55 / 102
その4 魔物討伐隊
第54話 ときめきのエステル?
しおりを挟む
聞いたような声がすると思ったら。
アレシュ青年が走ってきてる。
「なに走ってんのよ、アレシュ」
「ああ、ステュティラ……とエステルさん。
お前、エラティ隊長見なかったか?」
「エラティ隊長?」
「エラティって誰だっけ?」
「ステュティラちゃんー、一番隊の隊長さんだよ」
「えーとえーと……
最近いろんな人に逢ったじゃない。
誰が誰だか分かんないよー」
「オマエな、隊長くらいは覚えとけよ」
「なによー、アレシュ。
文句あんの?」
「それで、アレシュさん。
エラティさんがどうかしたんですか?」
「あ、ああ、エステル……さん。
もう集合時間なのにいないんだ。
早い時間に見たって人も居るんだけど」
その話題のエラティさんはわたしの目の前で伸びをしてる。
「ん-ーん、もう忙しいなぁ」
腕を伸ばしたり、足を伸ばしたりしていたかと思うと。
美少年はパッと木の上から飛び降りていく。
首を捻ってるステュティラちゃん。
「エラティねー。
ナシール副団長なら、ハンサムだったしー。
覚えてるけど……」
「……けど、僕は覚えて無いんだ」
その後ろにシュタっと降り立つエラティ隊長にゃの。
「わーっ?!」
「エラティさん?!」
「エラティ隊長っ?!」
「あー、ごめんね。
驚かしちゃった?」
「何処にいたんですか?」
アレシュ青年は大慌てしてる。
「早めに来て寝てたんだよ。
今、起こして貰ったの」
そう言ってエラティ隊長がわたしの方を指さそうとしている。
わたしはサッと木の幹に隠れたわ。
エステルちゃんたちには気付かれにゃかったハズ。
エラティ隊長はおやっという表情を一瞬浮かべる。
「起こして貰った?」
「誰にですか?」
「ん……いや、アレシュの僕を探す声が聞こえたからさ。
それで起こされたって意味」
エラティさん、にゃんか上手く誤魔化してくれるみたい。
さっすが美少年ね。
気付かれたくにゃいわたしのおんにゃ心を察してる。
「行こうか、もう時間でしょ」
「あ、はい、行きます」
エラティ隊長とアレシュ青年が走っていく。
「アレ、アタシたちも行った方が良いのかしら?」
「違うよ、ステュティラちゃん。
エラティさんは本隊。
あたしたちは支援部隊。
こっちでトーヤー隊長の元に集合だよ」
「えーっ?!
じゃ、アレシュとさっきのナントカは森に攻め込む係なの。
なんでー、アタシもそっちに行きたい」
「ナントカじゃなくてエラティ隊長。
覚えなよ。
……あの人だってハンサムじゃない。
笑顔も素敵だし、
ナシールさんよりもカッコイイかも……」
アレシュ青年が走ってきてる。
「なに走ってんのよ、アレシュ」
「ああ、ステュティラ……とエステルさん。
お前、エラティ隊長見なかったか?」
「エラティ隊長?」
「エラティって誰だっけ?」
「ステュティラちゃんー、一番隊の隊長さんだよ」
「えーとえーと……
最近いろんな人に逢ったじゃない。
誰が誰だか分かんないよー」
「オマエな、隊長くらいは覚えとけよ」
「なによー、アレシュ。
文句あんの?」
「それで、アレシュさん。
エラティさんがどうかしたんですか?」
「あ、ああ、エステル……さん。
もう集合時間なのにいないんだ。
早い時間に見たって人も居るんだけど」
その話題のエラティさんはわたしの目の前で伸びをしてる。
「ん-ーん、もう忙しいなぁ」
腕を伸ばしたり、足を伸ばしたりしていたかと思うと。
美少年はパッと木の上から飛び降りていく。
首を捻ってるステュティラちゃん。
「エラティねー。
ナシール副団長なら、ハンサムだったしー。
覚えてるけど……」
「……けど、僕は覚えて無いんだ」
その後ろにシュタっと降り立つエラティ隊長にゃの。
「わーっ?!」
「エラティさん?!」
「エラティ隊長っ?!」
「あー、ごめんね。
驚かしちゃった?」
「何処にいたんですか?」
アレシュ青年は大慌てしてる。
「早めに来て寝てたんだよ。
今、起こして貰ったの」
そう言ってエラティ隊長がわたしの方を指さそうとしている。
わたしはサッと木の幹に隠れたわ。
エステルちゃんたちには気付かれにゃかったハズ。
エラティ隊長はおやっという表情を一瞬浮かべる。
「起こして貰った?」
「誰にですか?」
「ん……いや、アレシュの僕を探す声が聞こえたからさ。
それで起こされたって意味」
エラティさん、にゃんか上手く誤魔化してくれるみたい。
さっすが美少年ね。
気付かれたくにゃいわたしのおんにゃ心を察してる。
「行こうか、もう時間でしょ」
「あ、はい、行きます」
エラティ隊長とアレシュ青年が走っていく。
「アレ、アタシたちも行った方が良いのかしら?」
「違うよ、ステュティラちゃん。
エラティさんは本隊。
あたしたちは支援部隊。
こっちでトーヤー隊長の元に集合だよ」
「えーっ?!
じゃ、アレシュとさっきのナントカは森に攻め込む係なの。
なんでー、アタシもそっちに行きたい」
「ナントカじゃなくてエラティ隊長。
覚えなよ。
……あの人だってハンサムじゃない。
笑顔も素敵だし、
ナシールさんよりもカッコイイかも……」
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説

転生しても山あり谷あり!
tukisirokou
ファンタジー
「転生前も山あり谷ありの人生だったのに転生しても山あり谷ありの人生なんて!!」
兎にも角にも今世は
“おばあちゃんになったら縁側で日向ぼっこしながら猫とたわむる!”
を最終目標に主人公が行く先々の困難を負けずに頑張る物語・・・?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?
山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。
2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。
異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。
唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。

【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。

聖女の娘に転生したのに、色々とハードな人生です。
みちこ
ファンタジー
乙女ゲームのヒロインの娘に転生した主人公、ヒロインの娘なら幸せな暮らしが待ってると思ったけど、実際は親から放置されて孤独な生活が待っていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる