29 / 102
その2 護衛団のマイペースな人々
第28話 武術道場
しおりを挟む
「じゃあ行ってくる」
「うん、気を付けて行くのよ、エステル」
そんな声が聞こえてきて、わたしは庭のオリーブの木で爪とぎしてたのを中断。
エステルちゃん、護衛団に出かけるのね。
今日は入団の説明やら手続きだけのハズ。
にゃにも危にゃいコトはにゃいと思うんだけど、付いて行こうかしら。
家族ですものね、付いてって悪い理由はにゃいわよね。
あらっ、どっちに行くのかしら。
護衛団の本部は街の高台の方。
街は砂海に隣接した港から緩やかにゃ坂道で高台へと登ってく。
今度は逆に塀が有って、森の有る方へゆっくり下っていくわ。
本部に行くのにゃら上へと登って行くのだけど、エステルちゃんは違う方向へ向かって行くわ。
ああ、ステュティラちゃんの家ね。
武術道場《ズールハネ》が有って、スポーツ場のような広い庭。
その裏手にはステュティラちゃんの家族が暮らす家。
庭で鍛錬してた男たち、そのにゃかから一人若い男がエステルちゃんを出迎えるわ。
「エステル……さん、どうしたんだい?」
「こんにちは、アレシュさん」
昨日の頼りにゃい男の子、アレシュ青年ね。
「ああ、昨日はおめでとう。
さすがだね」
「いいえ、アレシュさん。
今日から護衛団の先輩です」
「先輩か……
そう言えばそうかな。
あははははっ」
にゃんだか先輩と呼ばれて調子に乗ってるわね。
「ステュティラなら寝てるんじゃないかな」
「そんな、もうお昼ですよ」
「ああ、あのバカ。
やたら張り切って朝早く起きたんだ。
まだ日も登ってないってのに鍛錬に付き合えなんて言い出してさ。
「「今日からアタシも護衛団員なのよ、一人前よ」」
って、早朝鍛錬したのは良いけど。
疲れて昼前には寝そうになってやがんの」
アレシュ青年が道場を回って、裏手の家へ案内していくの。
エステルちゃんはお家の正面に行こうとするけど。
アレシュ青年は裏口から入ろうとする。
「こっちだよ、こっちの方が近い」
「……良いんですか?
勝手に入って……」
「俺、道場に住み込みの弟子なんだぜ。
こっから入って、起きて来ないステュティラを起こすなんてショッチュウなんだ」
ステュティラちゃんの部屋にゃのかしら。
壁を奇麗で派手にゃ布で飾られたお部屋。
アレシュ青年はズンズンと上がり込む。
すると薄手の布を被って寝てる女の子。
ステュティラちゃんね。
「おーい、ステュティラ。
いつまで寝てんだよ。
エステルさんが起こしに来てるぜ」
アレシュ青年が布を引っぺがすわ。
あーあ、見えてしまった。
ステュティラちゃんは下着だけ。
夏場の昼ですもの。
涼しくしてたのね。
「なっ!
なななあああああ!
アレシュー!」
ステュティラちゃんは顔を真っ赤にして、アレシュ青年をにゃぐりつけてるわ。
エステルちゃんは諌めてるわ。
「ステュティラちゃん、まだ下着のままだよ。
着てからにしようよ」
「うん、気を付けて行くのよ、エステル」
そんな声が聞こえてきて、わたしは庭のオリーブの木で爪とぎしてたのを中断。
エステルちゃん、護衛団に出かけるのね。
今日は入団の説明やら手続きだけのハズ。
にゃにも危にゃいコトはにゃいと思うんだけど、付いて行こうかしら。
家族ですものね、付いてって悪い理由はにゃいわよね。
あらっ、どっちに行くのかしら。
護衛団の本部は街の高台の方。
街は砂海に隣接した港から緩やかにゃ坂道で高台へと登ってく。
今度は逆に塀が有って、森の有る方へゆっくり下っていくわ。
本部に行くのにゃら上へと登って行くのだけど、エステルちゃんは違う方向へ向かって行くわ。
ああ、ステュティラちゃんの家ね。
武術道場《ズールハネ》が有って、スポーツ場のような広い庭。
