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『秋は栗なのか芋なのか』の章
第23話
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そんな事を思い出した餅子ちゃん。
「それ以降、六郎さんが和泉さんに距離を置くようになったと」
「うん、その位からかな」
「気にしなくて良いです。
六郎さんだって人間です。
不機嫌な時も有るでしょう」
餅子ちゃんはそう答える。
心の中では成功と思ってる。
恋のライバル登場で仲が深まる作戦。
そうかな。
和泉さんは納得いってないけど、話せただけ気楽にはなってる。
一人で考えすぎるのってやっぱり良くない。
「和泉が気にしてるのはそれだけか。
何だ、てっきり係長昇進のウワサ気にしてるのかと思ったぜ」
「そんなウワサは聞くけど、別にあたしが決める事じゃないし。
あんまり気にしてないかな」
「営業部の本庄なんてすごい気にしてるみたいだぜ」
本庄猪丸、営業二課の人だ。
和泉さんは営業一課、そんなに親しくないけど顔は勿論知ってる。
確か入社は一年先輩、主任になったのは同時。
何度か綱乃ちゃんも含めて食事や飲み会の誘いを受けてる。
「そんな話したいから又メシ行かないかってさ」
「本庄さん、食事会で必ず男女の数揃えようとするのがウザいんですよね。
合コンじゃないんだから」
餅子ちゃんが答えてる。
「ああ、そういうとこな。
でもアイツ、後輩女子に人気有る割にお持ち帰りするって話は聞かないぜ」
「よし、和泉。
呑みに行こうぜ、本庄の金でパッとやって憂さ晴らしな」
綱乃ちゃんはいきなり方向転換。
自分が呑みに行きたいだけだよね。
ご飯会。
綱乃ちゃんがその気になると電光石火。
一瞬でその日、会社帰りに食事に行く事になった。
和泉さんは六郎さんに電話。
「はい、急でゴメンなさい。
ご飯食べてきます」
「和泉さーん、金津くんも一緒みたいですよ」
餅子ちゃんは電話中に話しかける。
向こうにも聞こえるくらい。
女性は綱乃ちゃん、餅子ちゃん、和泉さん、他一名。
男性は本庄猪丸、金津新平、他二名。
居酒屋さんじゃない。
立派過ぎないし、ボロくも無い中華飯店。
結局、男女の数揃えるのか。
めんどくさいなと思う餅子ちゃん。
本庄猪丸は和泉さんに接近。
隣の席へ行こうとしてる。
「柿崎、俺前からキミとゆっくり話してみたいと思ってたんだ」
長めの前髪を気にしながら話かける本庄主任。
何故か本庄と和泉さんの間に割って入る男の子。
金津新平くん。
「柿崎さん、
普段カクテルですよね。
今日は何にします。
中華だから杏露酒のソーダ割なんてどうですか?」
「それ以降、六郎さんが和泉さんに距離を置くようになったと」
「うん、その位からかな」
「気にしなくて良いです。
六郎さんだって人間です。
不機嫌な時も有るでしょう」
餅子ちゃんはそう答える。
心の中では成功と思ってる。
恋のライバル登場で仲が深まる作戦。
そうかな。
和泉さんは納得いってないけど、話せただけ気楽にはなってる。
一人で考えすぎるのってやっぱり良くない。
「和泉が気にしてるのはそれだけか。
何だ、てっきり係長昇進のウワサ気にしてるのかと思ったぜ」
「そんなウワサは聞くけど、別にあたしが決める事じゃないし。
あんまり気にしてないかな」
「営業部の本庄なんてすごい気にしてるみたいだぜ」
本庄猪丸、営業二課の人だ。
和泉さんは営業一課、そんなに親しくないけど顔は勿論知ってる。
確か入社は一年先輩、主任になったのは同時。
何度か綱乃ちゃんも含めて食事や飲み会の誘いを受けてる。
「そんな話したいから又メシ行かないかってさ」
「本庄さん、食事会で必ず男女の数揃えようとするのがウザいんですよね。
合コンじゃないんだから」
餅子ちゃんが答えてる。
「ああ、そういうとこな。
でもアイツ、後輩女子に人気有る割にお持ち帰りするって話は聞かないぜ」
「よし、和泉。
呑みに行こうぜ、本庄の金でパッとやって憂さ晴らしな」
綱乃ちゃんはいきなり方向転換。
自分が呑みに行きたいだけだよね。
ご飯会。
綱乃ちゃんがその気になると電光石火。
一瞬でその日、会社帰りに食事に行く事になった。
和泉さんは六郎さんに電話。
「はい、急でゴメンなさい。
ご飯食べてきます」
「和泉さーん、金津くんも一緒みたいですよ」
餅子ちゃんは電話中に話しかける。
向こうにも聞こえるくらい。
女性は綱乃ちゃん、餅子ちゃん、和泉さん、他一名。
男性は本庄猪丸、金津新平、他二名。
居酒屋さんじゃない。
立派過ぎないし、ボロくも無い中華飯店。
結局、男女の数揃えるのか。
めんどくさいなと思う餅子ちゃん。
本庄猪丸は和泉さんに接近。
隣の席へ行こうとしてる。
「柿崎、俺前からキミとゆっくり話してみたいと思ってたんだ」
長めの前髪を気にしながら話かける本庄主任。
何故か本庄と和泉さんの間に割って入る男の子。
金津新平くん。
「柿崎さん、
普段カクテルですよね。
今日は何にします。
中華だから杏露酒のソーダ割なんてどうですか?」
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