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最終章:スキルの歴史編

プロローグ

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 どんぶらこっこ どんぶらこっこ。

 ジェニファーもコバンザメガロドンも襲撃してこない平和な海を、ニクちゃん丸二号(ゴミから作った定員十名の小舟)が進む。

「だからさー、俺が英雄召喚ガチャぶん回して、数と質の暴力するのが一番確実と思うんだよ」
「お前、それ絶対に制御できへんやつやろ」

 船の上ではスキル試用者達と天使が、ピスタチオに着いた後の作戦について話し合っていた。魔王が本当にマリアなのかリブの鑑定で確認する、到着後は魔王城へ向かう組と船を守る組に別れて行動する、テスターはまたいつ裏切るか分からないから単独行動させない、そんな感じで大体の作戦は決まっていった。

 しかし、いちばん重要な事項である【どのスキルの日に突入するか】が決められないでいた。

「リブが嘘感知出来るなら、魔王やマーガレットが味方になるフリしてきても騙されないゴブ」
「とりま、テスタっち基準で十日目のやつだけはないっしょ!婚約破棄・アイテムボックス・鍋奉行でどうしろっての?てか、婚約破棄がスキルって何なの~?」
「アレックス先生は死んだらそれまてだから、船に残るのは確定で良いだろう。私はラッコマンか否かで決めるべきだな」
「このネットスーパーってのは、上手く使えば化ける気がするんスけど、考察する時間が無いッスね」

 こんな感じであーだこーだいい続け、ピスタチオに上陸してもコレだ!という組み合わせの日は見つからなかったが、上陸したその日の組み合わせは決して悪いものでは無かったし、突入に時間を掛けたら不利になるのは明確なので、このまま日を跨がずに最終決戦へと移る事になった。

 スキルの組み合わせは、テスター基準で六日目。つまり、以下のものとなる。
テスター:大賢者
クレイム:縮地
ニクちゃん:ステータス振り直し
リブ:急所突き

「大賢者マーガレットー!魔王軍の現状と攻略法おせーてー!」
(言いたくないけど、聞かれたからにはお答えしますぞー!!)

 宣戦布告と共に情報引き出し成功。テスター軍の第一歩は会心の滑りだしとなった。

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