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第一章バカヤロウやらかし編
やらかし7:バカヤロウ、完全に死ぬ
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「馬鹿金髪、おはよーさん。今日のスキルは死に戻りや」
「死に戻りって何だ?」
「えーとな、死んでも記憶持ったまんま戻ってくるスキルって神様が言っとった」
「自動復活と効果一緒じゃねえか!ハズレだこんなん。」
その日の朝、ヒースからいつもの様に日替わりスキルの説明を受けたテスターだったが、死に戻りの説明を受けた途端にガッカリした。
「何で自動復活持ってる俺に、自動復活と同じスキル試させようとしてるんだよ。神様ってアホなのか?」
「否定できへん。神様は自分の作ったスキルがどんな感じで発動するか分からへんから、試用者にやらせとる訳で、うん、まあ、神様もミスの一つや二つするかも。でもなあ、アタシが地上にくる前にしっかりとテストするスキルが何か、神様や他の天使を交えて確認したんやけどなあ」
ヒースは納得いっていない様子だったが、テスターからすれば今日はスキルを貰わなかったに等しい。
「まあ、ハズレスキルなのはいつもの事だ。今日はゆっくりしろって神様が言っていると思う事にしよう」
「うーん、自動復活と同じスキルなんて入ってないハズなんやけどなあ」
テスターはそれ以上死に戻りについて深くは考えず、自室を出て宿屋の食堂に向かった。
「よっ、ご両人!今日は何回戦したんだ?」
食堂に入ると、酒臭い冒険者が下品な冗談を言ってきた。
「片手で数えられるぐらいだったかな。ヒース、覚えてる?」
「3回や」
「ぐへへ、二人とも元気だねえ。おじさんにも分けて欲しいねえ」
ヒースの事については、『最近買った奴隷』と周囲には説明している。テスターは冒険者や社会人としては超のつくアホだが、こういう時のごまかしはそこそこ上手かった。
この宿屋に来た当初は、ヒースの身体目当てで近こうとする男もいたが、「アタシこう見えて女とちゃうねん」と言ってからは声を掛ける者は殆どいなくなった。ヒースとしては、天使だから生殖が出来ない事を簡潔に説明しただけだが、冒険者達からは同性カップルと誤解を受け距離を取られる事となった。
しかし、そんな二人に今も堂々と話し掛ける男が一人いた。それがこの酔っ払い、この町最強の冒険者にしてテスターと同レベルの駄目人間ブライアンである。彼に話し掛けられる度に、テスターとヒースはイチャイチャ同性カップルのフリを続けなければならないのだった。
「お前ら、今日は随分とゆっくりしてんなあ。ここ最近は一日中部屋でドタバタしてるか、無人の採取地でデートしてるかだったじゃねえか」
「ははは、流石に疲れたから今日はオフって訳です」
「採取地では気をつけろよ~、お前らはいつも夕方には帰ってるから良いけど、日が沈むとゴブリンが出るからなあ。グヘヘヘ」
「は、はい。グヘヘヘ。じゃあブライアンさん、俺達は買い物言ってくるからこれで。夕飯適当な店で食ってから帰りますんで」
実際の所さん、何度もゴブリンと出会ったし、何度もゴブリンによったりよらなかったりして死んで、その度にデスワープして宿屋の自室に帰ってるのだが、そんな事言えるはずも無く適当に愛想笑いで誤魔化してやり過ごすテスターだった。
「アタシ、あのオッサン苦手やわ」
「俺も。でもまあ、面倒見の良い人なんだよ。この町に流れ着いたばかりの俺に、冒険者としての基本とかを教えてくれた恩人でもある」
「その恩人の教え無視して、ゴブリンに挑んで返り討ちにあっとるお前は、ホンマ馬鹿金髪やな」
他愛の無い会話をしながら、テスターとヒースは町を巡る。適当な店で買ったお菓子を食べ、公園で休憩し、本屋で好きな本を買い、気がつけば夕飯の時間だ。
「じゃあ、今夜はここで夕食にするか」
テスターが夕食の場に選んだのは、そこそこリッチな層向けのレストランだった。
「一度も死なずに、そして頭の中がやかましい事も無く一日を終える。当たり前の事なのに、なんだか久しぶりな気がするなあ」
「…うーん」
「どうした?まだ死に戻りの事考えてるのか?そのステーキ冷める前に食えよ」
レストランに入ってから、ヒースの様子がおかしい。レストランに来るまではお菓子や本を見て子供みたいに喜んでいたのに、ステーキを奢った途端口数が急に減った。
「やっぱおかしい」
「え?」
「テスター、アンタ底辺冒険者の癖にお金持ちすぎやん!その金どっから出てきとるん!?」
多分読者の大半が気にしていた疑問を、遂にぶっこむヒース。
「前に言っただろ。魔王倒すって実家出る時に親父から貰った手切れ金だって」
「もっと詳しく言わんかい」
「別にいーだろ。つーかさ、俺の事何も知らずに担当なったの?」
「アタシは神様に作られてから、すぐこの仕事来たねん。お前の事なんて、試用者に選ばれた馬鹿金髪な事しか知らんわ」
「それでいいだろ。神様が俺を選んだのなら、俺の過去なんて問題ないって事さ」
ヒースはまだ何か言いたげだったが、ステーキが本当に冷めそうだったので、一気に口に放り込み水で流し込みレストランを後にした。
「ステーキ美味しかったわ!」
肉は偉大だ。ヒースが抱いていた相棒へのモヤモヤは肉を食べたら霧散していた。
「だろ?この町の名物だからな。また、暇ができたら食べにいこう」
やりたい事は大体やったし、後は宿屋に帰るだけ。既に日は沈んでいるが、休日を謳歌した二人には帰り道はとても明るく見えた。
「なあ、なんか俺の家(宿)燃えてない?」
「ホンマや。燃えとる」
二人の向かう先は、燃え盛る炎によってリアルに明るくなっていた。宿屋の入り口では、見覚えのある冒険者が地面に横たわっている。テスターはその男に駆け寄り、名前を呼んだ。
「ブライアンさん!何をやったんだ」
初手犯人決めつけをかますテスター。テスターはこういう男だ。
「す、すまねえ。実は、お前がベッドの下に隠してる金貨を少しづつ盗んでいた。すぐにはバレない様に、銅貨を袋の底にいれてな」
火災とは別の事件の犯人だった。ブライアンとはこういう男である。
「グヘヘ、それでよ、そろそろ気づかれそうだから今夜こっそり逃げようとしたらこのザマって訳さ。バチが当たったんだろうなあ…ガクッ」
「そんな事より、この火事とブライアンさんの怪我は誰が!?いや、それもどうてもいい!ヒース、何とかしろよこの状況!」
「無理や」
テスターはヒースに振り返り助けを求めるが、ヒースは冷たく拒絶の言葉を吐いた。
「無理なんよ。アタシは人類が自力で生きていく事が出来るかを観測する為にしか動けへん。お前を助ける以外は出来んようなっとる」
「具体的には何が出来て何が出来ないんだよ!」
「スキル試用者をサポートし、そいつが逃げたり完全に死んだりするのを防ぐ。それ以外には文字通り人並みの美少女や」
「分かった!んじゃあ、ここ危ないから逃げるぞ!宿を焼いた放火魔や、ブライアンさんを襲った犯人がいつこっちに来るか…」
死亡フラグそのものなセリフを吐いた直後、テスターは背中に衝撃を感じ倒れた。倒れたまま振り返ると、白煙を上げる銃を持ったゴブリンがこちらを睨んでいる。
「お、お前いつものゴブリンか!何で町にまで来てるんだ」
ゴブリンはそれには答えず銃を連射した。
「ぐっ…、おいヒース!何とかしろ!お前の担当している人間のピンチだぞ!」
「ま、えーんちゃうの?どうせアンタ復活するし。いやまって、今宿屋燃えとるやん!ゴメン、アンタもう生き返れんかもしれへん」
「そ、そんな!」
死んだら一定の場所から復活する能力を持っている者は、その多くがその復活地点を破壊されると復活しなくなる。バンパイアが棺桶壊されたら復活しなくなるのが分かりやすい例だろう。
「う、うわ~!」
いつものとは違う死の感覚が、テスターを襲う。自動復活が機能しないという、ヒースの言葉が真実である事を否が応にも気付いてしまう。
「いやだぁぁぁぁ!俺は!魔王を倒すのぉ!こんな所さんでゴブリンごときに死にたくないのぉ!何でこうなったー!」
こうなったのも、テスターが何度もゴブリンに情報を提供し、ヒースがそれを傍観していたから、つまり自業自得である。
「それは!そのジュウは!俺が、俺だけのモノのはず!俺は聖女に代わる、いや、聖女を超える選ばれた存在ィィ!」
「やはりそうか。だったら俺等の為、ここで死んでくれ」
脳天に銃弾を撃ち込まれたテスターが最期に思ったのは、『ゴブリンってこんな風に流暢に人の言葉喋れたっけ?』だった。
そして死に戻りが発動し、テスターは目を覚ます。
