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その6 危険な瞳

第97話 親子

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森の入り口にいた後方支援の人たち。
エステルちゃんやステュティラちゃんも含めて。

「よーし、今日の任務は終了。
 討伐隊の活躍で森は平和を取り戻した。
 本隊の活躍だけじゃなくて。
 我々後方支援の頑張りの結果でも有るんだ。
 みんなよくやった」

トーヤー隊長の声で任務は終了。
みんな街へと帰って行くわ。


アントナンさんや一部の人間は残っている。

「えーっホントウですか。
 このデッカイドーブツ。
 食べられるんですか?
 確かに大きいから肉は豊富ですけど。
 うわー、これは食べられる部分を切り分けるだけでも重労働だな」

ヴィルパークシャーの後始末ね。
ゲテモノでは有るけれど。
どこの国だったかしら。
象を料理して食べると言うはにゃしは確かに聞いたコトあるわ。
どう料理するんだか見当もつかにゃいわね。
アントナンさんにお任せしましょ。

わたしは肉を切り分ける前に、少しだけ後始末。

ヴィルパークシャーの切り裂かれた胸の辺り。
心臓の付近からは黒い瘴気のようにゃモノがまだ発生していて。
わたしが覗いてみるとそこには宝石の埋め込まれた指輪が有った。

その宝石からは禍々しい瘴気が発生してるんだけど。
わたしが持つ分には多分ダイジョーブ。

この宝石を森に置いておいたにゃら又手強い魔物ダェーヴァが出て来ちゃう。
そんにゃ気がする。

猫耳幼女神バステト様はにゃにかの原因で森に多数の魔物ダェーヴァが発生してると言ってた。
この宝石がその原因にゃんじゃにゃいかしら。


帰っていくエステルちゃんとステュティラちゃん。
ライールさんも居るわ。


「ライールさん、お久しぶりです。
 ステュティラです」

「あたしの親友のステュティラちゃん。
 父さん何回かは会ってるわよね」

「あ、ああ久しぶり。
 うーん、二人とも子供の頃は友達と言うより。
 良くケンカしていたような覚えが有るんだけどな」

「アタシとエステルが良くケンカしてた?
 そんなコト有ったっけ?」

「有ったわよ、思い出した。
 ステュティラちゃん、今もそうだけど、子供の頃は言葉の選び方が現在よりひどかったもの。
 あたしがナマイキだとか。
 お父さんが帰って来ないなんて、アナタのお父さんエステルのコトがキライなんだとかメチャクチャひどいコト言ってたわ。
 その度にケンカになったのよ」

「アレそうだっけ?
 ゴメーン、子供の言う事だからさー」

「ダイジョーブ。
 分かってるわ。
 だから言ってるじゃない、親友だって」


ライールさんはそんにゃエステルちゃんに構わず言う。

「うん、それはヒドイな。
 俺がエステルのコトをキライだって?!
 そんなコト有るハズ無いじゃないか!
 エステルはこんなに可愛い。
 エステルのコト大好きだぞ」


「父さん!
 ステュティラちゃんや他の人の前では!
 そんなセリフ言っちゃダメなの!」

「あははははー。
 ライールさん、親バカー」

ステュティラちゃんは笑い転げるし。
エステルちゃんは恥ずかしそうにしてるわ。

だけど、良い親子よね。
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