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なぜ、こんなことになっているのだろうか?
由郁は程よい硬さのソファに身を預けながらそう思う。自分が尊敬する経営者で上司である男に誘われて、とあるバーにやってきた。会食で飲み足りないから少しだけ付き合ってくれと言われたから、のこのこと女にしては珍しくついてきてしまった。自分の上司である野端はいつも微笑みを浮かべているような柔らかさと、丁寧な口調をトラブルが起こった時にも崩さない。
しかも恐ろしく彼は整っているのだ。顔形だけであれば、綺麗な顔だなくらいの印象である。180センチを超す高身長にサヴィル・ロウで年に数回あつらえているというオーダースーツ。もちろん服に着られているような男ではない。そういえば自分が面接に来た時は二十人程度の小さな企業だったが、彼はその時からスタートアップ企業経営者によくいるルーズなフランクさなどなかった。今と変わらないスーツ姿に、面接で背筋を伸ばしたことを思い出す。そしてどんな時にも丁寧に誰に対しても接していた。一度、どうしてか聞いたことがあった。
「スタートアップだからこそ、ちゃんとした格好をした方がいいんですよ」
彼は穏やかに笑ってそう由郁に答えた。きちんとした格好で接するというのは礼儀にもつながる。そうやって彼は誰に対しても線引きをし、自分を律しているのだと思った。
そんな彼に身の危険を冒されるようなことをされるとは思いもせず、由郁は言われるままについてきたのだが。
場所は会社からそれほど遠くない、野端の住むマンションの中。プライベートに気を遣う野端のような成功者たちが住むマンションの一角にこのバーはあった。内装はおちついた雰囲気で、小さなカウンターに人の視線が集まらないように設計されたテーブル。
だれかに見られるのは煩わしいからと、その中でも仕切られた場所に座らされた。半個室のような仕切りではあるが、店の誰かがのぞき込めるようなそんな感じではない。
「緊張しているんですか?」
当たり前だろう。よく知っている男だからこそついてきたが、彼のマンションなど……。ただ、自分がうろたえていることなど決して悟らせたくない。尊敬している男にこれ以上の隙は見せたくなかった。尊敬もしているし、彼を盛り立てていこうと思っているからこそ、対等に見て欲しかった。それが由郁の矜持である。
「当たり前ですよ。社長、一応私は妙齢の女なんですけど?」
つんと強気に言ってみるが、声は震えてないだろうか? 内心、冷や汗をかきながら、自分を客観視する。
「はは。申し訳ないですね。気分的に安心できる場所でとついつい思ってしまったんです」
そう言いながら男は美しい花の装飾が入ったフルートグラスに、金色の泡だつ酒を注ぐ。店の者が注ごうとしたのを遮って、大事な話があるからと退散させる。その強引さも普段とは違う気がした。――いや、毎度ながら柔らかく見えて、譲らないときは譲らない野端らしいやり口なのかもしれない。
「おめずらしいですね」
「ん? ああ、普段はシャンパンなんて頼まないですからね」
「昔、気落ちしたときは飲まれるってお伺いしました覚えがあります」
「よく覚えてますね。さすが秘書の鏡です」
そう微笑みながら男は由郁にグラスを渡して、軽く合わせる。涼やかな美しい音が二人の間で広がった。
「なにがあったかお伺いしても?」
男が一杯目のグラスをすぐに飲み干したタイミングで由郁はそう語りかける。
「そうですね。なんとなく、しんみりしてしまった気分になってしまって」
穏やかに目を細めて笑いかける。柔らかな微笑みに由郁はそこから先に押し入ることがいつもできない。野端の下について5年だ。秘書という業務上、かなりの時間、男と過ごしてきた。だが、男のことをなんでも知っているようで、何も知らないことに気がつかされる。30半ばのこの若い経営者は、インターネット関連の様々な業務を請け負う自分たちの会社を小さなオフィスから始めて、今は数百人の企業にまで育て上げた。いや、何度かの売却を経て、業種の違う企業へと成長した。複数の企業売却の成功者として幾つかの会社を経ていく男の傍についていけるよう、由郁の仕事も多様になった。ただのスケジュール管理やプレゼンテーション資料の作成などから始まって、いまや株主総会の準備にM&Aの準備にまで至っている。
しかし彼のことを由郁は通り一遍のことしか知らない。生年月日や、来歴などは取材を受けるために当然知ってはいるが、野端の本心などには触れたことがないのでは? と思えるようなことしか知らない。よく知っているというのはただの幻想ではないんだろうか? シャンパンをすすりながらそんなことを思う。結局自分が知っていると思っていることはすべて、まやかしなのかもしれない。
