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三章・具材ゴロゴロミートソーススパゲティ

フードフェスティバル最終日!

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とうとうフードフェスティバルも最終日だ。僕がベッドから這い出ると、炎さんが朝ゴハンを作ってくれている。炎さんは僕より夜遅くまで起きているのに、いつも僕より早く起きている。僕が寝過ぎなのかな。昨日、炎さんに聞いたら気にするなと言われてしまった。僕も炎さんにお弁当とか作ってあげたい。

「起きたのか?カルマ」

「おはよう、炎さん。わ、美味しそう!」

テーブルの上の料理を見て、僕は一気にお腹が空いた。
今日はカラフルなサンドイッチだ。温かいスープとサラダもある。飲み物は定番の牛乳とオレンジジュース。こんなの美味しくないはずがない。

「いただきまーす」

炎さんが僕の向かいに座って、テレビを点けた。僕も何気なくそちらを見たら、僕が映っている。

「え?」

テロップを読むと、「期待の新星!快進撃!!」と書かれている。
え、なんかめちゃくちゃハードル上がってませんか?

「カルマ、スマホはどうした?」

僕は一昨日からスマートフォンの電源を切っている。スカウトメールがとにかく止まらなくて怖かったからだ。

でも大事なメールも来ているかもしれない。僕は恐る恐るスマートフォンの電源を入れてみた。
メールが1000件を超えている。
大変なことになってしまった。

「カルマ、お前はこのフードフェスティバルが終わったら、修行の旅に出るんだよな?」

「うん。だって僕、まだまだ実力不足だしもっと色々な料理に出会いたいんだ」

炎さんに頭を撫でられる。

「スカウトメールに関しては目ぼしいものだけ返信すればいい。
お前はもうこの国での就職には困らないだろうし」

「うん、そうだね」

「とりあえず食べよう」

僕はもう一度いただきますをした。
サンドイッチは一口サイズでポイポイ食べられる。ハムとトマトが挟まったものから始まって、ツナサラダや玉子ペーストの挟まったサンドイッチもあった。

一言で言うなら「美味い」だ。
サラダにはポテトサラダが上にこんもり盛られていた。大好きなんだよね、こういうの。炎さん特製のドレッシングがまた美味さを引き立ててくれている。

「美味しいよ、炎さん」

「カルマが頑張れるように作った」

その言葉に僕はじぃんっとした。
炎さんが今日もイケメンで優しい。
神様ありがとう。

炎さんは僕のために、お弁当を作ってくれていた。昨日のお弁当はシンプルな鶏めしだった。
柔らかくてトロトロの鶏肉に、しっかり味のついたご飯が本当に美味しかった。
また食べたいと言ったら、炎さんが嬉しそうに笑ってくれて、僕も嬉しかった。

今日のお弁当は何かな?
鉄人との対決は一体どうなるんだろう。
不安がないわけではない。でも僕はもう、やりきるだけなんだ。
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