87 / 102
その6 危険な瞳
第85話 耳をつんざく
しおりを挟む
轟々と音を立てて飛んで行く。
それは剣。
普通の剣を投げたくらいで発生するようにゃ音じゃにゃいの。
戦闘機が音速で飛んで行くようにゃ耳をつんざく音。
見た目には普通の剣だけど。
エラティ隊長の加護。
特殊能力で質量が加えられているんだわ。
ヴィルーパークシャ。
巨大にゃ象の魔物に向かい飛んで行く。
刺さった!
剣は魔物の下半身、お尻の辺りに突き立った。
その身体が衝撃を喰らったように横にブレる。
象の後ろ脚の付け根が大きく切り裂かれているわ。
PPAAAwwwwoooooooON!!!
弓矢の攻撃が身体に刺さってもビクともしなかった巨獣にゃんだけど。
これはさすがにダメージが大きかったみたいね。
叫び声を辺りに響かせる。
そのまま逃げるように走り去っていくわ。
あら? 大丈夫?!
剣を投げた美少年。
エラティ隊長が膝をついている。
そのまま地面に横ににゃっちゃった。
「みゃーん。
みゃみゃみゃーーん」
大丈夫?
わたしはその身体に近付いて右手の肉球でポンポンしてみる。
「大丈夫だよ、みゃーちゃん。
心配しないで。
アシャー様の加護は凄いんだけど、
使い過ぎるととっても疲れるんだ」
「僕ちょっと休んじゃうよ。
おやすみ……」
ええっ? 寝ちゃうの?
疲れる、それは分かる気がするわ。
重力にゃんて普通の人間に扱えるモノじゃにゃい。
巨大にゃ力を使えばトーゼン疲れるでしょう。
エラティ隊長はそのまま、地面で眠りだしてしまった。
お洋服が汚れちゃうわよ。
規則正しい寝息。
ホントウに疲れているだけで、それ以外に問題はにゃさそう。
周囲に居た一番隊の人たちは対照的に起きてきた。
「一体何が起きたんだ……」
「おれ、おれ……スゴク嫌なコトを思い出してた……」
「俺もだ。
チクッショウ。
絶対思い出したくないようなコトを無理やり掘り返されたみたいだぜ」
「あの魔物の目を見た途端、何がなんだか分からなくなって」
「良くは分からんが多分、魔物にやられたんだ」
「それで、エラティ隊長が助けてくれたってワケか……」
うん。
みんにゃ正気付いてるわね。
「みゃー様、みゃー様。
タイヘンですみゃ」
灰色猫が騒いでいる。
『逃げ足のグレイ』さんはヴィルーパークシャに怯えて、小さくにゃってたんだけど。
巨獣が行っちゃって、やっと元気を取り戻したみたいね。
「あら、グレイさん。
さっきはありがと。
あにゃたのおかげで目が覚めたわ」
「それどころじゃにゃいんですよ。
みゃー様、大変です!
みゃー様の家族に危険がせまってみゃす!」
それは剣。
普通の剣を投げたくらいで発生するようにゃ音じゃにゃいの。
戦闘機が音速で飛んで行くようにゃ耳をつんざく音。
見た目には普通の剣だけど。
エラティ隊長の加護。
特殊能力で質量が加えられているんだわ。
ヴィルーパークシャ。
巨大にゃ象の魔物に向かい飛んで行く。
刺さった!
剣は魔物の下半身、お尻の辺りに突き立った。
その身体が衝撃を喰らったように横にブレる。
象の後ろ脚の付け根が大きく切り裂かれているわ。
PPAAAwwwwoooooooON!!!
弓矢の攻撃が身体に刺さってもビクともしなかった巨獣にゃんだけど。
これはさすがにダメージが大きかったみたいね。
叫び声を辺りに響かせる。
そのまま逃げるように走り去っていくわ。
あら? 大丈夫?!
剣を投げた美少年。
エラティ隊長が膝をついている。
そのまま地面に横ににゃっちゃった。
「みゃーん。
みゃみゃみゃーーん」
大丈夫?
わたしはその身体に近付いて右手の肉球でポンポンしてみる。
「大丈夫だよ、みゃーちゃん。
心配しないで。
アシャー様の加護は凄いんだけど、
使い過ぎるととっても疲れるんだ」
「僕ちょっと休んじゃうよ。
おやすみ……」
ええっ? 寝ちゃうの?
疲れる、それは分かる気がするわ。
重力にゃんて普通の人間に扱えるモノじゃにゃい。
巨大にゃ力を使えばトーゼン疲れるでしょう。
エラティ隊長はそのまま、地面で眠りだしてしまった。
お洋服が汚れちゃうわよ。
規則正しい寝息。
ホントウに疲れているだけで、それ以外に問題はにゃさそう。
周囲に居た一番隊の人たちは対照的に起きてきた。
「一体何が起きたんだ……」
「おれ、おれ……スゴク嫌なコトを思い出してた……」
「俺もだ。
チクッショウ。
絶対思い出したくないようなコトを無理やり掘り返されたみたいだぜ」
「あの魔物の目を見た途端、何がなんだか分からなくなって」
「良くは分からんが多分、魔物にやられたんだ」
「それで、エラティ隊長が助けてくれたってワケか……」
うん。
みんにゃ正気付いてるわね。
「みゃー様、みゃー様。
タイヘンですみゃ」
灰色猫が騒いでいる。
『逃げ足のグレイ』さんはヴィルーパークシャに怯えて、小さくにゃってたんだけど。
巨獣が行っちゃって、やっと元気を取り戻したみたいね。
「あら、グレイさん。
さっきはありがと。
あにゃたのおかげで目が覚めたわ」
「それどころじゃにゃいんですよ。
みゃー様、大変です!