そう、先ほどまで対峙していた出来事と合わせて、すべてがあやふやに思えて不安が蘇ってくる。
「真鍋くん?」
小首を傾げる仕草で口の端に微笑みを浮かべる相手が、なんだかぐにゃりとゆがむ。そうして自分の目に涙がたまっているのだということを自覚する。涙がこぼれないように少しだけ上を向いて、ぱちぱちと瞬きをした。
「あなたこそ何か辛いことでもありましたか?」
シャンパングラスに添えた由郁の手にそっと男の筋ばった大きな手が添えられる。その熱にすこしだけ心のどこかが溶けかかった。
「何も……」
問われて、ふと自分に影を落とした事柄を思いおこして、視線がぶれた。きっと野端にもそれは伝わったと思った。だが、言うに言えない。
「その割には目のふちに涙をためてますよ」
空いていた片方の手が由郁の目尻をたどって涙を拭く。普段とは全く異なる彼のスキンシップに動揺した。
「あ……」
「今は業務時間外ですが、上司が部下の不安を取り除くのも役目の一つです。今だけ何があったか、泣き言を言ってもいいんですよ」
涙を拭いてもそのまま頬に手を添えられて温かいままである。
「普通って何なんでしょうか?」
そう由郁はぽつりとこぼす。強気で勝気で負けず嫌い。それが大半の人間が持つ由郁の印象であろう。自分の心情を言葉にするのは苦手であった。
今日、数年付き合っていた恋人にプロポーズをされたのだ。
お互い忙しく、それほど細やかな付き合いはしていなかったが、彼からそろそろ親も安心させたいし、転勤が決まったのでついてきてほしいから、どうだろう?と言われた。反射的にその物言いはどうだということもあるし、なによりこの男と生涯を共にしてもいいのだろうか? という気持ちに陥った。
我ながら酷い。
恋人がひどいというよりも自分がひどいという気持ちが強かった。
世間一般的な感覚からすると、そろそろ結婚して子供を産むべきタイミングなんだろう。人間どこかで社会的な折り合いをつけなければいけない頃合いがある。なのにどうもその頃合いというものに納得できなかった。それに彼が、何度か二股をかけていることも知っていた。長く続くことはないが、短くもない浮気を繰り返す。しかも由郁との共通の知人だろうと気にしない。ただそれを理由に彼との将来を考えないのは卑怯だなとも思う。それ以外は申し分はないのだ。忙しいとはいえ、イベントごとはしっかりとやってくれ、将来性も問題ない。付き合っていく上で多少目をつむるべきことなど誰にだってあるだろう。
ではなぜこんなに躊躇するんだろうか。由郁は目の前の男を見る。
面接で初めて会った時から、この男の後をついていきたい。支えていきたいと思って5年間、自分を引き上げてくれた男を。
彼にプロポーズをされて、反射的にこの男の事がよぎった。もし結婚したら、この男を今までと同じようにフォローしていくことは不可能だろう。そんなことは考えたことがなかったし、そして考えたくなかった。
この男に対する感情に名前をつけることもできない。それでもとても心もとない、そんな気持ちが由郁の広い部分を占めていた。
「――どうして、会社にいたんです?」
言葉に出せないこの感情を、どう説明したらいいんだろう。ぽつりと漏らしてからしばし黙っていると、男の方から水を向けられた。
「わかりません。――私の拠り所なのかもしれません」
自分の感情の色も種類もわからなかった。ただ、そこに戻れば何かから守られるような気分になり、由郁は戻ってしまっただけだ。もう誰しも帰ってしまったオフィスに、忘れ物をしてしまったと警備に微笑んで入り込んだ。
「本当は……、結婚して子供を産んで――そうやっていくのが『普通』なんだってわかってるんです」
何があったかは説明できなかった。『普通』はとはなんだろう。いま由郁が最も迷っているのはその点である。相手の男への未練や愛着よりも、普通であればということに、ずっととらわれてきたことに気がついて辛かった。どうやって前に進めばいいのか、そもそも前とはどこなのか、それがわからなく混乱していた。
はらりと、涙がまなじりから一筋こぼれようとする。男の気配がぐっと濃くなって、舐め取るように頬に唇を寄せられる。はっとして男の瞳を覗き込むと、今まで見たことがないような色をたたえていた。
「しゃ、ちょう?」
「私が迷う隙がないようにして差し上げましょうか」
男に微笑まれて、魅入られたように由郁は男の顔を見つめた。そんな惚けた様子の由郁の指先に野端は自分の指を絡めて立ち上がった。彼の意図は明らかなのに、理由がわからなくて、さらに混乱した。なのに促されるままに立ち上がった。
