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『秋は栗なのか芋なのか』の章

第41話

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さて次の日、輝子ちゃんは帰って行った。
新潟行き新幹線。
東京駅までお見送りに行ったのだ。
新潟までは新幹線なら二時間程度で着いちゃう。
けど、新潟駅から輝子ちゃんの家までまた結構かかるらしい。

輝子ちゃんは駅のホームで和泉さんの両手を握って別れを惜しんでた。

「春になったら、東京来ますからね。
 柿崎さんと一緒に暮らせるのを楽しみにしてます」

輝子ちゃんは少し顔を赤らめて付けたしセリフ。

「あのー、金津さんにもお礼を言っておいてください。
 色々お話聞かせてくれて、
 案内もしてくれて嬉しかったです。
 春になったらまたお話ししたいですと伝えていただけると」

ん-、スマホの番号教えるから。
自分で言いなよ。

「いやっ、でもそんな。
 ……良いんですか?」

なんだかワタワタしてた輝子ちゃん。
可愛かったな。
あの娘なら一緒に暮らしても上手くやって行けそう。


「あの和泉さん、金津くんと言うのは……」
「六郎さん、この前柿を取りに来てくれた子ですよ」

東京駅から帰る和泉さんと六郎さん。

「ええ、それでその。
 金津くんと言うのは和泉さんにとってどんな人なんでしょうか」
「?、後輩ですよ。
 少し弟たちみたいかも。
 元気で騒がしくて可愛いのがそんなカンジです」

和泉さんには兄弟がいる。
少し年の離れた弟が二人、妹が一人。
和泉さんも入れて四人兄弟。

「弟ですか、そうですか」

ホッとしたのか、拍子抜けしたのか。
和泉さんは六郎さんから良く分からない気配を感じる。
でも。
そう言えば、輝子ちゃん騒動の前。
六郎さんは少しおかしかった。
なんだか和泉さんと距離があるような。
そんなカンジがしたのだ。

現在の六郎さんはいつもの六郎さんだ。

……
違うかも。

もう和泉さんと六郎さんは、いつもの最寄り駅についている。
駅から長尾家まで五分とかからない道のり。

六郎さんは距離がある六郎さんじゃない。
いつもより距離の近い六郎さん。
和泉さんに寄り添って歩いてるような。

和泉さんはなんだかムズ痒いような気分。
これならいっそ。
手をつなぐか、肩を抱いてくれないかなあ。
そんなコトを少し思ったような思わなかったような。

辿り着いた長尾家の玄関。
和泉さんはカバンの中からカギを取り出す。
そんな和泉さんの手を六郎さんの手が握りしめる。
六郎さん?
六郎さんが和泉さんを見つめている。

「和泉さん、大事なお話が有ります」

和泉さんの手を握った六郎さん。
真剣な目でそう言うのだ。
























どーも。
くろねこ教授です。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
秋の章はここまで。
長くなってしまいました。

ポイントが少し増えていて読んでる方が多くなってる様で嬉しい。
その反面くろの不安も増加。
ご満足いただけてるのでしょうか。

次回、冬の章です。

さようなら。
お別れ編。
「お別れだからね。
 淋しくないよう、最後にパーティーやって終わりたいんだ」
「お別れって、和泉本気なのか?」
「和泉先輩、そんなのダメです」

なお、この予告はくろねこ教授の頭の中の妄想ですので投稿された物が全く違う内容でも責任は取りませんのでご了承ください。みたいな。

そろそろ、この文句も使い過ぎたでしょうか。
とゆーか、一応だいたい予告通りに展開してるよね。

ではでは。
くろねこ教授でした。
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