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第五章 アルク野獣の森
第263話 ショウマの目的その2
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「みみっくちゃんのカンだと木属性の魔法です。木属性魔法そんな気がするですよ」
みみっくちゃんが言っている。
「へー。
分かるものなのね」
そう言う女性。
“森の精霊”フンババ。
ショウマの目の前で女性が言う。
「……木属性の魔法なの?」
「そう、木属性のランク3『森の息吹』よ。
全員が少し体力が回復する。それも数分間回復し続けるの」
「そっか、ランク3なんだ」
ならみみっくちゃんもそのうち覚えそう。
だから何となく分かったんだな。
ショウマは従魔少女と森の巨人の戦いを見てる。
ショウマは女性と二人だけの空間にいつの間にかいた。
従魔少女達は!
ケロ子達は何処へ行ったの?
「あの娘たちが気になるの?」
“森の精霊”が言うとショウマにはいきなり見えた。
巨人と従魔少女達の戦いの光景が空間に浮かび上がる。
どうやら獅子の仮面をかぶった女性フンババさんが何かしてくれたらしい。
「ああ、ありがとう」
「私の体もウチも調子悪くて全然自由にならないけど。
この位ならお安い御用よ」
「具合でも悪いの?
大丈夫、回復魔法使おうか」
クスッ。
女性が笑う。
「大丈夫よ。
アナタにお願いは有るけどそれはもう少し先」
「あなた、“森の精霊”さんなんだよね?」
「そうよ。“森の精霊”『野獣の森』の管理者」
「じゃあ……フンババさん。
うーん、フンババか……」
ショウマは腕組み。
「女性にフンババさんって言いにくいよ。
なんか別の名前無いのかな」
響きが可愛くない。
それ以上に。
フンと言えば糞だ。
う〇こなのだ。
排泄物である。
ババと言うのも日本の方言では糞の意味なのだ。
だからフンババと言ったら、糞糞である。
排泄物排泄物である。
ショウマ的に言いにくいのである。
「……えーと」
獅子の仮面をかぶった女性は困惑してる。
名前の事を言われると思ってなかった。
「……じゃあ、フワワでどうかしら。
発音を変えるとそうなるの」
「フワワさん。
じゃあそれで行こう」
いかにも天然ゆるふわ女子っぽいけど。
排泄物排泄物よりはいーや。
「フワワさん。
アナタに話が合って来たんだ」
そう、ショウマには実は目的が有った。
ちゃんともう言っている。
“森の精霊”さんに逢ってみよう。
そこから延々持ち続けたその目的とは……
帝国兵達は目を見張る。
女が出てきたのだ。
亜人の男達と戦っていた。
蛮族だけにコイツラは力が強い。
しかし人数はこちらが圧倒的に多いのだ。
盾を前面に押し出し、隊列を組む。
更に後方から弓で攻撃する。
弓による遠距離攻撃で敵は崩れた。
相手を潰せる。
そう思ったら亜人の戦士達の前面に出てきたのだ。
革鎧の上にコートを着た女。
「なんだ、女どいていろ」
「亜人の女か、それにしては色っぽいではないか」
「キサマ何者だ」
「帝国軍の邪魔をする気では無いだろうな」
「何者って訊いたわね。
マリーゴールドさんよ」
「名前など聞いておらん」
「帝国軍の邪魔をする気かと聞いているのだ」
指揮を執っていた者達は顔を見合わせる。
女を差し出して降伏の交渉かと思った。
そういう訳では無さそうだ。
これは苦戦している我々へのご褒美ではないか。
女は太腿を露わにしている。
コートを着ているためそこまで目立たないが。
