59 / 102
その4 魔物討伐隊
第58話 チャール・アイナ
しおりを挟む
わたしの横を歩く護衛団の戦士たち。
背を超える長さの槍を揃いで持って、赤いターバンを巻いた男たち。
防具や服は人それぞれみたいね。
「お前ブリガンディンか」
「そっちは四枚の鏡だな」
ふーん。
ブリガンディンと言うのはキルティングのような布の服に金属プレートを幾つも鋲うちして防御力を上げたモノね。
四枚の鏡は胸と背中、両肩に円形の奇麗に磨いた金属の防具を着けてるのを言うみたい。
わたしが戦士の鎧と言うとパッと思い浮かぶ鉄の甲冑を着た人はいにゃいわ。
重いからかしら。
「なんか不安だよな、鉄の鎧を着こんだ方が安心するんだがな」
「お前、砂の国にまだ慣れてねーな。
やめとけよ、鉄の鎧なんか着こんで砂漠や砂の海を歩いて見ろ。
あっという間に陽射しで鉄が熱を持っちまう。
熱さでヤケドしちまうぜ」
不安と言っていたのは黒い肌の人。
この砂の国に多い、浅黒い肌とは少し違う。
多分南方からやってきたのね。
にゃるほど。
日本でも真夏に陽射しを受けてたら鉄製品なんて、アツアツににゃっちゃう。
この砂の国の陽射しにゃらにゃおさらね。
おっと。
羽音が聞こえるわ。
このイヤな羽音。
小柄な人間くらいのサイズは有る蜂の魔物。
ヴァウーザカじゃにゃいかしら。
わぁんわぁぁぁんと音を上げ、飛ぶヴァウーザカ。
自分達の領域へ入り込んで来た人間を威嚇してるのね。
「出たっ!」
「ヴァウーザカだ!」
「刺されるな!」
「毒が有るぞ!」
護衛団の戦士達は騒いではいるモノの、落ち着いて対応してる。
近付く蜂の魔物の毒針。
盾で受け流しつつ、槍で反撃してるわ。
後方にいた弓兵が放った矢がヴァウーザカの胴体に刺さる。
動きの鈍ったデッカイ蜂を大勢の槍が貫くの。
さすがプロの戦士が数人がかり。
危にゃげがにゃいわ。
「アルミラージもたくさんいると聞いたけど、出ないじゃないか」
「アイツラ、用心深いからな」
「こんな人数がいたら隠れちまうんだ」
「人数少ないヤツや、弱そうな子供を見たら襲うんだからタチが悪いぜ」
そうにゃの。
弱そうにゃ子供をみたら、襲うの?
見逃してあげようかと思ったけど。
わたしは繁みに隠れてたヤツをみゃーんと猫キック。
角の有る兎が蹴りだされて宙を飛ぶの。
「うわっ。アルミラージだ!」
「なんだ、コイツ?
飛び掛かって来たのかと思ったら、目を回してるじゃないか」
トドメは戦士たちにお任せ。
わたしは先を急ぎましょ。
背を超える長さの槍を揃いで持って、赤いターバンを巻いた男たち。
防具や服は人それぞれみたいね。
「お前ブリガンディンか」
「そっちは四枚の鏡だな」
ふーん。
ブリガンディンと言うのはキルティングのような布の服に金属プレートを幾つも鋲うちして防御力を上げたモノね。
四枚の鏡は胸と背中、両肩に円形の奇麗に磨いた金属の防具を着けてるのを言うみたい。
わたしが戦士の鎧と言うとパッと思い浮かぶ鉄の甲冑を着た人はいにゃいわ。
重いからかしら。
「なんか不安だよな、鉄の鎧を着こんだ方が安心するんだがな」
「お前、砂の国にまだ慣れてねーな。
やめとけよ、鉄の鎧なんか着こんで砂漠や砂の海を歩いて見ろ。
あっという間に陽射しで鉄が熱を持っちまう。
熱さでヤケドしちまうぜ」
不安と言っていたのは黒い肌の人。
この砂の国に多い、浅黒い肌とは少し違う。
多分南方からやってきたのね。
にゃるほど。
日本でも真夏に陽射しを受けてたら鉄製品なんて、アツアツににゃっちゃう。
この砂の国の陽射しにゃらにゃおさらね。
おっと。
羽音が聞こえるわ。
このイヤな羽音。
小柄な人間くらいのサイズは有る蜂の魔物。
ヴァウーザカじゃにゃいかしら。
わぁんわぁぁぁんと音を上げ、飛ぶヴァウーザカ。
自分達の領域へ入り込んで来た人間を威嚇してるのね。
「出たっ!」
「ヴァウーザカだ!」
「刺されるな!」
「毒が有るぞ!」
護衛団の戦士達は騒いではいるモノの、落ち着いて対応してる。
近付く蜂の魔物の毒針。
盾で受け流しつつ、槍で反撃してるわ。
後方にいた弓兵が放った矢がヴァウーザカの胴体に刺さる。
動きの鈍ったデッカイ蜂を大勢の槍が貫くの。
さすがプロの戦士が数人がかり。
危にゃげがにゃいわ。
「アルミラージもたくさんいると聞いたけど、出ないじゃないか」
「アイツラ、用心深いからな」
「こんな人数がいたら隠れちまうんだ」
「人数少ないヤツや、弱そうな子供を見たら襲うんだからタチが悪いぜ」
そうにゃの。
弱そうにゃ子供をみたら、襲うの?
見逃してあげようかと思ったけど。
わたしは繁みに隠れてたヤツをみゃーんと猫キック。
角の有る兎が蹴りだされて宙を飛ぶの。
「うわっ。アルミラージだ!」
「なんだ、コイツ?
飛び掛かって来たのかと思ったら、目を回してるじゃないか」
トドメは戦士たちにお任せ。
わたしは先を急ぎましょ。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
時々おまけを更新しています。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
記憶喪失の転生幼女、ギルドで保護されたら最強冒険者に溺愛される
マー子
ファンタジー
ある日魔の森で異常が見られ、調査に来ていた冒険者ルーク。
そこで木の影で眠る幼女を見つけた。
自分の名前しか記憶がなく、両親やこの国の事も知らないというアイリは、冒険者ギルドで保護されることに。
実はある事情で記憶を失って転生した幼女だけど、異世界で最強冒険者に溺愛されて、第二の人生楽しんでいきます。
・初のファンタジー物です
・ある程度内容纏まってからの更新になる為、進みは遅めになると思います
・長編予定ですが、最後まで気力が持たない場合は短編になるかもしれません⋯
どうか温かく見守ってください♪
☆感謝☆
HOTランキング1位になりました。偏にご覧下さる皆様のお陰です。この場を借りて、感謝の気持ちを⋯
そしてなんと、人気ランキングの方にもちゃっかり載っておりました。
本当にありがとうございます!
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる