上 下
147 / 191
Scene26 変身ヒロインキャンディーと俺の山道

第147話

しおりを挟む
「オッケー、イケる。
 ほぼ治ったみたい」

キャンディーは言う。
壊れたスーツが修理出来たらしい。

俺は彼女に肩を貸して貰って移動している。
銀色のスーツの彼女。
パワードスーツだと言うが、見た目は身体にピッタリした布の服。
キャンディーのメリハリの有るボディーが浮き出てる。
俺に肩を貸せば、その肉体の柔らかな感触まで伝わるのである。

筋肉の、動きを察知して補強する。
外敵の攻撃からは身を護る鎧にもなる。
それでいて女性の魅惑の感触が楽しめるのだ。
正しいオーバーテクノロジーの使い方だな。
納得する俺である。

現在、通常ではマトモに通れない山道を移動しているのだ。
サイツォンは俺が肩を貸そうか等と言ってきた。
が、俺はトーゼンお断りしてキャンディーに頭を下げた。

全身銀色の服装のキャンディー。
銀の鎧の戦士。
凛々しくも有るが、そのプロポーションは女性らしさが明確。
触れて見たくなるのは当然である。

「アンタ、本当に性格変わったぜ。
 以前はそんな人に頭下げたり、欲望丸出しにしたりしなかったろ」

歩きながら、サイツォンが言う。

それはそうだ。
立場と言うモノが有る。
気軽に他人に頭を下げる訳にはいかない。
俺が欲望をあからさまにしたら、それを叶えられてしまう。
その為に払われる犠牲と言うモノも発生する。
そう言う立場だったのだ。

現在の俺は普通の高校生男子。
そんな事を考えなければいけない必要は何一つ無い。

「まあそうだな。
 王ってのも大変だ。
 俺だって獣人族の長だ。
 そいつは分かるぜ」
「オマエは好き勝手やってたようにしか見えなかったぞ」

「俺だって大変なんだぜ。
 八支族から来た嫁を平等に抱いてやらにゃイカン。
 頭で分かっちゃいても蛇人族だけはな。
 ニガテなんだよ。
 ミミズみたいに見えちゃっていけねえ」

蛇人族。
ラミアとか、エキドナとか言うヤツらだな。
割と力有る種族だったハズだ。

「ああ、だから嫁に迎え入れ無い訳にいかない。
 嫁にした以上、子作りしない訳にいかねえ。
 そりゃいくら何でも無礼が過ぎる」

「分かっちゃいてもな。
 男の部分が役に立つかって言うとカンタンじゃねえ。
 あの『ワイルドビート』そんな時にも役立つんだぜ」

ツマラナイ打ち明け話を話すサイツォン。
大分不必要な情報だな。

「その辺はアンタの方が遥かに大変だっただろ。
 俺は獣人八支族、八人程度のバランス取りだが。
 アンタはな。
 魔族と呼ばれる全種族。
 同盟に加わったダークエルフども。
 押し付けられた嫁の人数は俺の比じゃ無かったハズだ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ARIA(アリア)

残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...