上着を外せば娼婦のような恰好では無いのか。
「ククク、せっかくのご褒美だ。
いただこうではないか」
「年齢はいってるようだが
まあまあの見た目だ」
「アホウ、あの位の年齢の方が熟れてるってもんだ」
「いい足をしている。
襲われたくて出てきたのであろう」
兵士達が女性を囲む。
左右から挟み撃ち。
「勢いあまって殺すんじゃないぞ」
「腕くらいなら切り落しても構わん」
「アホウ、それじゃ出血ですぐ死んじまう」
「足にしとけ、逃げられなくなって丁度良い」
討って出るべきか。
タケゾウは刀を握る。
あの女。
ちょっと下がってて。
そんな事を言って前に出て行った。
あまりにも自然に歩いていく。
街中を歩くように戦場へ歩み出した。
ついそのまま行かせちまった。
兵士達に囲まれているのに女は緊張もしていない。
明らかに修羅場慣れしてる。
とはいえ女は一人。
数人の兵士に囲まれている。
大丈夫かよ。
前後左右から攻撃されればどんな手練れだって対処しきれない。
兵士達が同時に女に近付く。
槍を突き出す。
女の足元を狙う。
ジャラン。
そんな音がした。
小さな金属が擦れ合う音。
左右から女を襲おうとしていた兵士。
左右の兵士の盾の上部がいきなり破壊される。
盾だけでは無く兵士まで蹲る。
「ガッ」
「グワァァ」
何が起きたのかすら兵士には分からない。
タケゾウには見えていた。
鎖。
女が鎖を振ったのだ。
女は予備動作も無く鎖を両手から上へ放り上げた。
鎖は上から円を描き兵士達の頭上へ。
遠心力の乗った鎖が兵士達を上から襲った。
兵士達からは女がちょいと手を振ったくらいにしか見えなかっただろう。
「なんだと」
「今何をした?」
「フフフ、私から攻撃したんじゃないわよ。
覚えておいてね。
帝国軍が私を槍で刺そうとした。
だから身を護ったのよ」
マリーは頭上で鎖を回転させる。
広く派手に。
ビュッ、ビュッ。
威嚇的な音が鳴る。
「私、こう見えても冒険者組合の役員なのよ。
帝国軍がいきなり冒険者組合の役員を襲った。
ちゃんと覚えておきなさいよ」
マリーは帝国兵士に言う。
ついでにタケゾウにも視線を投げてウインク。
「冒険者組合の役員だと」
「その役員が何故、我々の邪魔をする」
「こちらは犯罪者を捕まえるための出動中だ」
「犯罪者を庇うのか」
「言ったでしょう。
襲われたから身を護ったのよ」
「それにこの先に有るのは村だけよ」
「この村は『野獣の森』と迷宮から出現する魔獣に対抗するための冒険者の為の土地。
帝国領の中であっても帝国の土地じゃないわ」
みみっくちゃんが言っている。
「へー。
分かるものなのね」
そう言う女性。
“森の精霊”フンババ。
ショウマの目の前で女性が言う。
「……木属性の魔法なの?」
「そう、木属性のランク3『森の息吹』よ。
全員が少し体力が回復する。それも数分間回復し続けるの」
「そっか、ランク3なんだ」
ならみみっくちゃんもそのうち覚えそう。
だから何となく分かったんだな。
ショウマは従魔少女と森の巨人の戦いを見てる。
ショウマは女性と二人だけの空間にいつの間にかいた。
従魔少女達は!
ケロ子達は何処へ行ったの?
「あの娘たちが気になるの?」
“森の精霊”が言うとショウマにはいきなり見えた。
巨人と従魔少女達の戦いの光景が空間に浮かび上がる。
どうやら獅子の仮面をかぶった女性フンババさんが何かしてくれたらしい。
「ああ、ありがとう」
「私の体もウチも調子悪くて全然自由にならないけど。
この位ならお安い御用よ」
「具合でも悪いの?
