医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語

スピカナ

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124話 結婚報告・病院編

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入籍したから、病院の事務局にも結婚をしたことを報告しないといけない。婚姻届けのコピーはある。これで足りるかなあ。事務局に行って、家族の届け出は誰に言えばいいですか?と聞くと、係長がやってきた。

「こんにちは、どうしましたか?」ええっと結婚したのでちょっとその報告なんですけど、と小さい声で言ったはずなんだけど、??いきなりシーンとしていて、みんなが聞き耳を立てていたとは思わなかった。

「へっ??結婚ですか??ほおー!それはそれはおめでとうございます。へえ~。じゃ早速に手続きをしましょうか」もうこれだけで全員の注目を浴びてるよ。だから嫌だったんだよ......。さらさらと必要事項を書いて渡した。

ではよろしくお願いします。用が終わったらさっさと外来に行った。
すると、もう有名になっていた。ぷっ、どういう速さなんだよ?光か! まあ、関係ないさ。

あっでも川瀬には正式に婚姻したことを伝えよう。それと病院に公表したことも言わないと駄目だな。メールしておこう。パソコンに向かっていると、ナースが何人か来た。
「先生、ご結婚されたって本当ですか?お相手はどんな方なんですか?」相手は男じゃないよ。はい、患者さん呼んでね。こうなったら無視だよ。無視。きりがないんだもん。冷たく無視することに決め込んだ。はぁ~。

そうやって初日はなんとか終わった。すると川瀬が医局にやってきた。またあ~なんだよ。からかいに来たのか?ふふふ、川瀬が、「もうすごいことになってるじゃないか!」フフフ、やめてくれよ。もう無視してくれよ。頼むよ。

「お前が冷たく無視するから、皆、俺のとこに聞きに来るんだぜ。どうしてくれるんだよ。全く」と川瀬が嘆く。
いいんだよ。川瀬も無視してくれよ。頼むよ。とりあえず妹と結婚したって言ってくれればいいからさ。

それで丸く納まるよ。「分かったよ、言っといてやるよ。ところで、お祝いにいっぱいやらないか?」
ああ、いいよ。今日行こうか?いつもの焼き鳥屋に行くか?「ああ、いいよ。じゃあ待ってるから早く来いよ。」「うん、じゃあまた後でな」はあ~、やっぱり川瀬まで迷惑をかけちゃったな。これはおごらないと駄目だな。

なんとか残務処理を終わって、莉子に電話した。夕飯は冷凍を温めるように言って、ちょっと遅くなるから、先生と勉強をしていてね。8時には帰るからね。あとお茶菓子も自分で用意するように言った。これで良しと。

出口に行くと川瀬が待っていた。待たせたな。行こうか。
いつもの焼き鳥屋は結構人が入っていた。人気があるなあ。まあここはうまいからね。
早速にビールで乾杯しようよ。「結婚おめでとう!!」ありがとう。うれしいよ。これまでにいろいろあったなあ。

「結婚も結構大変だね。でもこの前は卒業を待つって言っていなかったか?それを聞きたかったんだよ。なんかあったんじゃないかと思ってさ」ふふふ。さすがに鋭いなあ~感心したよ。

ここで莉子の大学での守る会のことを話した。それで急遽入籍して、その会の仲間に報告する必要が出て来たんだよ。だから仕方なく入籍って感じかな。

まあ、でもありがたいからさ、莉子の仲間の好意がね。おかげでこの前は莉子がまた生理で痛がってさあ、学校で動けなくなったんだよ。その時にその会の子が送ってくれたんだよ。今ではそういうシステムが会の中で出来ていて、俺はメール一本で全部仲間に伝わるようにしてくれたんだよ。莉子のことも情報共有でさ。ありがたいよ。

「へ~すげえなあ、莉子ちゃん大人気じゃないか!まさか、全員莉子狙いじゃないだろうなあ??」
あははは、なんでわかるんだ?ふふふ。やはり多少はあるかもな。

だから、もめごとが起きる前に入籍宣言をしたってわけさ。「なるほどね、いろいろ筋書き通りにはいかないねえ、ふふふ」まあ、どうせいつかは入籍するからいいんだけどさ。

ただ病院で騒がれるのが面倒なんだよねえ。「そりゃ知らん。お前がイケメンなのが悪いんだ」と川瀬が言った。
あははは、なんだよ~からかうなよ。あははは。その夜は短い時間だったが楽しく呑めた。
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