「うわあああ!めっちゃリアルな悪夢見た!」
「おはようさん、今日のスキルは死に戻りやで」
スタンピードまで後十六時間。
「死に戻りって何だ?」
「えーとな、死んでも記憶持ったまんま戻ってくるスキルって神様が言っとった」
「自動復活と効果一緒じゃねえか!ハズレだこんなん。」
その日の朝、ヒースからいつもの様に日替わりスキルの説明を受けたテスターだったが、死に戻りの説明を受けた途端にガッカリした。
「何で自動復活持ってる俺に、自動復活と同じスキル試させようとしてるんだよ。神様ってアホなのか?」
「否定できへん。神様は自分の作ったスキルがどんな感じで発動するか分からへんから、試用者にやらせとる訳で、うん、まあ、神様もミスの一つや二つするかも。でもなあ、アタシが地上にくる前にしっかりとテストするスキルが何か、神様や他の天使を交えて確認したんやけどなあ」
ヒースは納得いっていない様子だったが、テスターからすれば今日はスキルを貰わなかったに等しい。
「まあ、ハズレスキルなのはいつもの事だ。今日はゆっくりしろって神様が言っていると思う事にしよう」
「うーん、自動復活と同じスキルなんて入ってないハズなんやけどなあ」
テスターはそれ以上死に戻りについて深くは考えず、自室を出て宿屋の食堂に向かった。
「よっ、ご両人!今日は何回戦したんだ?」
食堂に入ると、酒臭い冒険者が下品な冗談を言ってきた。
「片手で数えられるぐらいだったかな。ヒース、覚えてる?」
「3回や」
「ぐへへ、二人とも元気だねえ。おじさんにも分けて欲しいねえ」
ヒースの事については、『最近買った奴隷』と周囲には説明している。テスターは冒険者や社会人としては超のつくアホだが、こういう時のごまかしはそこそこ上手かった。
この宿屋に来た当初は、ヒースの身体目当てで近こうとする男もいたが、「アタシこう見えて女とちゃうねん」と言ってからは声を掛ける者は殆どいなくなった。ヒースとしては、天使だから生殖が出来ない事を簡潔に説明しただけだが、冒険者達からは同性カップルと誤解を受け距離を取られる事となった。
しかし、そんな二人に今も堂々と話し掛ける男が一人いた。それがこの酔っ払い、この町最強の冒険者にしてテスターと同レベルの駄目人間ブライアンである。彼に話し掛けられる度に、テスターとヒースはイチャイチャ同性カップルのフリを続けなければならないのだった。
「お前ら、今日は随分とゆっくりしてんなあ。ここ最近は一日中部屋でドタバタしてるか、無人の採取地でデートしてるかだったじゃねえか」
「ははは、流石に疲れたから今日はオフって訳です」
「採取地では気をつけろよ~、お前らはいつも夕方には帰ってるから良いけど、日が沈むとゴブリンが出るからなあ。グヘヘヘ」
「は、はい。グヘヘヘ。じゃあブライアンさん、俺達は買い物言ってくるからこれで。夕飯適当な店で食ってから帰りますんで」
実際の所さん、何度もゴブリンと出会ったし、何度もゴブリンによったりよらなかったりして死んで、その度にデスワープして宿屋の自室に帰ってるのだが、そんな事言えるはずも無く適当に愛想笑いで誤魔化してやり過ごすテスターだった。
「アタシ、あのオッサン苦手やわ」
「俺も。でもまあ、面倒見の良い人なんだよ。この町に流れ着いたばかりの俺に、冒険者としての基本とかを教えてくれた恩人でもある」
「その恩人の教え無視して、ゴブリンに挑んで返り討ちにあっとるお前は、ホンマ馬鹿金髪やな」
他愛の無い会話をしながら、テスターとヒースは町を巡る。適当な店で買ったお菓子を食べ、公園で休憩し、本屋で好きな本を買い、気がつけば夕飯の時間だ。
「じゃあ、今夜はここで夕食にするか」
テスターが夕食の場に選んだのは、そこそこリッチな層向けのレストランだった。
「一度も死なずに、そして頭の中がやかましい事も無く一日を終える。当たり前の事なのに、なんだか久しぶりな気がするなあ」
「…うーん」
「どうした?まだ死に戻りの事考えてるのか?そのステーキ冷める前に食えよ」
レストランに入ってから、ヒースの様子がおかしい。レストランに来るまではお菓子や本を見て子供みたいに喜んでいたのに、ステーキを奢った途端口数が急に減った。
「やっぱおかしい」
「え?」
「テスター、アンタ底辺冒険者の癖にお金持ちすぎやん!その金どっから出てきとるん!?」
