28 / 62
『秋は栗なのか芋なのか』の章
第28話
しおりを挟む
お家に帰って来た和泉さん。
六郎さんと暮らすいつものお家。
「六郎さーん」
玄関を開ける和泉さん。
返答が無いな。
「六郎さん?」
台所にはいない。
お風呂の電気が点いてる。
入浴中か。
うん?
六郎さんの部屋の電気も点いてるな。
「六郎さん?」
ふすまを横に開ける和泉さん。
すると中に居たのは。
セーラー服姿の少女だった。
少女はこちらを見て固まってる。
着替えてたみたい。
半脱ぎのセーラー服。
セミロングの黒髪。
真っすぐでキレイ。
「あっ、ゴメンね」
「いえ」
反射的に和泉さんは謝る。
少女は言葉少なく答える。
着替え中にいきなり入ってしまった。
ふすまを閉める和泉さん。
あれ、ここ誰の部屋だっけ?
「何でですか?
何で、女子高生が六郎さんの部屋にいるんですかー?!」
思わず絶叫してしまう和泉さんだ。
長尾家は古い日本家屋。
広くて二階建て。
和泉さんのお部屋は二階。
六郎さんの部屋は一階の奥。
居間は元々六郎さんのお母さん、玉江さんのお部屋。
現在では片づけて居間になっている。
その居間に集まってる和泉さんたち。
「上杉輝子です。よろしくお願いします」
「柿崎和泉です、初めまして」
「えーと、輝子さんはですね。
自分の従妹の娘です。
従姪と呼ぶのかな」
六郎さんが説明する。
従姪、『じゅうてつ』もしくは『いとこめい』とも読むらしい。
和泉さんは知らなかった。
じゅうてつ。
武器の名前みたい。
「初めてでは有りません。
柿崎さんには玉江さんのお葬式でお会いしました」
輝子ちゃんが言う。
「あっ、ゴメンね」
「いえ、もう数年前ですから覚えて無くて当然かと」
和泉さんは初対面だと思ってた。
数年前か。
輝子ちゃんが高校生だとすると。
中学に上がったばかりか、小学生。
それで数年会って無かったら分かんないな。
そう言えばストレート黒髪の奇麗な子がいたような気もする。
輝子ちゃんは何だか落ち着いた雰囲気の美少女。
セーラー服を見てるので学生と分かるけど。
服装によってはもっと大人に見えちゃいいそう。
それで輝子ちゃんが何故ここに居るかと言うと。
「大学の模試です。
東京の大学を受験するつもりですので」
上杉輝子ちゃんは新潟に住んでる。
東京移動への経験がてら週末、模試を受けに来たらしい。
「下見も兼ねています。
大学に受かったら、こちらの家に住まわせていただく事になっていますので」
「輝子さん、その話は自分は承諾していません」
「母から既に話が行っている筈ですが」
「あの人は一人で早口で喋って、こっちの話を全く聞かないじゃありませんか」
一緒に住む?
上杉輝子ちゃん。
美少女の高校生。
あたしと六郎さんの家にこの娘が一緒に住むの?!
六郎さんと暮らすいつものお家。
「六郎さーん」
玄関を開ける和泉さん。
返答が無いな。
「六郎さん?」
台所にはいない。
お風呂の電気が点いてる。
入浴中か。
うん?
六郎さんの部屋の電気も点いてるな。
「六郎さん?」
ふすまを横に開ける和泉さん。
すると中に居たのは。
セーラー服姿の少女だった。
少女はこちらを見て固まってる。
着替えてたみたい。
半脱ぎのセーラー服。
セミロングの黒髪。
真っすぐでキレイ。
「あっ、ゴメンね」
「いえ」
反射的に和泉さんは謝る。
少女は言葉少なく答える。
着替え中にいきなり入ってしまった。
ふすまを閉める和泉さん。
あれ、ここ誰の部屋だっけ?
「何でですか?
何で、女子高生が六郎さんの部屋にいるんですかー?!」
思わず絶叫してしまう和泉さんだ。
長尾家は古い日本家屋。
広くて二階建て。
和泉さんのお部屋は二階。
六郎さんの部屋は一階の奥。
居間は元々六郎さんのお母さん、玉江さんのお部屋。
現在では片づけて居間になっている。
その居間に集まってる和泉さんたち。
「上杉輝子です。よろしくお願いします」
「柿崎和泉です、初めまして」
「えーと、輝子さんはですね。
自分の従妹の娘です。
従姪と呼ぶのかな」
六郎さんが説明する。
従姪、『じゅうてつ』もしくは『いとこめい』とも読むらしい。
和泉さんは知らなかった。
じゅうてつ。
武器の名前みたい。
「初めてでは有りません。
柿崎さんには玉江さんのお葬式でお会いしました」
輝子ちゃんが言う。
「あっ、ゴメンね」
「いえ、もう数年前ですから覚えて無くて当然かと」
和泉さんは初対面だと思ってた。
数年前か。
輝子ちゃんが高校生だとすると。
中学に上がったばかりか、小学生。
それで数年会って無かったら分かんないな。
そう言えばストレート黒髪の奇麗な子がいたような気もする。
輝子ちゃんは何だか落ち着いた雰囲気の美少女。
セーラー服を見てるので学生と分かるけど。
服装によってはもっと大人に見えちゃいいそう。
それで輝子ちゃんが何故ここに居るかと言うと。
「大学の模試です。
東京の大学を受験するつもりですので」
上杉輝子ちゃんは新潟に住んでる。
東京移動への経験がてら週末、模試を受けに来たらしい。
「下見も兼ねています。
大学に受かったら、こちらの家に住まわせていただく事になっていますので」
「輝子さん、その話は自分は承諾していません」
「母から既に話が行っている筈ですが」
「あの人は一人で早口で喋って、こっちの話を全く聞かないじゃありませんか」
一緒に住む?
上杉輝子ちゃん。
美少女の高校生。
あたしと六郎さんの家にこの娘が一緒に住むの?!
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる