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154話 莉子・行方不明5
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やっと見つかった莉子を抱きしめたまま、泣きながら振り返ると、夏君は背中を向けたまま天を仰いで鼻をすすっていた。夏君、ありがとうと俺は言った。すると、そのままの姿勢でうんと頷いた。
「あらまあ、本当に申し訳ないですねえ。このお嬢さんをお探しだったんですよねえ?うちのおばあさんは何を聞いても訳が分からないから、ご迷惑をお掛けしました。本当に申し訳ありませんでした」とお詫びされた。そして、「お嬢さんの身体は大丈夫かしら?具合が悪そうだからどうしたらいいかわからなかったんですよ」
警察官が、じゃあ、警察署に戻りましょうか?具合が悪そうだから、早く病院に連れて行った方が良いですよね?
はい、俺が医者なので連れて帰れば治療は出来ますから大丈夫です。
はあ~そうですか。それは良かったです。じゃあ行きましょうか?お嬢さんを運べますか?
はい、私が抱いていきます。夏君に荷物を持ってもらって、俺は莉子を姫抱きして先に座らせ、反対側から俺が乗って莉子を引っ張って、俺の膝の上に頭を乗せた。
住人の人にもお世話をお掛けしましたと挨拶をした。
警察署に着くまで俺は莉子の頭を撫でていた。もう会えないかと思ったよと心の中で話しかけると、また涙が止まらなくなってずっと鼻をすすっていた。
警察署に着くと書類を書いて欲しいと言われたんだけど、莉子の具合が悪そうだから後日にしてもらった。
夏君が「すぐ自宅に送ります」と言ってくれた。すまないね。何から何まで助けてくれてありがとうね。
「共通メールは僕からみんなに送っておきますから、お兄さんは莉子ちゃんの治療に専念してください」本当にありがとう。感謝するよ。
マンションに着いた。俺はカードキーを夏君に渡して誘導してもらった。莉子を姫抱きして部屋に入った。俺のベッドに寝かせた。莉子はまだぐったりしたままだった。
「お兄さん、莉子ちゃんの荷物を取ってきますね」と言って車に戻って行った。
俺はすぐに莉子の診察を始めた。呼びかけてもやはり朦朧としていた。反応が薄い。聴診をしたが音が何とも言えず弱い。身体全体がうまく循環していないような感じだな。どうしたものか......、まず点滴をしよう。多分脱水と疲れだろう。
今夜は一晩中点滴して、あとはバルーンも入れよう。 俺が点滴を始めた頃に夏君が戻ってきた。
「じゃあ、俺はこれで失礼します。莉子ちゃんをお大事にしてください」ああ、本当にありがとうね。
俺は手を止めて、玄関に行って彼の手を握った。感謝しているよ。最後まで探してくれて本当にありがとう。
おかげで無事に見つかって本当に良かったよ。俺も涙もろくてさあ......と言うと、俺もですと夏君が言った。
二人でくすくすと笑いながら、お互いの目を笑顔で見つめた。じゃあ、失礼しますと帰って行った。
「あらまあ、本当に申し訳ないですねえ。このお嬢さんをお探しだったんですよねえ?うちのおばあさんは何を聞いても訳が分からないから、ご迷惑をお掛けしました。本当に申し訳ありませんでした」とお詫びされた。そして、「お嬢さんの身体は大丈夫かしら?具合が悪そうだからどうしたらいいかわからなかったんですよ」
警察官が、じゃあ、警察署に戻りましょうか?具合が悪そうだから、早く病院に連れて行った方が良いですよね?
はい、俺が医者なので連れて帰れば治療は出来ますから大丈夫です。
はあ~そうですか。それは良かったです。じゃあ行きましょうか?お嬢さんを運べますか?
はい、私が抱いていきます。夏君に荷物を持ってもらって、俺は莉子を姫抱きして先に座らせ、反対側から俺が乗って莉子を引っ張って、俺の膝の上に頭を乗せた。
住人の人にもお世話をお掛けしましたと挨拶をした。
警察署に着くまで俺は莉子の頭を撫でていた。もう会えないかと思ったよと心の中で話しかけると、また涙が止まらなくなってずっと鼻をすすっていた。
警察署に着くと書類を書いて欲しいと言われたんだけど、莉子の具合が悪そうだから後日にしてもらった。
夏君が「すぐ自宅に送ります」と言ってくれた。すまないね。何から何まで助けてくれてありがとうね。
「共通メールは僕からみんなに送っておきますから、お兄さんは莉子ちゃんの治療に専念してください」本当にありがとう。感謝するよ。
マンションに着いた。俺はカードキーを夏君に渡して誘導してもらった。莉子を姫抱きして部屋に入った。俺のベッドに寝かせた。莉子はまだぐったりしたままだった。
「お兄さん、莉子ちゃんの荷物を取ってきますね」と言って車に戻って行った。
俺はすぐに莉子の診察を始めた。呼びかけてもやはり朦朧としていた。反応が薄い。聴診をしたが音が何とも言えず弱い。身体全体がうまく循環していないような感じだな。どうしたものか......、まず点滴をしよう。多分脱水と疲れだろう。
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「じゃあ、俺はこれで失礼します。莉子ちゃんをお大事にしてください」ああ、本当にありがとうね。
俺は手を止めて、玄関に行って彼の手を握った。感謝しているよ。最後まで探してくれて本当にありがとう。
おかげで無事に見つかって本当に良かったよ。俺も涙もろくてさあ......と言うと、俺もですと夏君が言った。
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