RINDA

リンダ

文字の大きさ
上 下
10 / 18
第一章

マキアとカツヤ 1

しおりを挟む
ざわ… ざわ…


商店街へやって来ると
まだ朝早いのに人がたくさんいた。


マキア「まずは…一番重要なコスチュームから買うか」


『コスチューム?』


マキア「ああ、戦闘服のことだ。」


マキアさんやカツヤ君が昨日着ていた服は
戦闘服だったんだ。
私もあんな感じの服を着ることになるんだ。
周りの人を見ると皆動きやすそうな
コスチュームを着ている。
キョロキョロしながらマキアさんについていくとあっという間に服屋に着いた。


マキア「コスは普通の服とは素材と質が違うんだ。入って左側は全部コスになってるから、動きやすそうなの選べよ」


と、マキアさんは私服を見に右側のエリアに向かった。

左側のコスチュームエリアは
女性ものだけでもかなり数がある。
どこから見ようか悩んでいると
“セット売り場”というPOPが見えた。


(あ、セット商品ってお得そうだなーーー)


他の棚の服は上だけでも5000円くらいする。
セットだと上下で8000円でお釣りが来る。
セットにしようと片っ端から見ていると


カツヤ「よう、おはよ!コス選んでんのか」


『あ!おはようカツヤ君。カツヤ君も今日お休み?』


カツヤ君は今日私服を着ていた。
どうやら買い物をしに来てたみたいだ。


カツヤ「おう!俺、マキアと同じチームだから一緒に休みなんだ」


そっか。マキアさんが今日私の付き添いで
休みになっちゃったからそれで…
そうカツヤ君と少し話をしていると


???「おにーちゃん!私これにするー!!」
???「俺も決まったよー!」


と、声がする方を見るとこちらへ
女の子と男の子か走ってくる。


カツヤ「おー、決まったか~?」


そうカツヤ君は、
女の子の頭をポンポンとしている。
その様子を見ていると、


カツヤ「こいつは妹のチトセ。んで、こっちは弟のジュンだ。」


すると“おはようございます”と挨拶をしてくれる。
チトセちゃんもジュン君も
カツヤ君によく似ている。

それにしてもカツヤ君って面倒見がいんだなぁ。服買ってあげてるし…優しいなぁ。
二人も嬉しそうーーー。


カツヤ「そーいやー、マキアは?」


『今私服見に行ってるけど…』


ふーん…と言いつつ、顔が何やらにやけている。え…何する気なのかな…?


カツヤ「チー、ジュン。金渡しとくから買ってこい。俺ちょっとあっち行ってくるから!」


ダダダッ…と、カツヤ君はマキアさんを探しに私服売り場へ行ってしまった。


*****


(うーーん)


久しぶりに自分の服を買おうとふらふら見て回る。どうしても女物の服が苦手と言うか似合わないと思うからいつも男物を選んでいたせいかそれしか選ばなくなった。


『あ、これいいな』


好みの服を見つけ手に取ろうとしたーーー


???「こちらの服などいかがでしょう、お嬢さん」


(ーーーーーーー…)


ーーーーは?何だ?
ふと目の前を見るとウチの体の前には女物の服。そして、声がした方に顔を向けるとカツヤがいた。




カツヤ「ん?」


『……何やってんだよテメー…』


急にビックリするじゃねーか…
しかも…くっつきすぎだろ。
でも知らねーヤツじゃなくてよかったーーー。
…は?いや、よかったじゃねーよ。
許すな。ヤツの行動を。

カツヤだと分かると自然と眉間にシワが入る。


カツヤ「あ、いや…たまにはこんな感じの可愛い服もどーかなって…ヘヘ」


余計なお世話だ。
ウチが何着ようとお前には関係ねーだろ…
と、言いたいところだがまぁ…いいや。めんどくせーし。さっさとこれ持ってリンダのところに行くか。


カツヤ「ほら!見て!これとかマキアに似合いそうだけどなー!」


『うるせーぞ』


カツヤ「何でだよ~!!(泣)」


(……はぁ。)


このうるせーのはほっといてさっさと行こーと…


*****


何だかんだで、服屋からカツヤ、チトセとジュンも合流して皆で買い物してまわった。


『そろそろ腹減ったな。と、もう12時前か。』


カツヤ「んじゃ、俺らこの後ゲーセン行くからここで解散するわ。荷物貸して、持って帰っとく」


と、カツヤはウチらの荷物を持って行ってしまった。


リンダ「カツヤ君っていい人だね」


『……そーだな。』


あいつは昔からバカみてーにいいヤツだった。

そうーーー、




あの時もカツヤがいたからウチはーーーー




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

処理中です...