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3・翼さんと過ごす師走(クリスマス〜)後編

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「こんにちは、大地くん♡」

待合室にいた奥野を呼んだだけで、大地はただただげんなりした。彼女の服を選ぶセンスは壊滅的である。今日はピンク色の可愛らしいデザインのコートに白のノースリーブのセーター。そして明らかにパツパツの黒いタイトスカートを履いている。服自体は可愛らしいのだ。だが着る人を選ぶ服でもある。すでに大地は頭の中を切り替えた。とりあえず早くやっつけてしまおうと思ったのである。

「今日はどうされましたか?」

大地は見れば分かるのだが、彼女にだけはこう聞く。

「やだぁ、女の子に体のこと聞くなんて!大地君もしかしてやる気満々?」

女の子と言うワードに越野が噴き出しそうになっている。大地はやれやれと溜息を吐いた。

「奥野さんはマッサージに来られてるんですよね?どこが痛いか言ってもらわなければ施術できません」

彼女に対しては口調が固くなる。

「やだぁ、照れちゃって!可愛いんだから!」

「…」

自分は照れているどころかキレる寸前である。先ほどの翼の施術を思い出して、なんとか理性を保っているだけだ。

「そうねえ、いつもみたいに腰を揉んでもらおうかしら。なんだか痛いのよね」

「承知しました」

奥野が台にうつ伏せになり、越野がスカートがめくれてもいいようにタオルケットをかける。
大地が腰をぐっと揉むと彼女がわざとらしく声を上げるので、首を絞めたくなった。

「奥野さん、他の患者様もいらっしゃるのであまり大きなお声は」

越野がやんわり嗜めるが、奥野はなによ、と笑った。

「今は大地君と二人きりでいたいの!あんたは向こうで掃除でもしてなさいよ」

「奥野さん、ここは整体院です。ルールを守れないようであればここにはもう来ていただかなくて結構ですが」

越野は冷静だ。大地はもうぶん殴ってやろうかと思うくらいにはイライラしていたので、彼女の冷静な言い回しにハッとなった。

「何よ。あたしが美人だから羨ましいんでしょ?お金だって全部パパとママが出してくれるんだから!」

「これ以上騒ぐようなら出て行ってください」

大地は彼女から離れた。

「え、大地君?怒らないで?その女が全部悪いんじゃないの?」

「いえ、俺も越野の言うとおりだと思います。ここは皆さんの癒やしの場で、ホストクラブじゃありません」

「大地君、そんな、嘘よね?」

「奥野さん、出ていかないなら警察呼ぶからね」

騒ぎを聞きつけた林がとどめを刺す。奥野は最後まで罵りながら店を出て行った。

「ほら、だから出禁って言ったじゃない」

越野の言葉に大地は頷いた。

「ありがとう、俺もうすぐぶん殴るとこだった」

「田町は意外と短気だもんね」

越野が笑う。そして、ぽん、と大地の肩を叩く。

「よく耐えた、偉い!」

「はは…まぁ」

翼の存在は大地にとってかなり大きい。ふと、翼の顔が見たくなった。湿布薬の在庫を確認してくると断り、大地は奥に向かった。そこで、この間撮った翼の写真を見つめる。

「またクリスマスに撮らせてもらお」

独り言を呟き、大地は湿布薬の確認をした。そう言えば先ほど翼から新しい湿布薬が欲しいと頼まれていた。代金はもらったので後で持って行く必要がある。忘れないようにメモしておく。付箋を出して[翼さん]と記して湿布薬の箱に貼り付けた。戻るといつもの静かな雰囲気に戻っている。大地はホッとして、次の患者を呼んだ。

