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その6 危険な瞳

第74話 跳び上がる黒猫

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さて、タウエレトを倒して。
護衛団の人たちは今、剣を引き抜こうとしてるわ。
地面に刺さったダマスカスブレード。

「なんだー、これ重すぎるぜ」
「ビクともしないじゃんか」

エラティさんによるとしばらくすると普通の重さに戻るんだけど。
すぐに自由自在には戻せにゃいみたい。

スゴイ力。
スゴイ神様の加護だと思うけど、さすがにそこまで便利には使えにゃいのね。

エステルちゃんも『ピナーカ』を使えるまで毎日練習してたわ。
毎日のように修練積んでも、まだ『トリシューラ』は失敗するって言ってた。

と考えると、わたしに与えられた加護。
猫侍の力をゲーム風に自由に使える、と言うのはそれにゃりに便利にゃんだわ。
あの猫耳幼女神バステト様のコトも含めて、いろいろメチャクチャであまり認めたくにゃいんだけど。


【危機感知】

【危機感知】

その猫耳幼女神バステト様の加護がわたしに知らせる。
青い色をした鷲の魔物。
アンズーがこちらに近付いてくるのね。

一番隊の人たちはまだ気が付いていにゃい。
エラティ隊長の剣に気を取られてる。
アンズーに対して一番戦力になるエラティさんは剣を地面に奪われている。

良し。
ここはわたしの出番ね。

【跳躍力上昇】
【スキル発動】
【空中ジャンプ】

トトトっと、背の高い草の中からわたしは跳びだす。

本来体重を支えられるような草じゃないんだけど。
華麗にネコジャンプ。
シッポとおひげで宙の空間を把握しにゃがら。
そのままわたしはにゃにもにゃい空間を蹴って昇っていく。
ねこにゃのでにゃんにも音を立てないの。

一番隊の人も気付かにゃかったハズよ。
もしも気づいた人が居ても見間違いだと思うでしょう。

小さい黒猫がしっぽを振りにゃがら華麗に空を走っていくにゃんて。


スキルだけじゃにゃくてわたしのおひげのセンサーが教える。
ピクピクっと震えるネコのお耳。
もう近いわ。

上から舞い降りてくるのはアンズー。
鷲の翼を広げて、獅子の頭部で対象を睨みつける大きな鳥の魔物ダェーヴァ

コイツらが狙ってるのは一番隊の人間たちだろうけど。
そうはいかにゃいわよ。
猫侍の力、見せてあげるわ。
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