由郁は程よい硬さのソファに身を預けながらそう思う。自分が尊敬する経営者で上司である男に誘われて、とあるバーにやってきた。会食で飲み足りないから少しだけ付き合ってくれと言われたから、のこのこと女にしては珍しくついてきてしまった。自分の上司である野端はいつも微笑みを浮かべているような柔らかさと、丁寧な口調をトラブルが起こった時にも崩さない。
しかも恐ろしく彼は整っているのだ。顔形だけであれば、綺麗な顔だなくらいの印象である。180センチを超す高身長にサヴィル・ロウで年に数回あつらえているというオーダースーツ。もちろん服に着られているような男ではない。そういえば自分が面接に来た時は二十人程度の小さな企業だったが、彼はその時からスタートアップ企業経営者によくいるルーズなフランクさなどなかった。今と変わらないスーツ姿に、面接で背筋を伸ばしたことを思い出す。そしてどんな時にも丁寧に誰に対しても接していた。一度、どうしてか聞いたことがあった。
「スタートアップだからこそ、ちゃんとした格好をした方がいいんですよ」
彼は穏やかに笑ってそう由郁に答えた。きちんとした格好で接するというのは礼儀にもつながる。そうやって彼は誰に対しても線引きをし、自分を律しているのだと思った。
そんな彼に身の危険を冒されるようなことをされるとは思いもせず、由郁は言われるままについてきたのだが。
場所は会社からそれほど遠くない、野端の住むマンションの中。プライベートに気を遣う野端のような成功者たちが住むマンションの一角にこのバーはあった。内装はおちついた雰囲気で、小さなカウンターに人の視線が集まらないように設計されたテーブル。
だれかに見られるのは煩わしいからと、その中でも仕切られた場所に座らされた。半個室のような仕切りではあるが、店の誰かがのぞき込めるようなそんな感じではない。
「緊張しているんですか?」
当たり前だろう。よく知っている男だからこそついてきたが、彼のマンションなど……。ただ、自分がうろたえていることなど決して悟らせたくない。尊敬している男にこれ以上の隙は見せたくなかった。尊敬もしているし、彼を盛り立てていこうと思っているからこそ、対等に見て欲しかった。それが由郁の矜持である。
「当たり前ですよ。社長、一応私は妙齢の女なんですけど?」
つんと強気に言ってみるが、声は震えてないだろうか? 内心、冷や汗をかきながら、自分を客観視する。
「はは。申し訳ないですね。気分的に安心できる場所でとついつい思ってしまったんです」
そう言いながら男は美しい花の装飾が入ったフルートグラスに、金色の泡だつ酒を注ぐ。店の者が注ごうとしたのを遮って、大事な話があるからと退散させる。その強引さも普段とは違う気がした。――いや、毎度ながら柔らかく見えて、譲らないときは譲らない野端らしいやり口なのかもしれない。
「おめずらしいですね」
「ん? ああ、普段はシャンパンなんて頼まないですからね」
「昔、気落ちしたときは飲まれるってお伺いしました覚えがあります」
「よく覚えてますね。さすが秘書の鏡です」
そう微笑みながら男は由郁にグラスを渡して、軽く合わせる。涼やかな美しい音が二人の間で広がった。
「なにがあったかお伺いしても?」
男が一杯目のグラスをすぐに飲み干したタイミングで由郁はそう語りかける。
「そうですね。なんとなく、しんみりしてしまった気分になってしまって」
穏やかに目を細めて笑いかける。柔らかな微笑みに由郁はそこから先に押し入ることがいつもできない。野端の下について5年だ。秘書という業務上、かなりの時間、男と過ごしてきた。だが、男のことをなんでも知っているようで、何も知らないことに気がつかされる。30半ばのこの若い経営者は、インターネット関連の様々な業務を請け負う自分たちの会社を小さなオフィスから始めて、今は数百人の企業にまで育て上げた。いや、何度かの売却を経て、業種の違う企業へと成長した。複数の企業売却の成功者として幾つかの会社を経ていく男の傍についていけるよう、由郁の仕事も多様になった。ただのスケジュール管理やプレゼンテーション資料の作成などから始まって、いまや株主総会の準備にM&Aの準備にまで至っている。
しかし彼のことを由郁は通り一遍のことしか知らない。生年月日や、来歴などは取材を受けるために当然知ってはいるが、野端の本心などには触れたことがないのでは? と思えるようなことしか知らない。よく知っているというのはただの幻想ではないんだろうか? シャンパンをすすりながらそんなことを思う。結局自分が知っていると思っていることはすべて、まやかしなのかもしれない。
そう、先ほどまで対峙していた出来事と合わせて、すべてがあやふやに思えて不安が蘇ってくる。
「真鍋くん?」
小首を傾げる仕草で口の端に微笑みを浮かべる相手が、なんだかぐにゃりとゆがむ。そうして自分の目に涙がたまっているのだということを自覚する。涙がこぼれないように少しだけ上を向いて、ぱちぱちと瞬きをした。
「あなたこそ何か辛いことでもありましたか?」
シャンパングラスに添えた由郁の手にそっと男の筋ばった大きな手が添えられる。その熱にすこしだけ心のどこかが溶けかかった。
「何も……」
問われて、ふと自分に影を落とした事柄を思いおこして、視線がぶれた。きっと野端にもそれは伝わったと思った。だが、言うに言えない。
「その割には目のふちに涙をためてますよ」
空いていた片方の手が由郁の目尻をたどって涙を拭く。普段とは全く異なる彼のスキンシップに動揺した。
「あ……」
「今は業務時間外ですが、上司が部下の不安を取り除くのも役目の一つです。今だけ何があったか、泣き言を言ってもいいんですよ」
涙を拭いてもそのまま頬に手を添えられて温かいままである。
「普通って何なんでしょうか?」
そう由郁はぽつりとこぼす。強気で勝気で負けず嫌い。それが大半の人間が持つ由郁の印象であろう。自分の心情を言葉にするのは苦手であった。
今日、数年付き合っていた恋人にプロポーズをされたのだ。
お互い忙しく、それほど細やかな付き合いはしていなかったが、彼からそろそろ親も安心させたいし、転勤が決まったのでついてきてほしいから、どうだろう?と言われた。反射的にその物言いはどうだということもあるし、なによりこの男と生涯を共にしてもいいのだろうか? という気持ちに陥った。
我ながら酷い。
恋人がひどいというよりも自分がひどいという気持ちが強かった。
世間一般的な感覚からすると、そろそろ結婚して子供を産むべきタイミングなんだろう。人間どこかで社会的な折り合いをつけなければいけない頃合いがある。なのにどうもその頃合いというものに納得できなかった。それに彼が、何度か二股をかけていることも知っていた。長く続くことはないが、短くもない浮気を繰り返す。しかも由郁との共通の知人だろうと気にしない。ただそれを理由に彼との将来を考えないのは卑怯だなとも思う。それ以外は申し分はないのだ。忙しいとはいえ、イベントごとはしっかりとやってくれ、将来性も問題ない。付き合っていく上で多少目をつむるべきことなど誰にだってあるだろう。
ではなぜこんなに躊躇するんだろうか。由郁は目の前の男を見る。
面接で初めて会った時から、この男の後をついていきたい。支えていきたいと思って5年間、自分を引き上げてくれた男を。
彼にプロポーズをされて、反射的にこの男の事がよぎった。もし結婚したら、この男を今までと同じようにフォローしていくことは不可能だろう。そんなことは考えたことがなかったし、そして考えたくなかった。
この男に対する感情に名前をつけることもできない。それでもとても心もとない、そんな気持ちが由郁の広い部分を占めていた。
「――どうして、会社にいたんです?」
言葉に出せないこの感情を、どう説明したらいいんだろう。ぽつりと漏らしてからしばし黙っていると、男の方から水を向けられた。
「わかりません。――私の拠り所なのかもしれません」
自分の感情の色も種類もわからなかった。ただ、そこに戻れば何かから守られるような気分になり、由郁は戻ってしまっただけだ。もう誰しも帰ってしまったオフィスに、忘れ物をしてしまったと警備に微笑んで入り込んだ。
「本当は……、結婚して子供を産んで――そうやっていくのが『普通』なんだってわかってるんです」
何があったかは説明できなかった。『普通』はとはなんだろう。いま由郁が最も迷っているのはその点である。相手の男への未練や愛着よりも、普通であればということに、ずっととらわれてきたことに気がついて辛かった。どうやって前に進めばいいのか、そもそも前とはどこなのか、それがわからなく混乱していた。
はらりと、涙がまなじりから一筋こぼれようとする。男の気配がぐっと濃くなって、舐め取るように頬に唇を寄せられる。はっとして男の瞳を覗き込むと、今まで見たことがないような色をたたえていた。
「しゃ、ちょう?」
「私が迷う隙がないようにして差し上げましょうか」
男に微笑まれて、魅入られたように由郁は男の顔を見つめた。そんな惚けた様子の由郁の指先に野端は自分の指を絡めて立ち上がった。彼の意図は明らかなのに、理由がわからなくて、さらに混乱した。なのに促されるままに立ち上がった。
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