大丈夫、回復魔法使おうか」
クスッ。
女性が笑う。
「大丈夫よ。
アナタにお願いは有るけどそれはもう少し先」
「あなた、“森の精霊”さんなんだよね?」
「そうよ。“森の精霊”『野獣の森』の管理者」
「じゃあ……フンババさん。
うーん、フンババか……」
ショウマは腕組み。
「女性にフンババさんって言いにくいよ。
なんか別の名前無いのかな」
響きが可愛くない。
それ以上に。
フンと言えば糞だ。
う〇こなのだ。
排泄物である。
ババと言うのも日本の方言では糞の意味なのだ。
だからフンババと言ったら、糞糞である。
排泄物排泄物である。
ショウマ的に言いにくいのである。
「……えーと」
獅子の仮面をかぶった女性は困惑してる。
名前の事を言われると思ってなかった。
「……じゃあ、フワワでどうかしら。
発音を変えるとそうなるの」
「フワワさん。
じゃあそれで行こう」
いかにも天然ゆるふわ女子っぽいけど。
排泄物排泄物よりはいーや。
「フワワさん。
アナタに話が合って来たんだ」
そう、ショウマには実は目的が有った。
ちゃんともう言っている。
“森の精霊”さんに逢ってみよう。
そこから延々持ち続けたその目的とは……
帝国兵達は目を見張る。
女が出てきたのだ。
亜人の男達と戦っていた。
蛮族だけにコイツラは力が強い。
しかし人数はこちらが圧倒的に多いのだ。
盾を前面に押し出し、隊列を組む。
更に後方から弓で攻撃する。
弓による遠距離攻撃で敵は崩れた。
相手を潰せる。
そう思ったら亜人の戦士達の前面に出てきたのだ。
革鎧の上にコートを着た女。
「なんだ、女どいていろ」
「亜人の女か、それにしては色っぽいではないか」
「キサマ何者だ」
「帝国軍の邪魔をする気では無いだろうな」
「何者って訊いたわね。
マリーゴールドさんよ」
「名前など聞いておらん」
「帝国軍の邪魔をする気かと聞いているのだ」
指揮を執っていた者達は顔を見合わせる。
女を差し出して降伏の交渉かと思った。
そういう訳では無さそうだ。
これは苦戦している我々へのご褒美ではないか。
女は太腿を露わにしている。
コートを着ているためそこまで目立たないが。
上着を外せば娼婦のような恰好では無いのか。
「ククク、せっかくのご褒美だ。
いただこうではないか」
「年齢はいってるようだが
まあまあの見た目だ」
「アホウ、あの位の年齢の方が熟れてるってもんだ」
「いい足をしている。
襲われたくて出てきたのであろう」
兵士達が女性を囲む。
左右から挟み撃ち。
「勢いあまって殺すんじゃないぞ」
「腕くらいなら切り落しても構わん」
「アホウ、それじゃ出血ですぐ死んじまう」
「足にしとけ、逃げられなくなって丁度良い」
討って出るべきか。
タケゾウは刀を握る。
あの女。
ちょっと下がってて。
そんな事を言って前に出て行った。
あまりにも自然に歩いていく。
街中を歩くように戦場へ歩み出した。
ついそのまま行かせちまった。
兵士達に囲まれているのに女は緊張もしていない。
明らかに修羅場慣れしてる。
とはいえ女は一人。
数人の兵士に囲まれている。
大丈夫かよ。
前後左右から攻撃されればどんな手練れだって対処しきれない。
兵士達が同時に女に近付く。
槍を突き出す。
女の足元を狙う。
ジャラン。
そんな音がした。
小さな金属が擦れ合う音。
左右から女を襲おうとしていた兵士。
左右の兵士の盾の上部がいきなり破壊される。
盾だけでは無く兵士まで蹲る。
「ガッ」
「グワァァ」
何が起きたのかすら兵士には分からない。
タケゾウには見えていた。
鎖。
女が鎖を振ったのだ。
女は予備動作も無く鎖を両手から上へ放り上げた。
鎖は上から円を描き兵士達の頭上へ。
遠心力の乗った鎖が兵士達を上から襲った。
兵士達からは女がちょいと手を振ったくらいにしか見えなかっただろう。
「なんだと」
「今何をした?」
「フフフ、私から攻撃したんじゃないわよ。
覚えておいてね。
帝国軍が私を槍で刺そうとした。
だから身を護ったのよ」
マリーは頭上で鎖を回転させる。
広く派手に。
ビュッ、ビュッ。
威嚇的な音が鳴る。
「私、こう見えても冒険者組合の役員なのよ。
帝国軍がいきなり冒険者組合の役員を襲った。
ちゃんと覚えておきなさいよ」
マリーは帝国兵士に言う。
ついでにタケゾウにも視線を投げてウインク。
「冒険者組合の役員だと」
「その役員が何故、我々の邪魔をする」
「こちらは犯罪者を捕まえるための出動中だ」
「犯罪者を庇うのか」
「言ったでしょう。
襲われたから身を護ったのよ」
「それにこの先に有るのは村だけよ」
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