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次の日、ソータは窓からの日差しで目を覚ました。理想的な目覚めである。
「んっ…!」
両腕をぐっと上に伸ばすとなんだかスッキリする。サイドテーブルの時計を確認すると七時過ぎだった。部屋に備え付けてある洗面所で顔を洗いうがいをする。
服を身につけると見計らったようにドアがノックされた。
「ソータ、起きてるか?」
「はい、今すぐ!」
ソータは荷物をすべて持ったか確認をし、部屋を後にした。旅をするようになり、宿屋に泊まるのもだんだん慣れつつある。どこのベッドもふかふかしていて、すぐ寝入ってしまうのだ。聖域に戻ったら、エンジが自分のために小屋を建ててくれると言ってくれた。ふかふかしたベッドで毎日眠るのは聖女の自分には少し贅沢かもしれない。だがそれに抗える意志をソータは持ち合わせていなかった。
「おはよ。よく眠れた?ソーちゃん」
「おはようございます。レント様。はい、よく眠れました。僕、ベッドで眠るようになったのが本当に最近で」
レントが目を見開く。驚愕といった様子だ。
「ソーちゃん、苦労してたんだね」
よしよしと頭を撫でられて、ソータは気が付いていた。頭を撫でられるとなんだかホッとする。
「ソーちゃん?」
レントに顔を覗き込まれる。ソータは恥ずかしくなって思わず俯いた。頭を撫でられて癒やされたなどと言ったらいよいよ変人扱いされると思ったからだ。ソータにも分かっているのである。自分はやっぱり変なのだと。引きこもりだったから、といつもの言い訳が出てきそうになるのをなんとか堪えた。
「えと…レント様に頭を撫でられると気持ちいいのです」
「え?」
ソータは言ってしまってから更にパニックに陥った。まだ「癒やされた」の方がマシだったかもしれない。
「あ、ああああ、あの!その、僕!!!」
「そっかー、ソーちゃんは俺の花嫁さんになりたいかぁ」
レントの頭にスパンと鋭い手刀が入る。
「いったぁぁぁ!!なにすんだよ!エンジ!!」
「なんでお前の花嫁にソータがなるんだ。ソータにだって選ぶ権利はあるだろう」
「俺、こんなにカッコいいんだよ?いいじゃんか!」
はぁ、とエンジがため息を吐く。
「馬鹿の相手は疲れるな。ソータ、気にするな」
「はい」
エンジはいつも優しい。ソータは思わず笑ってしまった。人間は温かい。旅立つ前に必要なものを買おうと市場に立ち寄った。だが、ヒトが驚くほどいない。
「いつもこんなにヒトがいないのですか?」
アオナの城下町はもっと賑わっていた。ソータの問いにエンジがあたりを見回す。
「いや、そんなはずは無い…何か起きたんだ」
エンジが店の一つに近付いて事情を聞いている。
「アイツ、本当にただの冒険者か?慣れてるよな」
レントの言葉にソータは首を傾げた。
「エンジ様は僕たちに嘘をついておられるのですか?」
「嘘かって言われると自信ないなぁ」
レントが困ったように笑う。嘘と本当の間には何があるのだろう、とソータは考えるが分からない。
エンジが戻ってきた。
「なんでも砦のそばに巨大なモンスターがいて、物流が滞ってるみたいだ。この辺りにいる連中で討伐に向かったらしい。ソータ、どうする?砦の外はもうアオナじゃない。君はアオナの聖女だ」
ソータは杖を取り出して頷いた。
「関係ありません。助けにいきましょう」
レントが口笛を吹く。聖女は人のために生きなくてはならないと、幼い頃からの教えをソータはとても大事にしている。それが自分の生きている意味そのものに直結しているからだ。ソータは聖女である自分に誇りを持っている。ソータたちは砦を抜ける。早速暴れている巨大なモンスターとエンカウントした。
「おいおい!君みたいな小さい子が出てきちゃ…」
村の人間が慌てたように声を掛けてきたが今のソータには関係ない。