その裏手にはステュティラちゃんの家族が暮らす家。
庭で鍛錬してた男たち、そのにゃかから一人若い男がエステルちゃんを出迎えるわ。
「エステル……さん、どうしたんだい?」
「こんにちは、アレシュさん」
昨日の頼りにゃい男の子、アレシュ青年ね。
「ああ、昨日はおめでとう。
さすがだね」
「いいえ、アレシュさん。
今日から護衛団の先輩です」
「先輩か……
そう言えばそうかな。
あははははっ」
にゃんだか先輩と呼ばれて調子に乗ってるわね。
「ステュティラなら寝てるんじゃないかな」
「そんな、もうお昼ですよ」
「ああ、あのバカ。
やたら張り切って朝早く起きたんだ。
まだ日も登ってないってのに鍛錬に付き合えなんて言い出してさ。
「「今日からアタシも護衛団員なのよ、一人前よ」」
って、早朝鍛錬したのは良いけど。
疲れて昼前には寝そうになってやがんの」
アレシュ青年が道場を回って、裏手の家へ案内していくの。
エステルちゃんはお家の正面に行こうとするけど。
アレシュ青年は裏口から入ろうとする。
「こっちだよ、こっちの方が近い」
「……良いんですか?
勝手に入って……」
「俺、道場に住み込みの弟子なんだぜ。
こっから入って、起きて来ないステュティラを起こすなんてショッチュウなんだ」
ステュティラちゃんの部屋にゃのかしら。
壁を奇麗で派手にゃ布で飾られたお部屋。
アレシュ青年はズンズンと上がり込む。
すると薄手の布を被って寝てる女の子。
ステュティラちゃんね。
「おーい、ステュティラ。
いつまで寝てんだよ。
エステルさんが起こしに来てるぜ」
アレシュ青年が布を引っぺがすわ。
あーあ、見えてしまった。
ステュティラちゃんは下着だけ。
夏場の昼ですもの。
涼しくしてたのね。
「なっ!
なななあああああ!
アレシュー!」
ステュティラちゃんは顔を真っ赤にして、アレシュ青年をにゃぐりつけてるわ。
エステルちゃんは諌めてるわ。
「ステュティラちゃん、まだ下着のままだよ。
着てからにしようよ」
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
転生王子はダラけたい
朝比奈 和
ファンタジー
大学生の俺、一ノ瀬陽翔(いちのせ はると)が転生したのは、小さな王国グレスハートの末っ子王子、フィル・グレスハートだった。
束縛だらけだった前世、今世では好きなペットをモフモフしながら、ダラけて自由に生きるんだ!
と思ったのだが……召喚獣に精霊に鉱石に魔獣に、この世界のことを知れば知るほどトラブル発生で悪目立ち!
ぐーたら生活したいのに、全然出来ないんだけどっ!
ダラけたいのにダラけられない、フィルの物語は始まったばかり!
※2016年11月。第1巻
2017年 4月。第2巻
2017年 9月。第3巻
2017年12月。第4巻
2018年 3月。第5巻
2018年 8月。第6巻
2018年12月。第7巻
2019年 5月。第8巻
2019年10月。第9巻
2020年 6月。第10巻
2020年12月。第11巻 出版しました。
PNもエリン改め、朝比奈 和(あさひな なごむ)となります。
投稿継続中です。よろしくお願いします!

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

まさか転生?
花菱
ファンタジー
気付いたら異世界? しかも身体が?
一体どうなってるの…
あれ?でも……
滑舌かなり悪く、ご都合主義のお話。
初めてなので作者にも今後どうなっていくのか分からない……

プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる