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Scene19 シスター・クリスティーナと俺の海底神殿

第112話

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「あの外宇宙邪神の眷属、特にインスマスの連中は現地の女性を襲う。
 目的は子作り、現地人との間に混血を作る。
 そうしてその世界に蔓延っていくんだ」

「ううー、あんなのと子作りなんて考えたくも無いわ」

ゲンとキャンディーが言う。

そう言えば佐緒里は不気味な男達にも程度が有ると表現していた。
肌が緑色の蛙人間。
少し両生類を思わせる程度の不気味な男。
普通とそれほど変わらない男。
徐々に血が薄くなってるのか。
ハーフからクォーター、血が混じる程度。
より血が濃いモノの方が人間離れした力を持つ。

子孫繁栄はどんな生物でも当然の行動。
それ自体は責められる事では無い。
侵食と呼んでいた。
が実質的に侵略、侵略戦争。
敵地への侵略に伴う女性への暴行。
自分達の子供を産ませ己の土地にしていく。
どこでも変わらない行動だ。

それはそれだけの話だが、俺の知り合いがその犠牲者になると言うのは許せる話では無い。


「だから、あなたの友達さんが大変よ。
 急いであげないと」

キャンディーが言う。

「もしも、もしもよ。
 事後、襲われた後だったとしても。
 女の子には優しくしてあげて。
 貴方もショックだろうけど、
 女の子の方はもっとショックを受けてるの」

俺の目を見て真面目に話す。

円花はまあ、ショックは受けるだろうな。
俺が慰めてやれば良かろう。
由羅の方がより心配だな。
小学六年生か。
そろそろ身体の準備は出来るころだが、まだ早い。
妊娠出産するだけの身体の成長がしていない女性に性交を強いるのは相当な禁忌だ。
どの世界でも許されない。
水棲人にその常識は有るだろうか。

「大丈夫です。
 女性には優しくします」

俺は頷く。


「ここ、鍵がかかってるぜ」

ゲンが言う。

俺と彼らは神殿に入り上へ向かう階段を進んで来た。
途中、階段が途切れ探索などもしたが迷う程では無い。

何度か不気味なインスマス人とも遭遇戦闘している。
戦闘力の面ではスペース刑事ゲンはかなり使える男だった。
群がる敵どもは「超電磁原子核融合殺戮剣!」などと叫びながらゲンが殺してくれる。
俺は自分とキャンディーの護衛程度に動けば良い。
既にけっこうな数の敵を倒している。

今まで通って来た道には鍵は一ヶ所もかかっていなかった。

目の前には頑丈そうな鉄の扉。
石の壁に取り付けられている。
この階は大体見て回った。
上に行けそうな道はここしか残されていない。
ここに鍵がかかっているという事は。

「この先が本拠地。
 Deep Onesの居所でしょうか」

「その可能性が高いわね」
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