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その6 危険な瞳

第76話 ニャーヒード様の泉

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デカイ河馬の魔物ダェーヴァ、タウエレトの襲撃。
驚きつつ対抗しようとする戦士たち。
そこにいきなり、青い羽根の魔物が降って来る。

タウエレトが巨大な口を開く。
その鼻先にアンズーが上空から落っこちて来た。

「なんだ、なんだ?
 なんだーーー!!」

「何が降って来たのかと思ったら、
 アンズーじゃないか!」

「アンズーとタウエレトの縄張り争いか?」

さすがに腕利き揃いの一番隊の人たちも呆然としてるわね。
わたしはこの隙にアンズーの背にゃかから、その辺の草むらへ隠れましょ。

「いいから、トドメを刺せ」

「そうだ、チャンスだ」

戦士たちが剣を持って近付く。
アンズーは落っこちた時にどこか痛めたのか。
地面に着いて、翼をバタバタともがいている。
剣を持った人が剣先を前方に、距離を取って刺していく。


タウエレトの方は鼻先をやられた。
目がチャンと見えにゃいのかしら。
湿地帯の泥を跳ね散らかさせ暴れる。

VVVOOOOOWWWWW!!

吠えにゃがらジタバタと暴れ狂うの。
にゃんせ巨大なカバの魔物。

うかつに近づいたらぶっ飛ばされちゃいそうね。

「クソッ、とても近づけないぜ」

「矢だ、矢で狙え」

「背中は固い。
 頭部や口を狙うんだ」


タウエレトは大きにゃ口を開けて、吠えている。
その口のにゃかに弓矢が打ちこまれるの。

もう時間の問題ね。

後は一番隊の人やエラティ隊長に任せて、わたしは泉の方へ進もうかしら。
もう少し先には水面が広がっているの。

割と広い泉ね。
井の頭公園よりも広いんじゃにゃいかしら。

水面は青く澄んで美しい。
現在わたしが立ってる草むらの近くは沼もある。
泥で濁って、湿地帯と混然一体。
あまりキレイな場所とは言えにゃいのだけど。

その先には青い水面が広がる。
視界の先には泉が終わって対岸が見えている。
その対岸も木々が生い茂って、水面に緑が映えているの。

ここがニャーヒード様の泉と呼ばれるトコロね。

スゴク奇麗。
キレイにゃんだけど、わたしの背筋には冷たいものが走り抜ける。
森に入った時から感じていた黒い瘴気。

にゃにか嫌にゃ気配。
そのイヤにゃモノが間違いなく近くにいる。
おそらくはこの泉のにゃかに。

と、思って見ていると泉の表面に泡が立ち昇る。
水面が割れてにゃにかが姿を表すの。

にゃにあれ?
にゃにあれ、にゃにあれーーっ?!
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