「翼さん、ただいま。湿布薬、ここに置いておくね」

そう声を掛けると翼がハッとしたようにこちらを見つめる。そして彼はふんわり笑った。

「ありがとう、大地君」

「何描いてたの?」

翼の後ろに周って画面を覗き込む。

「うん、SNSにたまに上げようかなって」

天使の翼を持つキャラクターの荘厳さに大地は驚いた。

「すごい、SNSに上げるのもったいない」

翼が照れたように笑う。

「大丈夫、また商業用には描けばいいんだからね」

キーボードを叩いて、翼はイラストをSNSに上げる。すると流れるような早さでいいねとコメントが付く。

「流石翼さん、人気イラストレーター」

「大地君が褒めてくれるのが一番嬉しい」

翼がそう言って笑ってくれるのが大地にとっても嬉しいのだ。ぎゅ、と椅子に座ったままの翼を抱き締める。翼も背中に腕を回してくれる。

「そうだ、夕飯外で食べるんだったよね」

「うん、そろそろ行こうか」

二人はコートを着てマフラーを巻いた。翼がじいっとこちらを見てくる。

「翼さん?」

「マフラー忘れないでね」

「は、はい」

翼に渡す前にまずは洗濯だと大地は決意した。
近所にあるイタリアンレストランは最近改装したばかりの人気店だ。店内に入るとすでに客がワインやビールを楽しんでいる。

「翼さん、ピザ食べるよね?」

「あとね、このミートソースパスタ」

「了解」

大地がオーダー用のタブレットに注文を打ち込む。間もなくして料理が到着した。ほかほかの食事は人に元気をくれる。翼が早速ピザを切り分けている。

「ありがとう、翼さん」

「お腹空いたね」

ピザを切り終えて、翼は早速ピザを頬張っている。定番のマルゲリータだ。

「ウマ…」

「美味しい?」

「うん、チーズとろとろなの」

「俺も食べようっと」

大地もピザを手に取り頬張った。びよん、とチーズがこれでもかと伸びる。

「うん、美味いね。翼さんは今日休めた?」

「絵ばっか描いちゃった」

ハッとしたように翼が呟く。

「翼さんは本当に絵を描くのが好きなんだね。今日は腕をマッサージしようか?」

肩もねと付け足すと頷かれる。

「あのね、大地君」

「ん?」

「なんか整体院で騒いでた人いたでしょう?」

「あぁ、奥野さんかぁ。結局出禁にしちゃったんだよねぇ。越野に呆れられた」

「怖かったよね?」

翼はどうやら自分を案じてくれているらしいと気が付く。

「大丈夫だよ。スタッフも周りにいたしね」

「どうしてそういう迷惑なことするんだろう?」

「そうだね、育った環境もあるし性格もあるから要因は色々あるけど、多分単純に周りが見えなくなっちゃうんだろうね」

「大地君はモテるしねぇ」

翼はフォークとスプーンを手に持った。パスタを食べるのだろう。くるくるとパスタを巻き付け口にいれる。

「ん、美味し。あ、あのね大地君、クリスマスなんだけど仕事終わったら大地君のマフラー買いに行こう」

「え、もしかしてクリスマスプレゼント?」

「うん。ケーキは家に配達してもらえるんだよね?」

「うん、その日はご馳走作るからね」

「楽しみ」

お腹いっぱい料理を堪能して、二人は家に帰った。

「翼さん、お風呂入るよね?」

「うん。き、今日はちゃんと一人で入るから」