多分読者の大半が気にしていた疑問を、遂にぶっこむヒース。
「前に言っただろ。魔王倒すって実家出る時に親父から貰った手切れ金だって」
「もっと詳しく言わんかい」
「別にいーだろ。つーかさ、俺の事何も知らずに担当なったの?」
「アタシは神様に作られてから、すぐこの仕事来たねん。お前の事なんて、試用者に選ばれた馬鹿金髪な事しか知らんわ」
「それでいいだろ。神様が俺を選んだのなら、俺の過去なんて問題ないって事さ」
ヒースはまだ何か言いたげだったが、ステーキが本当に冷めそうだったので、一気に口に放り込み水で流し込みレストランを後にした。
「ステーキ美味しかったわ!」
肉は偉大だ。ヒースが抱いていた相棒へのモヤモヤは肉を食べたら霧散していた。
「だろ?この町の名物だからな。また、暇ができたら食べにいこう」
やりたい事は大体やったし、後は宿屋に帰るだけ。既に日は沈んでいるが、休日を謳歌した二人には帰り道はとても明るく見えた。
「なあ、なんか俺の家(宿)燃えてない?」
「ホンマや。燃えとる」
二人の向かう先は、燃え盛る炎によってリアルに明るくなっていた。宿屋の入り口では、見覚えのある冒険者が地面に横たわっている。テスターはその男に駆け寄り、名前を呼んだ。
「ブライアンさん!何をやったんだ」
初手犯人決めつけをかますテスター。テスターはこういう男だ。
「す、すまねえ。実は、お前がベッドの下に隠してる金貨を少しづつ盗んでいた。すぐにはバレない様に、銅貨を袋の底にいれてな」
火災とは別の事件の犯人だった。ブライアンとはこういう男である。
「グヘヘ、それでよ、そろそろ気づかれそうだから今夜こっそり逃げようとしたらこのザマって訳さ。バチが当たったんだろうなあ…ガクッ」
「そんな事より、この火事とブライアンさんの怪我は誰が!?いや、それもどうてもいい!ヒース、何とかしろよこの状況!」
「無理や」
テスターはヒースに振り返り助けを求めるが、ヒースは冷たく拒絶の言葉を吐いた。
「無理なんよ。アタシは人類が自力で生きていく事が出来るかを観測する為にしか動けへん。お前を助ける以外は出来んようなっとる」
「具体的には何が出来て何が出来ないんだよ!」
「スキル試用者をサポートし、そいつが逃げたり完全に死んだりするのを防ぐ。それ以外には文字通り人並みの美少女や」
「分かった!んじゃあ、ここ危ないから逃げるぞ!宿を焼いた放火魔や、ブライアンさんを襲った犯人がいつこっちに来るか…」
死亡フラグそのものなセリフを吐いた直後、テスターは背中に衝撃を感じ倒れた。倒れたまま振り返ると、白煙を上げる銃を持ったゴブリンがこちらを睨んでいる。
「お、お前いつものゴブリンか!何で町にまで来てるんだ」
ゴブリンはそれには答えず銃を連射した。
「ぐっ…、おいヒース!何とかしろ!お前の担当している人間のピンチだぞ!」
「ま、えーんちゃうの?どうせアンタ復活するし。いやまって、今宿屋燃えとるやん!ゴメン、アンタもう生き返れんかもしれへん」
「そ、そんな!」
死んだら一定の場所から復活する能力を持っている者は、その多くがその復活地点を破壊されると復活しなくなる。バンパイアが棺桶壊されたら復活しなくなるのが分かりやすい例だろう。
「う、うわ~!」
いつものとは違う死の感覚が、テスターを襲う。自動復活が機能しないという、ヒースの言葉が真実である事を否が応にも気付いてしまう。
「いやだぁぁぁぁ!俺は!魔王を倒すのぉ!こんな所さんでゴブリンごときに死にたくないのぉ!何でこうなったー!」
こうなったのも、テスターが何度もゴブリンに情報を提供し、ヒースがそれを傍観していたから、つまり自業自得である。
「それは!そのジュウは!俺が、俺だけのモノのはず!俺は聖女に代わる、いや、聖女を超える選ばれた存在ィィ!」
「やはりそうか。だったら俺等の為、ここで死んでくれ」
脳天に銃弾を撃ち込まれたテスターが最期に思ったのは、『ゴブリンってこんな風に流暢に人の言葉喋れたっけ?』だった。
そして死に戻りが発動し、テスターは目を覚ます。
「うわあああ!めっちゃリアルな悪夢見た!」
「おはようさん、今日のスキルは死に戻りやで」
スタンピードまで後十六時間。
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