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おまけSS
フオンへ(アカツキとラッセ)
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登場人物紹介
アカツキ 三十歳
ラッセに手伝いを頼まれて、フオンに向かうことに。ラッセが可愛くて仕方がない。遣いにだしたキリトの顔が、やたらちらつく。
ラッセ(仮名) 年齢不詳
フォゼットという大国の警備を遠隔で行なっている。双子の姉がいて二人で交代しながら毎日二十四時間警備を行っている。とにかくアカツキが大好き。ラッセは仮名である。アカツキだけは本名を知っている。可愛らしい小柄な女性。少し口が悪い。
(無配①のキャラクター)
キリト・クヴェール 二十七歳
フオンでアカツキから頼まれたお遣いをしている。早く用事を終わらせてツムギといちゃいちゃしたい。
ツムギ・クヴェール 二十一歳
キリトの妻。愛らしい顔立ちをした人で僕っ子。キリトの扱いがとにかく上手い。
「悪いな、アカツキ。急に呼び出して」
「いや、別に構わないけど」
アカツキは後ろにラッセを乗せて、広い道路を相棒のバイクで走っている。さすが大国フォゼット、交通量が激しい。アカツキは更にスピードを速めた。このままでは後ろの車両に煽られてしまう、そう思ったからだ。
「で、これからどこに行くってんだ?」
「ああ。フオンだ。国にインターネット回線を新しく通したいって随分前から言われていたんだけど、ようやくフオンの上部が動き出したらしい。多分上部のオヤジたち、今流行っているSNSがやりたくなったんじゃないか。若い女の子と簡単に知り合いになれるし」
ラッセはそのための雑務を頼まれたのだとぼやいた。インターネットという波がゆっくりとだが、世界に波及してきていることをアカツキももちろん承知している。アンデルフォン公国ではその普及の波がまだまだ先になりそうなこともだ。それに、フオンとフォゼットは姉妹都市だ。なにかあれば助け合おうというルールが暗黙の上にある。アカツキはしばらくキリトの顔が頭の中に思い浮かんで消えなかった。まさかとは思うが、向こうでキリトとばったり鉢合わせる、なんてこともあるかもしれない。アカツキは思わずふるふると首を振った。そんなことは考えるだけでぞっとする。
「あの狸爺どもめ。俺を使うからにはギャラを弾んでもらわないと」
ラッセが恐ろしいことを言っているのも聞かないことにしたアカツキだ。
「なあ、ラッセ。作業時間はどれくらいかかる?」
「ああ、数時間くらいかな。もしかして忙しいか?」
ラッセの声に不安が混じる。アカツキはアンデルフォンの騎士隊の様子を思い出していた。一応名目上の訓練はしているが、平和すぎて気が緩んでいるのは間違いない。どこかで引き締めてやらないと彼らが国を守る騎士として務まらないことは明白である。
「いや、忙しくはないけど、うちのやつらの訓練に簡単な模擬戦ができないかなって。できればラッセの力を借りたい」
ラッセがアカツキの背中に抱き着いて来る。それにアカツキは少しドキッとした。
「アカツキはいつも騎士隊のことを心配しているんだな」
「そ、そりゃあ一応隊長だしな」
「俺が作ったメカナイトを貸してやろう。敵襲だと思わせてみんなを慌てさせればいい」
「おいおい、ちょっと乱暴じゃないか?」
アカツキが返すとラッセが楽しそうに笑う。
「そういう訓練をしないと、いざという時困るだろう?」
「ま、まあそうだな。じゃあ今度頼む」
「分かった。メカたちを最新の状態で調整しておく」
道は大きな橋に差し掛かっている。なにも遮るものがないので強い風を体に感じた。バイクが風で横に煽られる。橋が揺れているのをバイク越しに感じる。もう随分古い橋だ。もうすぐ工事をすると看板が立てられていた。
「わあ、たまにこうして外に出るのもいいな」
ラッセはフォゼット国内の警備のほか、国民を自分で発明したメカで遠隔で守る仕事もしている。彼女の仕事に休みはない。だが時々であればこうして外に出られる。
「アンデルフォンに遊びに来ればいいのに」
アカツキが軽く言うとラッセが背中にしっかりしがみついてきた。
「アカツキが迎えに来てくれるなら行く」
「お、おう」
橋を抜けてしばらく走った先で休憩所に着いた。二人はバイクを降りて、食事を摂ることにした。まだ昼には少し早いが、これから作業するなら今のうちに食べておいた方がいいだろう。店の前にメニュー表が置かれていたのでそれを二人は見た。