かああと顔を赤くしながら言う翼に大地はほんわかした気持ちになる。こういう部分が可愛らしくて大好きなのだ。

「今お風呂、用意してくるね」

「ありがとう」

大地が風呂の用意をして戻ると翼が真剣な表情でタブレットに何か描いている。何か思いついたのだろう。敢えて声を掛けず、静かに隣に座った。

「あ、大地君。見て」

大地はタブレットを覗き込んだ。画面いっぱいにキャラクターが描かれている。いきいきとしたその絵に大地は思わず息を呑んだ。

「すごいなぁ、ってかラフでこの綺麗さ?」

「綺麗じゃないよ。まだまだ雑だし」

翼が照れたように言う。

「この子たちの漫画、いつか描けたらいいな」

「うん、翼さんなら描けるよ」

翼はイラストを保存していた。おそらくアイデアとして温めるのだろう。

「大地君ありがと。お風呂入ってくるね」

「うん」

翼が風呂に入っている間に、大地は湿布薬の用意をした。翼の大事な腕のメンテナンスは自分が勝手に担当している。

「大事な商売道具だもんな」

風呂の扉が開いた音がする。

「大地君、入って来たよ」

タオルを片手に翼が現れる。大地は翼に座るように促した。

「右手と上腕、肩を重点的に解すね。湿布を貼れば随分楽になるんじゃないかな」

「なんとなくおかしいって感じてたのよく分かったね」

「そりゃ分かるよ。翼さんのこと毎日見てるんだしさ」

翼が嬉しそうにしてくれるのが大地には嬉しい。
マッサージを始めると翼がぐ、と顔を歪めた。

「痛いよね、やっぱり」

大地は手を止めない。翼がん、と歯を食いしばる。

「な、んで痛いの?」

「疲れてるからね。大丈夫、ちゃんと休めば回復するから」

最後に湿布薬を腕に貼る。

「ふあ…途中から揉んでも痛くなくなったよ。なんか腕が軽いしすごいね、大地君」

「良かった。ゆっくり休んでね」

「き…」

翼がそう言って頬を赤らめる。

「き?」

「キスもしちゃ駄目?」

大地はちゅ、と彼の頬に口づけを落とした。

「クリスマス、楽しみにしているね」

「ん」

おやすみを言い、翼は寝室に向かった。

「さて、食材もそろそろなくなるし、注文しとくか」

大地は冷蔵庫に書かれている食材メモを頼りにスマートフォンで注文した。

✢✢✢

「さーてと」

いよいよ今日はクリスマスイヴである。これからご馳走の仕込みをするのだ。整体院の営業は今月28日までだ。仕事も、もうひと踏ん張りだと自分を励ます。

「おはよー、大地君」

「翼さん!起こしちゃった?」

「ううん、俺もお手伝いしたいから起きたの」

今日も翼は可愛らしい。急に抱きしめたら、流石に怖がられるかと思い、大地は辛うじて自制した。

「じゃ、じゃあゆで卵を作って潰してもらおうかな」

「分かった。朝に食べる分も作っていい?」

「もちろんいいよ」

翼が鍋に水を汲み火にかける。

「美味しいよねぇ。たまごって」

「うん、そうだね」

ふふ、と二人で笑い合う。

「大地君は何を作るの?」

「クリスマスといえばチキンでしょー。鶏の唐揚げだよ」

「わああ、嬉しい!」

「いつもとほとんど同じでごめんね」

「そんなことないよ。いつもすごく美味しいし楽しみ」

大地は鶏を一口大に切り、味をつけた。今日は生姜を多めにいれる。

「じゃがいもは皮を剥くのかな?」

たまごを鍋に入れ、タイマーをセットした翼が尋ねてくる。

「あぁ、コロッケだよ」

「え!手作りのコロッケ?」

「うん、それも茹でてもらおうかな。余ったらポテサラね」

「了解」

大地の指示に従って翼はテキパキと動いてくれる。

「すごいなぁ、翼さん。なんでも出来るねぇ」

「まだ揚げ物は怖くて上手く出来ないんだ」

「大丈夫。今日怖くない方法、教えるよ」

「本当?」

「うん。だから仕事は程々にね」

「はーい」

翼の仕事は休みがあってないようなものだ。翼自身にもその自覚はあるらしい。大地の言葉に素直に頷いた。

「じゃあ、行って来ます」

「行ってらっしゃい」

恒例のキスをして、大地は整体院に向かった。


「おはよ、田町。子供たち、翼さんのサインめっちゃ喜んでね。家宝にするんだって」

「そりゃ家宝だよねぇ」

大地が同意すると、林が噴き出す。

「ここにサイン描いてもらえばいいのに」

「いや、翼さんがサインを描いてもいいかなぁってなるまで待つ」

「待ちの時間だったんだ」

今日も整体院は和気あいあいとしている。その雰囲気が壊れたのは昼下がりの頃だった。

「院長を出してもらおうか!」

「うちのあみちゃんを傷付けて!絶対に許さないわよ!」

老夫婦が入り口のそばでがなっている。あみ、と言う名前に大地は心当たりがあった。

「落ち着いてください。奥野さんのご両親ですよね?私が院長の田町です」

「君みたいな若造が!」

「なんてことをしてくれたの!」

大地は越野を見た。彼女も頷きやってくる。

「こちらへどうぞ」

冷静な越野の対応に彼等も少し落ち着いたようだ。特に反抗もせず付いてきた。

「何があったのかお話を伺っても?」

「娘が君に弄ばれたと」

きょとんとしてしまった大地たちである。

「えーと、その、弄ばれたとは、具体的には?」

大地が聞き返すと、両親もおや?と言う様子になる。

「君から熱烈にアプローチされてると私たちは娘から聞いていたんだが」

「いえ、心当たりありませんが。私にはパートナーがいますし、言ってしまえば私はゲイです」

「なんだって?!」

両親が真っ青になる。

「そ、そのつまり…」

大地は二人に、にこやかに答えた。

「私の性指向は同性である男性です。女性とお付き合いなんてとてもできません」

「…あの子は…」

ぐ、と父親が拳を握りしめる。

「お父さん、落ち着いて。あみちゃんにはあの時、何かあったのよ。ね?そうよね?」

「奥野さんは…娘さんは院のルールを破りました。あの時が初めてではなかったので、来院を禁止させて頂きました」

縋るような母親に越野はきっぱりと答えた。

「もう帰るぞ。あの子とはしっかり話をしなければ」

「そうね」

父親と母親が振り返り頭を下げる。

「お騒がせ致しました。申し訳ない」

大地たちは二人の背中を見送った。

「色々な親がいるわよね」

「…仕事に戻るか」

「切り替えましょう」

大地たちは何事もなかったように仕事に戻った。
今日はクリスマスイヴで、翼と一緒にマフラーを買いに行く約束をしているのだ。急な来訪者には驚いたが、だからといって約束に遅れていい理由にはならない。

