ゾンビと魔法少女と外宇宙邪神と変身ヒーローと弩級ハッカー、あと俺。

くろねこ教授

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Scene.EX03　五古河逆と俺のいない小学校

第167話

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普通の人間ならゾンビを見ただけで縮みあがる。
オレだって表に出さない様にはしてるが内心ガクブルものなのだ。
死体が動いてるのだ。
内臓をはみ出させ、体液を溢してる。
目玉を飛び出させ、ぶら下げてるようなヤツだっている。

人間の死体ってヤツはそう簡単に見慣れるモノじゃねえ。
自分と同じ生物が死んだ。
自分の死ってヤツを嫌でも意識させられる。
別に知り合いじゃなくても、同族の死体を見るだけでショックを受けるのだ。
人間てのはそう言う風に出来てやがるのだ。

ところがあの男は…………
最初は円花の手前強がってるだけかとも思ったが。
そうじゃない。
本当に怖がっていない。

五古河の連中といい勝負だ。
オレの師匠でも有る、ジジィはバケモノだ。
「子供の頃はGHQの連中に素手でケンカを挑んだモンよ」
そんなコトを孫娘に自慢するアホウな年寄りなのだ。
他にも北海道でヒグマを倒してきたとか、
インドで虎とケンカして来ただの、
五古河の人間は気の狂ったヤツだらけ。
そんなヤツらとドッコイドッコイなオカシイヤツじゃねえのか。
あの草薙真悟って男。
そんな事を少し思ってしまう。

あんなのがこのオレ、五古河逆のハジメテの男だとはな。
自慢したもんだか。
所詮オレも五古河の人間だなと哀しんだモンだかな。

さて。
オレは今、何故かサンタ服に身を包んでる。
速見佐緒里と炎城寺由羅に無理やり着せられたのだ。
小学生の二人組。
オレも小学生相手に本気は出せない。

「バカヤロー、スカートは着ないって言ってんだろ」

最初佐緒里に渡された服を着て見れば。
ミニスカートじゃねーか。
膝上15センチ。
動けばすぐ下着が見えそうなシロモノ。
オレが着ても変なだけだ。

「えーっ、逆さん似合いますよ」
「はい、逆さん足がキレイで羨ましいです」

「オセジ言っても何も出ねーぞ
　オレの足なんか筋肉だけだ。
　誰も見たがりゃしねーよ」

「足のライン鍛えられててキレイですよ」
「はい、スポーツ選手みたいです」

オレはとにかく着替えた。
何だアレ。
スカートとか言うシロモノ。
初めて着たが、スースーするじゃないか。
フツーの女子はあんなの着てるのか。
寒さにツエーんだな。
フツーの女子。
侮れねーな。

由羅が渡したパンツを着て見れば。
これもショートパンツ。
股下から生足丸出しなヤツじゃねーか。

「うん、これもカッコイイわ」
「はい、男の人もクギヅケです」

このガキども。
オレをオモチャにして遊んでやがるな。

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