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第一話
パトロール
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「うーん」
「うーん、じゃねえよ!クー!」
歩きながら唸っていたら、アレクに突っ込まれた。僕たちは教会を出て、街を歩いている。
「どうゆうことか、説明しろよな!」
「うーん」
説明も何も、僕もよくわかっていないんだから困る。
トシさんはやっぱりトシさんだったし、彼は何も知らないようでもある。
僕の問に彼は「なんのことだ?」と笑ったのだった。
まぁ普通そうなるよね。
「僕は、トシさんが黒幕なのかなって思ったの」
「はぁ?訳わからねえよ!」
アレクがどのへんからわかっていないのか、わからなかったので一度話を整理してみることにした。僕も確認したほうがいい。
「世界統一するっていう話は迷宮社が国のトップを引き連れて言い出したんだ。
僕は、その裏側にラキタ教が絡んでいるんじゃないかなって思ったんだけど」
アレクがむすっとしている。
どうやら説明がお気に召さなかったらしい。
「俺にだってそれくらいはわかってる。
わからないのは、お前がなんでトシってやつが黒幕だと思うかってことだ」
「うーん、なんとなく」
「なんとなくってお前な」
アレクがため息をついている。
「で、どうするんだよ?」
それでもアレクは僕に付き合ってくれるつもりらしい。優しいな。僕はなんだか嬉しくなった。
「街をパトロールしようよ!
この時間、子供たちが下校するよね!」
「あぁ、そうだ、ってクー!!」
アレクの返事を聞かずに僕は走り出していた。
向こうが騒がしい。
何かあったに違いなかった。
「クー!どうしたんだ?」
そこには人だかりが出来ていた。
見ると先程まで僕達がいた、ラキタ教会が燃えている。
僕達は呆然とそれを見つめていた。
「おい、どうゆうことだよ」
アレクが呟く。
サイレンの音がだんだん近付いてくる。
誰か通報したんだ。
小さい子供が泣いている。女の子かな?
僕はその子に近付いて屈んだ。
「どうしたの?」
「転んじゃった」
確かに膝がすりむけて血が出ていた。
痛そうだ。早く手当しないと。
それにこの子、一人なのかな?
「お母さんか、お父さんは?」
「わかんない。ぶつかって転んだ」
火事に気を取られて、誰かがこの子にぶつかったのか。危ないなぁ。
僕はその子を抱えた。
「クー、近くに公園があるぞ」
アレクに案内を頼む。
公園の水道で傷口を洗ってハンカチをキツめに巻いた。
「ありがとう、お姉ちゃん」
僕はその子の頭を撫でた。
「おいがきんちょ、こいつを見なかったか?」
アレクが写真を見せる。
こんな小さい子にわかるのかな、と思っていたらその子が小さく叫んだ。
「ぶつかってきた人だ!」
「間違いないのか?」
うんうん、と彼女が大きく頷く。
「この人、怖い人だもん。よく知ってるよ」
「お譲ちゃん、詳しく教えてくれ」
彼女は頷いてくれた。
「うーん、じゃねえよ!クー!」
歩きながら唸っていたら、アレクに突っ込まれた。僕たちは教会を出て、街を歩いている。
「どうゆうことか、説明しろよな!」
「うーん」
説明も何も、僕もよくわかっていないんだから困る。
トシさんはやっぱりトシさんだったし、彼は何も知らないようでもある。
僕の問に彼は「なんのことだ?」と笑ったのだった。
まぁ普通そうなるよね。
「僕は、トシさんが黒幕なのかなって思ったの」
「はぁ?訳わからねえよ!」
アレクがどのへんからわかっていないのか、わからなかったので一度話を整理してみることにした。僕も確認したほうがいい。
「世界統一するっていう話は迷宮社が国のトップを引き連れて言い出したんだ。
僕は、その裏側にラキタ教が絡んでいるんじゃないかなって思ったんだけど」
アレクがむすっとしている。
どうやら説明がお気に召さなかったらしい。
「俺にだってそれくらいはわかってる。
わからないのは、お前がなんでトシってやつが黒幕だと思うかってことだ」
「うーん、なんとなく」
「なんとなくってお前な」
アレクがため息をついている。
「で、どうするんだよ?」
それでもアレクは僕に付き合ってくれるつもりらしい。優しいな。僕はなんだか嬉しくなった。
「街をパトロールしようよ!
この時間、子供たちが下校するよね!」
「あぁ、そうだ、ってクー!!」
アレクの返事を聞かずに僕は走り出していた。
向こうが騒がしい。
何かあったに違いなかった。
「クー!どうしたんだ?」
そこには人だかりが出来ていた。
見ると先程まで僕達がいた、ラキタ教会が燃えている。
僕達は呆然とそれを見つめていた。
「おい、どうゆうことだよ」
アレクが呟く。
サイレンの音がだんだん近付いてくる。
誰か通報したんだ。
小さい子供が泣いている。女の子かな?
僕はその子に近付いて屈んだ。
「どうしたの?」
「転んじゃった」
確かに膝がすりむけて血が出ていた。
痛そうだ。早く手当しないと。
それにこの子、一人なのかな?
「お母さんか、お父さんは?」
「わかんない。ぶつかって転んだ」
火事に気を取られて、誰かがこの子にぶつかったのか。危ないなぁ。
僕はその子を抱えた。
「クー、近くに公園があるぞ」
アレクに案内を頼む。
公園の水道で傷口を洗ってハンカチをキツめに巻いた。
「ありがとう、お姉ちゃん」
僕はその子の頭を撫でた。
「おいがきんちょ、こいつを見なかったか?」
アレクが写真を見せる。
こんな小さい子にわかるのかな、と思っていたらその子が小さく叫んだ。
「ぶつかってきた人だ!」
「間違いないのか?」
うんうん、と彼女が大きく頷く。
「この人、怖い人だもん。よく知ってるよ」
「お譲ちゃん、詳しく教えてくれ」
彼女は頷いてくれた。
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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