「お大事にしてください」

最後の患者を見送り、大地は素早く締めの作業を始めた。越野らも掃除を始めている。

「今日は皆、予定があるんじゃないか?」

「そりゃああるわよ。でもあんたもでしょ?」

越野に言われて大地はまぁなと笑う。

「なに?どこ行くのよ?」

うりうりとわき腹を突かれて、大地は笑った。

「ちょっと百貨店にね」

✢✢✢

「ただいま、翼さんごめんね!遅くなっちゃった!」

「大地君、ケーキ受け取ったよ。すごーく綺麗なケーキだったからスケッチした」

翼がそう言ってタブレットを見せてくる。確かに綺麗なケーキだ。

「あ、えーと、翼さん?」

「ここにご両親呼んでお茶しちゃった」

「え?へ?」

理由がわからず大地には翼を見つめることしか出来ない。

「奥野さんのお父さんたち、はじめはすごく怒ってたけど、ちゃんと理由を娘さんに聞いてみるって言ってくれたの」

「翼さん…」

「ごめんね。俺の知らないところでも大地君が悪く言われていたら耐えられないなって思ったから」

「翼さん、好き」

翼がにっこり笑う。

「俺も大地君が好きだよ。今日もお仕事、すごく頑張ってくれたんだよね」

「いや…でも結局待ち合わせの時間に遅れちゃってるし」

「大地君」

翼が大地に駆け寄り抱き着いた。

「これから行こう。早く!」

「う、うん」

イヴの夜の街は、なにやら楽しげな空気が流れている。道行く人もだ。

「俺、クリスマス大好き。誕生日もそうだけど、皆が楽しそうにしてくれてるし」

「翼さんはこの日に生まれるべくして生まれたんだねぇ」

「そうなのかな?」

「うん、天使さんだしそうだと思う」

二人は百貨店に入り、衣料のコーナーに向かった。マフラーのコーナーはすぐに分かった。

「わぁ、色々あるね」

「大地君はこれ」

翼が手に取ったのはワインレッドのマフラーだった。

「え、これは明るすぎない?」

「素敵だよ」

翼にそう微笑まれてしまっては断る理由もない。

「大地君、君のマフラーくれるよね?」

「うん。あげるよ」

翼が会計を済ませ、すぐ使えるようにタグを切ってもらっていた。

「大地君、どうぞ」

「ありがとう、翼さん。大事にするね」

帰ろうかと二人はどちらからともなく言った。

✢✢✢

「わ、すごいご馳走だねー」

翼が食卓に着き目を輝かせた。

「いっぱい食べてね」

「うん、頂きます」

「頂きます」

二人は年末に向けての話をしている。休み中、近くに旅行に行こうかと大地は提案した。翼は当然喜んでくれる。

「あ、そう言えば腕はどう?」

「うん、すごく調子良いよ。でも湿布は貼ったほうがいいかも」

「絵を描く時も無理しないようにね」

「あのね、大地君。今日はシてくれるんだよね?」

「うん、翼さんをいっぱい貰うね」

✢✢✢

「翼さん…それ以上は苦しくなっちゃうよ」

大地がそう声を掛けるが、翼はイヤイヤと首を振った。

「ン…っふ…んん」

大地の先端を咥えているのだ。あむ、と咥え直し、ぺろりと先走りを舐める。

「翼さん、いつもより大胆なんだね」

「ん、んぅ…?」

翼の口内でさらに反り立った大地に翼が戸惑ったようだ。

「ごめんね、翼さんが可愛くて」

よしよしと、苦しくて涙目になった翼の頭を撫でる。

「ん…ふ…」

「翼さん、こっちにお尻向けてご覧?」

「ん」

翼が大地の顔をまたぐような形になる。翼のはすでに体液でとろとろだった。それを舐め取ると翼が腰を揺らしながら啼く。

「ひ、っひ!!」

「気持ちいいよね、舐められるの。翼さんの可愛いなぁ」

よしよしと手で先端をゆるゆる擦る。

「やぁ、やらぁっ!」

「翼さんも俺の舐めて」

「ん、っふ…ふ♡」

翼のすぼまりを体液をつけた指で押し広げるとあっさり挿入を許す。翼は一度達したようだ。

「上手だよ、翼さん。可愛いねえ」

大地はしばらく指で奥を丹念に解した。

「んぐ…んっ!!」

翼の感度はする度に上がっている。

「翼さん、今日は自分でやってみる?そしたら怖くないよね」

「じ…自分で?」

翼の目はもう焦点が合っていない。気持ち良かったのだと大地は嬉しくなる。

「そう、自分で入れて自分で動くんだよ。やってみようか」

「怖くないね」

「うん、怖くないよ」

翼は立膝になり大地のを自身に当てた。

「っ…怖い…」

「大丈夫。そのまま腰を落としてご覧」

「ふ…ひっ…」

ずぶりと翼の中に挿入されていく。苦しいが気持ちいい瞬間だ。

「く…ふ…やら、あたる」

「ちょうどいいとこに当たっちゃうんだねえ」

もっと腰を落とすように促すと、翼は更に啼いた。

「っあ!アァァ」

ゆすゆすと翼が腰を揺する。大地も一緒に手伝ってやる。

「可愛いよ、翼さん、気持ちいいね」

「きもちいっ…ア…」

びくびくと翼が達する。翼ががくり、とうつ伏せに倒れ込んだ。大地もさすがにそれには驚いた。

「翼さん?大丈夫?」

「へ、いき。気持ちよくて真っ白になった」

「そっかぁ。翼さんが気持ちいいのが一番だよ」

翼を押し倒しいつもの体位になる。翼の性器は再び持ち上がりつつある。

「翼さん、愛してるよ…っ!」

「っふ…はぁ、あん、おれ…も!」

二人は同時に達していた。

「あ…大地君」

「ん?」

「これからもよろしくね」

「もちろん」

愛してるよと二人はお互いを抱きしめ合った。

おわり
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