「ラッセ、食いたいものあるか?」
「んー。サンドイッチかな」
「わかった」
レストランに入って二人は席に着いた。オーダーを済ませる。
「なあ、キリトのことか?」
先に頼んでいたオレンジジュースのグラスを持ちながらラッセが言う。アカツキはその言葉に驚いてしまった。今までキリトの話なんて一切してこなかったはずだ。
「なんで・・・・」
ラッセがアカツキに不敵に笑う。
「アカツキ、気が付いてないかもしれないけど、お前は俺に会うと必ずキリトに関する愚痴を言っているぞ」
アカツキは顔が熱くなった。キリトのことは嫌いではない。むしろ信頼している。だからこそ愚痴になってしまうのである。ラッセはごきゅとオレンジジュースを一口飲んだ。彼女は更に面白そうに笑う。
「そんなアカツキが今日は一度もキリトのことを話さない。何かあるのかと思う方が普通だろう?」
ラッセの言う通りでアカツキは素直に頷いた。
「あの馬鹿にフオンで会いそうでな」
「どうゆうことだ?」
アカツキはキリト一家がフオンに旅行に行っていること、そしてそのついでに自分がキリトに遣いを頼んだことをラッセに話した。
「それは気まずいな」
「だろう?あいつのことだから自分でやればいいとかなんとか、ぐちゃぐちゃ余計なことを言ってくるぞ」
「はは、本当だ」
ラッセが噴き出している。そんなキリトの姿がありありと目に浮かんだからだろう。
「でもキリトっていい奴じゃないか」
「ま、まあな」
二人の下に頼んでいた食事が届いた。ラッセがハムとレタスが挟まったサンドイッチを掴んで頬張る。アカツキはハンバーグプレートを頼んでいた。
「む、んまい」
「ラッセ、本当にアンデルフォンに来れるのか?こっちはいつでもいいぞ」
もっもっとラッセがサンドイッチを咀嚼して飲み込んだ。
「俺だっていつでも行けるぞ。最近、姉さんが新しい電子頭脳を開発したんだ。まだできたばかりだから、赤ちゃんだけどかなり優秀だ。今度見に来て欲しい」
「そりゃすごいな」
アカツキはラッセの姉のことを思い出していた。おっとりしているように見えるが、かなり腕のいい研究者である。抜け目ない言動をする人であることも少しの間行動を共にしただけだが、分かっている。
「姉さん、その電子頭脳のこと、すごく可愛がっていて、自分にもやっと子供ができたって喜んでいるんだ。でも姉さんになら彼氏だってすぐにできるって思うんだけど」
「そうだな。姉さんとそういう話はしないのか?」
ラッセがオレンジジュースのグラスを再び手に持つ。グラスにささっているストローを弄びながら彼女は答えた。
「そうだな、俺とアカツキの間に子どもができたらいいねとは言っていた」
「ぶふぉ」
「アカツキ?」
急に噴き出したアカツキをラッセは不思議そうな顔で見つめている。
「ラッセ、女の子がそういうことを言うのは」
「だって、男と女がいれば自動的に子供は生まれるだろう?」
「その通りだけど」
どうやら自分とは価値基準が違うらしいとアカツキは諦めた。自分はつくづく振り回されやすいとそこでようやく認識する。
「ラッセは子供とかどうなんだ?」
一応遠回しに聞いてみることにする。せっかくの機会である、活かさない理由はない。
「アカツキとならいいぞ」
ラッセは少し顔を赤らめて答えてくれた。その表情がなんとも可愛らしい。アカツキも顔が熱くなる。彼女を前にすると、とても冷静ではいられない。二人は昼食を平らげて、再びフオンに向け出発した。
「もうすぐフオンだな」
自分の後ろでラッセが呟いた。フオンに入るには身分証明が要る。だがラッセは顔パスらしい。一緒にアカツキも入れると言われて、アカツキは驚いた。つまるところ、ラッセは相当フオン国から信頼されているということである。
「お前、すごいな」
「だろう?」
えっへんと自慢するラッセもまた可愛らしい。しばらく走ると入国ゲートが見えてきた。フオンに入る車両は相当いる。
アカツキの前にいる車両は大型のトラックだった。ゆるゆると列が進む。いよいよアカツキたちの番だ。係の人間はすぐにラッセに気が付いたらしい。
「ラッセ様、遠路はるばる」
「通ってもいいか?」
「はい。どうぞ」
アカツキはバイクを進めた。フオンは海に近い。そのため観光客も多い。潮風が吹く中をバイクで走るのは気持ちいい。
「アカツキ、お前といるとどんどん楽しい予定が出来るんだ」
「それは俺もだよ」
アカツキはちらりと思う。彼女との未来を描いてもいいかもしれないと。
完
アカツキ 三十歳
ラッセに手伝いを頼まれて、フオンに向かうことに。ラッセが可愛くて仕方がない。遣いにだしたキリトの顔が、やたらちらつく。
ラッセ(仮名) 年齢不詳
フォゼットという大国の警備を遠隔で行なっている。双子の姉がいて二人で交代しながら毎日二十四時間警備を行っている。とにかくアカツキが大好き。ラッセは仮名である。アカツキだけは本名を知っている。可愛らしい小柄な女性。少し口が悪い。
(無配①のキャラクター)
キリト・クヴェール 二十七歳
フオンでアカツキから頼まれたお遣いをしている。早く用事を終わらせてツムギといちゃいちゃしたい。
ツムギ・クヴェール 二十一歳
キリトの妻。愛らしい顔立ちをした人で僕っ子。キリトの扱いがとにかく上手い。
「悪いな、アカツキ。急に呼び出して」
「いや、別に構わないけど」
アカツキは後ろにラッセを乗せて、広い道路を相棒のバイクで走っている。さすが大国フォゼット、交通量が激しい。アカツキは更にスピードを速めた。このままでは後ろの車両に煽られてしまう、そう思ったからだ。
「で、これからどこに行くってんだ?」
「ああ。フオンだ。国にインターネット回線を新しく通したいって随分前から言われていたんだけど、ようやくフオンの上部が動き出したらしい。多分上部のオヤジたち、今流行っているSNSがやりたくなったんじゃないか。若い女の子と簡単に知り合いになれるし」
ラッセはそのための雑務を頼まれたのだとぼやいた。インターネットという波がゆっくりとだが、世界に波及してきていることをアカツキももちろん承知している。アンデルフォン公国ではその普及の波がまだまだ先になりそうなこともだ。それに、フオンとフォゼットは姉妹都市だ。なにかあれば助け合おうというルールが暗黙の上にある。アカツキはしばらくキリトの顔が頭の中に思い浮かんで消えなかった。まさかとは思うが、向こうでキリトとばったり鉢合わせる、なんてこともあるかもしれない。アカツキは思わずふるふると首を振った。そんなことは考えるだけでぞっとする。
「あの狸爺どもめ。俺を使うからにはギャラを弾んでもらわないと」
ラッセが恐ろしいことを言っているのも聞かないことにしたアカツキだ。
「なあ、ラッセ。作業時間はどれくらいかかる?」
「ああ、数時間くらいかな。もしかして忙しいか?」
ラッセの声に不安が混じる。アカツキはアンデルフォンの騎士隊の様子を思い出していた。一応名目上の訓練はしているが、平和すぎて気が緩んでいるのは間違いない。どこかで引き締めてやらないと彼らが国を守る騎士として務まらないことは明白である。
「いや、忙しくはないけど、うちのやつらの訓練に簡単な模擬戦ができないかなって。できればラッセの力を借りたい」
ラッセがアカツキの背中に抱き着いて来る。それにアカツキは少しドキッとした。
「アカツキはいつも騎士隊のことを心配しているんだな」
「そ、そりゃあ一応隊長だしな」
「俺が作ったメカナイトを貸してやろう。敵襲だと思わせてみんなを慌てさせればいい」
「おいおい、ちょっと乱暴じゃないか?」
アカツキが返すとラッセが楽しそうに笑う。
「そういう訓練をしないと、いざという時困るだろう?」
「ま、まあそうだな。じゃあ今度頼む」
「分かった。メカたちを最新の状態で調整しておく」
道は大きな橋に差し掛かっている。なにも遮るものがないので強い風を体に感じた。バイクが風で横に煽られる。橋が揺れているのをバイク越しに感じる。もう随分古い橋だ。もうすぐ工事をすると看板が立てられていた。
「わあ、たまにこうして外に出るのもいいな」
ラッセはフォゼット国内の警備のほか、国民を自分で発明したメカで遠隔で守る仕事もしている。彼女の仕事に休みはない。だが時々であればこうして外に出られる。
「アンデルフォンに遊びに来ればいいのに」
アカツキが軽く言うとラッセが背中にしっかりしがみついてきた。
「アカツキが迎えに来てくれるなら行く」
「お、おう」
橋を抜けてしばらく走った先で休憩所に着いた。二人はバイクを降りて、食事を摂ることにした。まだ昼には少し早いが、これから作業するなら今のうちに食べておいた方がいいだろう。店の前にメニュー表が置かれていたのでそれを二人は見た。
「ラッセ、食いたいものあるか?」
「んー。サンドイッチかな」
「わかった」