「行け、アクアパッツァ!!」
ソータによる召喚術が成功する。それは粘液だらけの青い巨大タコだった。モンスターに取り付きむしゃむしゃと食べている。そのあまりのえげつなさに、皆は胃からせり上がるものをなんとか堪えた。
ソータはあらゆる属性の魔法を使うことが出来る。
だが、一番得意な魔法は水属性のものだった。水はあらゆる形に応じて姿を変化させる。
ソータの師である前聖女がソータの魔法の資質に気が付き、よく教えてくれた。
ソータは魔法を使う度、心で師に礼をいう。彼女のお陰で今の自分がいるのだから。
「水よ、雨となれ!サファイアレイン!!」
ソータの詠唱は短い。本当なら、ほとんどなくても発動出来るレベルだが、ソータは敢えてそれをしない。力を貸してくれる精霊への敬いからだ。精霊はこの世界を形づくってくれているいわゆる神である。聖女であるソータが彼らを敬わない理由はない。
ソータはとどめの一撃をぶちかまし、モンスターの息の根を止めた。
「す、すげえ…」
村人たちがあんぐりと口を開けている。ソータはモンスターたちの亡骸に静かに祈りを捧げている。
「ソーちゃん、やっぱ強いなー。素材もらっていい?」
「はい。その方がこの子たちも報われると思うのです」
「ソータが俺たちの用心棒にならないようにしないとな」
エンジが笑いを噛み殺しながら言う。それだけ圧倒的な戦いだったからだろう。ソータは二人の言葉に慌てた。
「お、お二人を守るだなんて僕なんかには」
ソータが焦っていると、そばにいた日の焼けたいかつい男に頭をガシガシ撫でられた。
「坊主、お前さん。いい魔導士だな!ウチに来いって言いたいところだけどよー、今はなー」
ソータは彼の言葉にぴんと閃くものを感じた。人間の直感はそう馬鹿にしたものではない。
「何かあったのですか?」
「あぁ、詳しい話なら村でするよ。俺はジャイルだ。お、また敵さんがやってきたぜ」
ソータたちは再びモンスターを迎え討ったのだった。
「んっ…!」
両腕をぐっと上に伸ばすとなんだかスッキリする。サイドテーブルの時計を確認すると七時過ぎだった。部屋に備え付けてある洗面所で顔を洗いうがいをする。
服を身につけると見計らったようにドアがノックされた。
「ソータ、起きてるか?」
「はい、今すぐ!」
ソータは荷物をすべて持ったか確認をし、部屋を後にした。旅をするようになり、宿屋に泊まるのもだんだん慣れつつある。どこのベッドもふかふかしていて、すぐ寝入ってしまうのだ。聖域に戻ったら、エンジが自分のために小屋を建ててくれると言ってくれた。ふかふかしたベッドで毎日眠るのは聖女の自分には少し贅沢かもしれない。だがそれに抗える意志をソータは持ち合わせていなかった。
「おはよ。よく眠れた?ソーちゃん」
「おはようございます。レント様。はい、よく眠れました。僕、ベッドで眠るようになったのが本当に最近で」
レントが目を見開く。驚愕といった様子だ。
「ソーちゃん、苦労してたんだね」
よしよしと頭を撫でられて、ソータは気が付いていた。頭を撫でられるとなんだかホッとする。
「ソーちゃん?」
レントに顔を覗き込まれる。ソータは恥ずかしくなって思わず俯いた。頭を撫でられて癒やされたなどと言ったらいよいよ変人扱いされると思ったからだ。ソータにも分かっているのである。自分はやっぱり変なのだと。引きこもりだったから、といつもの言い訳が出てきそうになるのをなんとか堪えた。
「えと…レント様に頭を撫でられると気持ちいいのです」
「え?」
ソータは言ってしまってから更にパニックに陥った。まだ「癒やされた」の方がマシだったかもしれない。
「あ、ああああ、あの!その、僕!!!」
「そっかー、ソーちゃんは俺の花嫁さんになりたいかぁ」
レントの頭にスパンと鋭い手刀が入る。
「いったぁぁぁ!!なにすんだよ!エンジ!!」
「なんでお前の花嫁にソータがなるんだ。ソータにだって選ぶ権利はあるだろう」
「俺、こんなにカッコいいんだよ?いいじゃんか!」
はぁ、とエンジがため息を吐く。
「馬鹿の相手は疲れるな。ソータ、気にするな」
「はい」
エンジはいつも優しい。ソータは思わず笑ってしまった。人間は温かい。旅立つ前に必要なものを買おうと市場に立ち寄った。だが、ヒトが驚くほどいない。
「いつもこんなにヒトがいないのですか?」
アオナの城下町はもっと賑わっていた。ソータの問いにエンジがあたりを見回す。
「いや、そんなはずは無い…何か起きたんだ」
エンジが店の一つに近付いて事情を聞いている。
「アイツ、本当にただの冒険者か?慣れてるよな」
レントの言葉にソータは首を傾げた。
「エンジ様は僕たちに嘘をついておられるのですか?」
「嘘かって言われると自信ないなぁ」
レントが困ったように笑う。嘘と本当の間には何があるのだろう、とソータは考えるが分からない。
エンジが戻ってきた。
「なんでも砦のそばに巨大なモンスターがいて、物流が滞ってるみたいだ。この辺りにいる連中で討伐に向かったらしい。ソータ、どうする?砦の外はもうアオナじゃない。君はアオナの聖女だ」
ソータは杖を取り出して頷いた。
「関係ありません。助けにいきましょう」
レントが口笛を吹く。聖女は人のために生きなくてはならないと、幼い頃からの教えをソータはとても大事にしている。それが自分の生きている意味そのものに直結しているからだ。ソータは聖女である自分に誇りを持っている。ソータたちは砦を抜ける。早速暴れている巨大なモンスターとエンカウントした。
「おいおい!君みたいな小さい子が出てきちゃ…」
村の人間が慌てたように声を掛けてきたが今のソータには関係ない。
「行け、アクアパッツァ!!」
ソータによる召喚術が成功する。それは粘液だらけの青い巨大タコだった。モンスターに取り付きむしゃむしゃと食べている。そのあまりのえげつなさに、皆は胃からせり上がるものをなんとか堪えた。
ソータはあらゆる属性の魔法を使うことが出来る。
だが、一番得意な魔法は水属性のものだった。水はあらゆる形に応じて姿を変化させる。
ソータの師である前聖女がソータの魔法の資質に気が付き、よく教えてくれた。
ソータは魔法を使う度、心で師に礼をいう。彼女のお陰で今の自分がいるのだから。
「水よ、雨となれ!サファイアレイン!!」
ソータの詠唱は短い。本当なら、ほとんどなくても発動出来るレベルだが、ソータは敢えてそれをしない。力を貸してくれる精霊への敬いからだ。精霊はこの世界を形づくってくれているいわゆる神である。聖女であるソータが彼らを敬わない理由はない。
ソータはとどめの一撃をぶちかまし、モンスターの息の根を止めた。
「す、すげえ…」
村人たちがあんぐりと口を開けている。ソータはモンスターたちの亡骸に静かに祈りを捧げている。
「ソーちゃん、やっぱ強いなー。素材もらっていい?」
「はい。その方がこの子たちも報われると思うのです」
「ソータが俺たちの用心棒にならないようにしないとな」
エンジが笑いを噛み殺しながら言う。それだけ圧倒的な戦いだったからだろう。ソータは二人の言葉に慌てた。
「お、お二人を守るだなんて僕なんかには」
ソータが焦っていると、そばにいた日の焼けたいかつい男に頭をガシガシ撫でられた。
「坊主、お前さん。いい魔導士だな!ウチに来いって言いたいところだけどよー、今はなー」
ソータは彼の言葉にぴんと閃くものを感じた。人間の直感はそう馬鹿にしたものではない。
「何かあったのですか?」
「あぁ、詳しい話なら村でするよ。俺はジャイルだ。お、また敵さんがやってきたぜ」
ソータたちは再びモンスターを迎え討ったのだった。
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