色の髪の娘と同じ年代の娘、茶髪ショートヘアの娘と黒髪の青年を屋敷の中へと招き入れた。
それぞれ順番に、深紅、黒緋、白、金、黒、青、翡翠の鱗を持つ、小さき竜種を連れている。
彼女たちの騎竜種であった。
体が小さいのは、そのような魔法を使っているためである。
「アスカ、久しぶり。」巫女風の娘は、嬉しそうに顔を綻ばせ、言う。
「久しぶり、ヒナ。」アスカと呼ばれた赤銅髪の娘は巫女風の娘にそう返す。
「アスカ、結婚生活は順調?貴族の生活には慣れた?」緋色の髪の女性は妖艶に微笑みながら聞く。
それに答えたのは、アスカの隣にいる紺色の髪の青年であった。
「アスカがボロを出さないか、ヒヤヒヤしてる。」
「ケイ、さすがに酷くない?」アスカは、紺色の髪の青年に文句を言った。
「微笑ましいなあ。」そう野次馬根性丸出しに言ったのは、茶髪ショートヘアの娘だ。
「リオは相変わらずじゃの。」そう茶髪ショートヘアの娘に言ったのは、魔女のような金髪の女性だった。
「サクヤさんには言われたくないと思いますけど。」そう魔女のような金髪の女性に言ったのは、黒髪の青年。
「ヒビキも全然変わってないね。」アスカは、嬉しそうに笑った。
『ねぇ、アスカ。入っていーい?アイリーンもそう思うでしょ?』アスカに声を掛け、緋色の髪の女性に声を掛けたのは、白竜である。
白竜は、ふわふわの、鱗が羽毛になった翼をパタパタとさせた。
「うん、いーよ。みんな、入って。」アスカは、そう屋敷へと案内する。
「アスカ、誰が見てるか分からないんだ。家の中なら兎も角、外では気を付けろ。」ケイは、ため息と共に言った。
「……分かりましたわ、旦那様。皆様、どうぞお入り下さいませ。」ケイの指摘通りに、アスカは貴族らしく振る舞い、ほかのドラグーンへと言う。
「……失礼します。」
若干、戸惑いつつも、他のドラグーン達は、屋敷へと入った。
カチャリ。
ドアが閉まる。
「貴族って面倒。」はぁ、とアスカはため息を吐いて言う。
「アスカって、苦手そうだもんね。」ヒナはクスクスと笑って言った。
『及第点なんじゃねぇか?お前ら、新興貴族なんだろ?』そう言ったのは、ヒナの肩に乗っている黒竜だった。
「そうね。経験から言うと新興貴族であれば、出来てる方だと思うわ。今がどうかは知らないけれど。」とは、アイリーンの弁だ。
「ドラグーンだとバレてないじゃろうな?」サクヤはそうアスカへ聞く。
「大丈夫。高等ドラゴーネだと思ってる。」コクリ、とアスカは頷き、言う。
女子トークで盛り上がっている女性陣に、男性陣はため息を吐く。
「集まったのは、再会を喜ぶためじゃないだろう?」ケイは、女性陣に言う。
「それぐらい、分かっておりますわ。」アスカはケイにお嬢様口調で言って、プイッ、と顔を背けた。
「ア、アスカ?」ケイは、困惑したようにアスカの名前を呼んだ。
「旦那様、声に感情が出ております。お気を付け下さいませ。」アスカは、明後日の方向を向きながらケイに言う。
ケイは何が何だかんだ分からないようであった。
「ふふ、拗ねてしまったわね。」アイリーンはクスクスと笑ってケイに言う。
「アスカにも可愛い所があるじゃないか。」リオは声を上げて笑いながら言った。
「一日中、この調子かもしれんぞ。」どうするんじゃ、とケイを見てサクヤは聞く。
「二人の関係は、後で二人に解決して貰うとして、ここに呼んだ理由はなんだ?」ヒビキは、呼んだ人に聞く。
「それは、ロギアスに聞いて。」ヒナは言うと、腕の中の黒竜に注目させた。
『……ウィツネルの封印が解け掛けてる。封印の中で目覚めた筈だ。彼奴の殺気を感じた。』ロギアスのその言葉にロギアス以外のドラグーンは、驚きに見舞われた。
「う、嘘でしょう?もう少し封印は持つ筈よ?」ヒナは、ロギアスに言う。
その言葉には、多少の怯えも含まれていた。
『…私たちが本気を出したのは、二千年以上前のことです。あのときの力を出せるかというと不安が残ります。』そうロギアスに意見したのは、アスカの肩に乗っている深紅竜だ。
「ウェリアの言う通りだよ。私たちだって、全盛期の頃に比べて余りにも、力を使ってない。平和過ぎたから。……平和が悪いことではないんだけど。」アスカは言う。
「確かに。世界は余りにも腑抜けてしまったわ。……今、ウィツネルに襲われたら、私たちも勝てない。……次世代も育っていないこの状態で、どのように戦えばいいの?」アイリーンは、悲痛げに言った。
ドラグーン達の間に重い沈黙が訪れた。
二千年以上前にも無かった重い沈黙が。
『大丈夫。まだ時間はあるよ。それまでにすることは沢山あるけど、僕たちなら、大丈夫。今までそうやって、色んな危機を乗り越えてきたんだから。』アイリーンの腕の中にいる白竜は、ドラグーン達を励ますように言った。
ドラグーン達の瞳に光が宿る。
"絶望しか持たぬ者に、奇跡は訪れぬ"
二千年以上前、戦乱の世の中にあっても、希望を捨てなかったドラグーン7勇者を見て、人々が言った言葉だ。
二千年以上前の戦乱に比べて、今はドラグーン達が圧倒的に不利であるのはわかっている。
だが。
それがなんだ。
ドラグーン7勇者は、戦乱のない平和な世から戦乱の中へと放り出され、それでも戦乱を生き抜き、平和を世界にもたらした謂わば猛者たちだ。
少ししか時間はないが、時間がなかったあの戦乱に比べて、沢山の準備ができる。
たとえ、ドラグーン7勇者の自分たちが死んだとしても、そのころにはきっと次世代に託せるだろう。
アイリーンは微笑んだ。
「ありがとう、ファルス。やるべきことが分かったわ。」
『どーいたしまして!』ファルスは元気よく答えた。
「潮時だな。」ヒビキは言う。
「いったん表舞台から姿を消す。裏で戦いの準備だ。」ケイは静かに言った。
「そして、派手に姿を現してあげましょう。」ヒナは獰猛に笑う。
その姿も美しい。
「その間、子供達には会えないよね。それはどうするの?」リオは聞いた。
「姿を消す前に会いに行けばいいじゃろ。異議はないかのう?」サクヤは聞く。
異議はないようであった。
「…………あの、さ……息子が家出したんだけど、どうすればいいかなぁ?」アスカは、気まずそうに他の人へ聞く。
「「「「「はあああああああっ!?」」」」」
婚姻を結んでいるケイとアスカ以外の声が、部屋いっぱいに広がったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
二度目の勇者は救わない
銀猫
ファンタジー
異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。
しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。
それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。
復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?
昔なろうで投稿していたものになります。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる