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その1 入団試験

第25話 世界平和をもたらすのは

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トーヤー隊長がマジメにゃ顔で言葉を続けるの。
にゃーに、まだにゃんか有るの?
もう合格って決まったじゃにゃい。

「エステルくんは現在85点。
 しかし……更にだ!」

トーヤーさんは真剣にゃ表情、眉をキリッと眼つきは鋭い。
戦士の視線ね。
その顔で語り続ける、声が大きくにゃってるわ。

「更に……
 エステルくんはカワイイ!
 美少女、稀に見る美少女だ。
 白い肌、この国の熱い陽射しに少し日焼けしてるのが痛々しい。
 前髪で眉を隠して大人しそうな雰囲気も良い。
 その読書好きと言った雰囲気の美少女が盾と槍を構えるんだ。
 そのキリっとした姿のギャップがたまらないじゃないか
 それだけでプラス200点だ
 合計285点。
 稀にみる高得点と言える」

「分かるだろう、団長!
 美少女、美少女だ。
 美少女を見ると人は幸せになる。
 花と一緒だ、争う心なんて忘れてしまう。
 美少女は世界平和をもたらすんだ。
 美少女バンザーイ。
 世界中の人間全てが美少女になってしまえばいいのに!」

ビックリしたー。
トーヤーさんは拳を握りしめて演説してるわ。
にゃんだか自分の言ってるコトに酔ってるみたい。
他の人の反応にゃんて気にしていにゃい。

エステルちゃんはもちろん点目ににゃってる。
帰ろうとしてた護衛団の人たちはまたかーと言った風情。
いつものコトにゃのかしら。

「いいかい、あの帰っていくむさ苦しい男たち。
 アレも美少女になる。
 団長、見ただけでウエッとなるアナタも美少女になるんだ。
 ……団長の美少女姿はあまり想像したくないが……
 どうだ、夢のような光景じゃないか!」

ドカッ!
スゴイ音がしたわね。
団長がその大きいゲンコツでトーヤーさんの頭を殴り倒したの。
トーヤーさんは幸せそうな表情でフラフラしてる。

「ああっ、私は美少女のゲンコツを喰らった……
 さすが美少女、破壊力もハンパ無いぞ……」


エステルちゃんはビックリした表情で見守ってる。
付いていけにゃいのね。
分かるわ、わたしもおんにゃじよ。

そんなエステルちゃんに団長がはにゃし掛ける。

「エステルちゃん、入団試験合格おめでとう。
 詳しくは明日、護衛団本部に来てくれ。
 そこで手続きやら、説明を行う」

「ありがとうございます、分かりました。
 ……あの……
 トーヤーさん大丈夫なんですか?」

エステルちゃんの視界の前でまだトーヤーさんはフラフラしてる。

「ああ、少し変わったヤツだが。
 まあ気にしないでやってくれ。
 入団した見習い女性はみんな最初はトーヤーの部下になる。
 だからキミもトーヤーの下に付くコトになるだろう。
 アレでも面倒見はいいんだ。
 心配しないでいいぞ」

そうにゃの。
確かに、おんにゃの子には優しそうだけど。
「美少女バンザーイ」
フラフラしにゃがら、まだそんにゃコト言ってるトーヤー隊長。
本当に大丈夫かしら。
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