レストランに入って二人は席に着いた。オーダーを済ませる。
「なあ、キリトのことか?」
先に頼んでいたオレンジジュースのグラスを持ちながらラッセが言う。アカツキはその言葉に驚いてしまった。今までキリトの話なんて一切してこなかったはずだ。
「なんで・・・・」
ラッセがアカツキに不敵に笑う。
「アカツキ、気が付いてないかもしれないけど、お前は俺に会うと必ずキリトに関する愚痴を言っているぞ」
アカツキは顔が熱くなった。キリトのことは嫌いではない。むしろ信頼している。だからこそ愚痴になってしまうのである。ラッセはごきゅとオレンジジュースを一口飲んだ。彼女は更に面白そうに笑う。
「そんなアカツキが今日は一度もキリトのことを話さない。何かあるのかと思う方が普通だろう?」
ラッセの言う通りでアカツキは素直に頷いた。
「あの馬鹿にフオンで会いそうでな」
「どうゆうことだ?」
アカツキはキリト一家がフオンに旅行に行っていること、そしてそのついでに自分がキリトに遣いを頼んだことをラッセに話した。
「それは気まずいな」
「だろう?あいつのことだから自分でやればいいとかなんとか、ぐちゃぐちゃ余計なことを言ってくるぞ」
「はは、本当だ」
ラッセが噴き出している。そんなキリトの姿がありありと目に浮かんだからだろう。
「でもキリトっていい奴じゃないか」
「ま、まあな」
二人の下に頼んでいた食事が届いた。ラッセがハムとレタスが挟まったサンドイッチを掴んで頬張る。アカツキはハンバーグプレートを頼んでいた。
「む、んまい」
「ラッセ、本当にアンデルフォンに来れるのか?こっちはいつでもいいぞ」
もっもっとラッセがサンドイッチを咀嚼して飲み込んだ。
「俺だっていつでも行けるぞ。最近、姉さんが新しい電子頭脳を開発したんだ。まだできたばかりだから、赤ちゃんだけどかなり優秀だ。今度見に来て欲しい」
「そりゃすごいな」
アカツキはラッセの姉のことを思い出していた。おっとりしているように見えるが、かなり腕のいい研究者である。抜け目ない言動をする人であることも少しの間行動を共にしただけだが、分かっている。
「姉さん、その電子頭脳のこと、すごく可愛がっていて、自分にもやっと子供ができたって喜んでいるんだ。でも姉さんになら彼氏だってすぐにできるって思うんだけど」
「そうだな。姉さんとそういう話はしないのか?」
ラッセがオレンジジュースのグラスを再び手に持つ。グラスにささっているストローを弄びながら彼女は答えた。
「そうだな、俺とアカツキの間に子どもができたらいいねとは言っていた」
「ぶふぉ」
「アカツキ?」
急に噴き出したアカツキをラッセは不思議そうな顔で見つめている。
「ラッセ、女の子がそういうことを言うのは」
「だって、男と女がいれば自動的に子供は生まれるだろう?」
「その通りだけど」
どうやら自分とは価値基準が違うらしいとアカツキは諦めた。自分はつくづく振り回されやすいとそこでようやく認識する。
「ラッセは子供とかどうなんだ?」
一応遠回しに聞いてみることにする。せっかくの機会である、活かさない理由はない。
「アカツキとならいいぞ」
ラッセは少し顔を赤らめて答えてくれた。その表情がなんとも可愛らしい。アカツキも顔が熱くなる。彼女を前にすると、とても冷静ではいられない。二人は昼食を平らげて、再びフオンに向け出発した。
「もうすぐフオンだな」
自分の後ろでラッセが呟いた。フオンに入るには身分証明が要る。だがラッセは顔パスらしい。一緒にアカツキも入れると言われて、アカツキは驚いた。つまるところ、ラッセは相当フオン国から信頼されているということである。
「お前、すごいな」
「だろう?」
えっへんと自慢するラッセもまた可愛らしい。しばらく走ると入国ゲートが見えてきた。フオンに入る車両は相当いる。
アカツキの前にいる車両は大型のトラックだった。ゆるゆると列が進む。いよいよアカツキたちの番だ。係の人間はすぐにラッセに気が付いたらしい。
「ラッセ様、遠路はるばる」
「通ってもいいか?」
「はい。どうぞ」
アカツキはバイクを進めた。フオンは海に近い。そのため観光客も多い。潮風が吹く中をバイクで走るのは気持ちいい。
「アカツキ、お前といるとどんどん楽しい予定が出来るんだ」
「それは俺もだよ」
アカツキはちらりと思う。彼女との未来を描いてもいいかもしれないと。
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