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Scene04 五古河逆と俺の保健室
第24話
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俺と三人は保健室へ向かう。
七鮎川円花、五古河逆、メイド服のネコ。
遠巻きにしていたゾンビは逆【さからう】とネコが片づけた。
ネコが拳銃で撃つ。
逆が凶器で頭を刺す。
「縄鏢でしょうか」
円花は言う。
逆が持っている凶器。
金属製の細い棒、先端が鋭く尖る。
よく見ると後ろには縄が結びつき縄を手で持っているようだ。
棒が滑らないための工夫だろうか。
パッと見、糸を通した針を巨大化させたモノ。
「縄鏢って何だ」
「暗器の一種です。
普段は服の中等に隠して使える武器ですわ。
手裏剣の様な凶器に縄が付けてある物を縄鏢と言ったと記憶してますわ」
お嬢様は変な事に詳しいな。
しかし逆が持ってるのは服に隠せるほど小さくは無い。
「わたしなど少し聞き齧っただけですわ。
五古河の方はそちらの専門家ですから…
きっと変わった凶器も色々お持ちなのでしょう」
俺達に向かってくるゾンビは全員動かなくなった。
再度保健室の窓へ。
逆が窓に向かう。
どこからか刃物を取り出し、窓ガラスを切り出す。
バットで打ってもビクともしなかった窓ガラスがチーズの様に切れる。
穴を開け、そこから手を伸ばし内側のカギを開ける。
俺達は窓を乗り越え保健室へ入った。
中にはカーテンで仕切られたベッド。
薬品の入った棚が有る。
ベッドに腰掛けるメイド、ネコを円花が手当てする。
「お嬢様、勿体ない。
おやめください」
「自分で自分の頭の傷は見えないでしょう。
いいから大人しくなさい」
消毒薬らしき物を頭に振りかける円花。
「痛い、痛い。
掛け過ぎです、お嬢様」
仲が良さそうだ。
円花がウチのモノが心配すると言っていたのは彼女の事か。
お互いの肌を確かめたと言っただけで俺に銃を向けた女。
侍女長と言っていたな。
要するにお嬢様の世話係、メイドと言う事だな。
メイドコスプレかと思ったが本物のメイド。
ヘッドドレスを猫耳風にしているのも制服のウチなのか。
「制服じゃありません。
あのネコミミはネコが勝手に着けてるんですわ」
「勝手にではありません。
私はお嬢様が自分の事をネコと呼ぶので、
ネコにならなければいけないと思っての事です」
コスプレして出歩く女では無かったらしい。
それが誤解としても、充分変わった人物の様だ。
七鮎川円花、五古河逆、メイド服のネコ。
遠巻きにしていたゾンビは逆【さからう】とネコが片づけた。
ネコが拳銃で撃つ。
逆が凶器で頭を刺す。
「縄鏢でしょうか」
円花は言う。
逆が持っている凶器。
金属製の細い棒、先端が鋭く尖る。
よく見ると後ろには縄が結びつき縄を手で持っているようだ。
棒が滑らないための工夫だろうか。
パッと見、糸を通した針を巨大化させたモノ。
「縄鏢って何だ」
「暗器の一種です。
普段は服の中等に隠して使える武器ですわ。
手裏剣の様な凶器に縄が付けてある物を縄鏢と言ったと記憶してますわ」
お嬢様は変な事に詳しいな。
しかし逆が持ってるのは服に隠せるほど小さくは無い。
「わたしなど少し聞き齧っただけですわ。
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俺達に向かってくるゾンビは全員動かなくなった。
再度保健室の窓へ。
逆が窓に向かう。
どこからか刃物を取り出し、窓ガラスを切り出す。
バットで打ってもビクともしなかった窓ガラスがチーズの様に切れる。
穴を開け、そこから手を伸ばし内側のカギを開ける。
俺達は窓を乗り越え保健室へ入った。
中にはカーテンで仕切られたベッド。
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ベッドに腰掛けるメイド、ネコを円花が手当てする。
「お嬢様、勿体ない。
おやめください」
「自分で自分の頭の傷は見えないでしょう。
いいから大人しくなさい」
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「痛い、痛い。
掛け過ぎです、お嬢様」
仲が良さそうだ。
円花がウチのモノが心配すると言っていたのは彼女の事か。
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侍女長と言っていたな。
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「制服じゃありません。
あのネコミミはネコが勝手に着けてるんですわ」
「勝手にではありません。
私はお嬢様が自分の事をネコと呼ぶので、
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