みゃー様の家族に危険がせまってみゃす!」
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。
そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来?
エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。
錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。
最強幼女は惰眠を求む! 〜神々のお節介で幼女になったが、悠々自適な自堕落ライフを送りたい〜
フウ
ファンタジー
※30話あたりで、タイトルにあるお節介があります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これは、最強な幼女が気の赴くままに自堕落ライフを手に入を手に入れる物語。
「……そこまでテンプレ守らなくていいんだよ!?」
絶叫から始まる異世界暗躍! レッツ裏世界の頂点へ!!
異世界に召喚されながらも神様達の思い込みから巻き込まれた事が発覚、お詫びにユニークスキルを授けて貰ったのだが…
「このスキル、チートすぎじゃないですか?」
ちょろ神様が力を込めすぎた結果ユニークスキルは、神の域へ昇格していた!!
これは、そんな公式チートスキルを駆使し異世界で成り上が……らない!?
「圧倒的な力で復讐を成し遂げる?メンド臭いんで結構です。
そんな事なら怠惰に毎日を過ごす為に金の力で裏から世界を支配します!」
そんな唐突に発想が飛躍した主人公が裏から世界を牛耳る物語です。
※やっぱり成り上がってるじゃねぇか。 と思われたそこの方……そこは見なかった事にした下さい。
この小説は「小説家になろう」 「カクヨム」でも公開しております。
上記サイトでは完結済みです。
上記サイトでの総PV1000万越え!
司書ですが、何か?
みつまめ つぼみ
ファンタジー
16歳の小さな司書ヴィルマが、王侯貴族が通う王立魔導学院付属図書館で仲間と一緒に仕事を頑張るお話です。
ほのぼの日常系と思わせつつ、ちょこちょこドラマティックなことも起こります。ロマンスはふんわり。
グラティールの公爵令嬢―ゲーム異世界に転生した私は、ゲーム知識と前世知識を使って無双します!―
てるゆーぬ(旧名:てるゆ)
ファンタジー
ファンタジーランキング1位を達成しました!女主人公のゲーム異世界転生(主人公は恋愛しません)
ゲーム知識でレアアイテムをゲットしてチート無双、ざまぁ要素、島でスローライフなど、やりたい放題の異世界ライフを楽しむ。
苦戦展開ナシ。ほのぼのストーリーでストレスフリー。
錬金術要素アリ。クラフトチートで、ものづくりを楽しみます。
グルメ要素アリ。お酒、魔物肉、サバイバル飯など充実。
上述の通り、主人公は恋愛しません。途中、婚約されるシーンがありますが婚約破棄に持ち込みます。主人公のルチルは生涯にわたって独身を貫くストーリーです。
広大な異世界ワールドを旅する物語です。冒険にも出ますし、海を渡ったりもします。
勇者じゃないと追放された最強職【なんでも屋】は、スキル【DIY】で異世界を無双します
華音 楓
ファンタジー
旧題:re:birth 〜勇者じゃないと追放された最強職【何でも屋】は、異世界でチートスキル【DIY】で無双します~
「役立たずの貴様は、この城から出ていけ!」
国王から殺気を含んだ声で告げられた海人は頷く他なかった。
ある日、異世界に魔王討伐の為に主人公「石立海人」(いしだてかいと)は、勇者として召喚された。
その際に、判明したスキルは、誰にも理解されない【DIY】と【なんでも屋】という隠れ最強職であった。
だが、勇者職を有していなかった主人公は、誰にも理解されることなく勇者ではないという理由で王族を含む全ての城関係者から露骨な侮蔑を受ける事になる。
城に滞在したままでは、命の危険性があった海人は、城から半ば追放される形で王城から追放されることになる。 僅かな金銭で追放された海人は、生活費用を稼ぐ為に冒険者として登録し、生きていくことを余儀なくされた。
この物語は、多くの仲間と出会い、ダンジョンを攻略し、成りあがっていくストーリーである。
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
転生ババァは見過ごせない! 元悪徳女帝の二周目ライフ
ナカノムラアヤスケ
ファンタジー
かつて世界を征服しようとした女皇帝がいた。
名をラウラリス・エルダヌス。
長きに渡り恐怖と暴力によって帝国を支配していた彼女は、その果てに勇者との戦いによって息絶える。
それから三百年の月日が流れた。
実はラウラリスは世界の為に悪役を演じていただけであり、その功績を神に認められた彼女は報酬として新たなる(若返った)肉体としがらみをもたない第二の人生を与えられることとなる。
これは悪役を演じきったババァの、第二の人生譚である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる