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123話 アップルパイの夜
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ここのところ連日、小川先生に来てもらって、莉子の後期試験の対策をお願いしている。莉子も疲れただろうけど、泣き言は言えない状況だ。今は留年がかかっているんだ。先生が立ててくれた計画表をもとに、莉子は頑張っている。
俺に出来ることは胃がもたれない消化の良い夜食を作ること。(アップルパイは別だが)
夜、莉子に手を出さないで疲れさせないようにすることだ。つまり俺にとってこれが一番辛い。
莉子に触れないくらい悲しいことはないんだ。生きている意味がないよ。この悲しさを乗り越えないと明るい未来は来ないんだろうな。後期試験......大嫌いだ。
さて、今夜の夜食は、アップルパイを温めて、アイスクリームを乗せてシナモンをかける。あと、紅茶だ。
これは俺も莉子も大好きなんだよね。
さっさと今のうちに風呂に入っておこう。莉子は帰宅してすぐ入っているし、俺はあとで小川先生を送らないといけないからな。
さあ、時間になった。二人して出て来るぞ。俺は紅茶を淹れて、パイを温める。アイスクリームは温めたパイの上に乗せる。で、上からシナモンを少々かける。お疲れ様です。出て来たよ。どうぞ。夜食です。
うわ~やったーと莉子が大喜びだ。莉子の笑顔を見ると癒される。 小川先生もどうぞ。
「わーアップルパイだ。私も大好きです。しかもアイスクリーム付きですか?贅沢ですねえ。」
先生も喜んでいただけたようだ。この前は的確なアドバイスをもらって本当に助かったんだ。
それにしても、女ってなんでこんなに勘が鋭いんだろう? 女は怖いよ。おっとりの莉子で良かったよ。
でも、カフェの中村も鋭いしなあ。俺が鈍いのかもしれない。ふふふ。
先生、莉子の進み具合はどうでしょうか?間に合いそうでしょうか?
「そうですねえ。少しずつは進んでいるので、良しとした方が良いと思います。試験前日には確信できることだけを言いますので、それが当たるかどうか?ですね。一か八かになっちゃうんですけど。全部は網羅できないので、それに賭けますよ」
はい、それで結構です。よろしくお願いします。
食べ終わったところで、ではお送りしますね。「いつもすみません。大助かりです」
早速車を出して送る。この前、莉子のことで伺った件なんですが、お陰様で上手くいきました。お世話になりました。まさに先生のアドバイスがドンピシャでした。
あれから、いろいろあって、莉子を守る会の皆に結婚したことを伝えました。あっそうだ。先生にもお話しますが、
正式に入籍しました。まあ、なんとか落ち着きました。ありがとうございました。
「そうですか。良かったですねえ~、でもその守る会の皆は、さぞがっかりしたでしょうねえ。なんだか目に浮かびますよ」フフフ、そうかもしれません。まあ早めに言えたから良かったですよ。遅くなっていたらきっとこじれていたと思いますよ。それにしても莉子がモテモテなので驚きました。本人は何も気が付いていないようですが、やっぱりおっとりしたところが良いんですかねえ。ふふふと先生に笑われてしまった。
俺も一緒に笑った。なんだか恥ずかしいなあ。ふふふ、二人でくすくす笑ってしまった。
俺に出来ることは胃がもたれない消化の良い夜食を作ること。(アップルパイは別だが)
夜、莉子に手を出さないで疲れさせないようにすることだ。つまり俺にとってこれが一番辛い。
莉子に触れないくらい悲しいことはないんだ。生きている意味がないよ。この悲しさを乗り越えないと明るい未来は来ないんだろうな。後期試験......大嫌いだ。
さて、今夜の夜食は、アップルパイを温めて、アイスクリームを乗せてシナモンをかける。あと、紅茶だ。
これは俺も莉子も大好きなんだよね。
さっさと今のうちに風呂に入っておこう。莉子は帰宅してすぐ入っているし、俺はあとで小川先生を送らないといけないからな。
さあ、時間になった。二人して出て来るぞ。俺は紅茶を淹れて、パイを温める。アイスクリームは温めたパイの上に乗せる。で、上からシナモンを少々かける。お疲れ様です。出て来たよ。どうぞ。夜食です。
うわ~やったーと莉子が大喜びだ。莉子の笑顔を見ると癒される。 小川先生もどうぞ。
「わーアップルパイだ。私も大好きです。しかもアイスクリーム付きですか?贅沢ですねえ。」
先生も喜んでいただけたようだ。この前は的確なアドバイスをもらって本当に助かったんだ。
それにしても、女ってなんでこんなに勘が鋭いんだろう? 女は怖いよ。おっとりの莉子で良かったよ。
でも、カフェの中村も鋭いしなあ。俺が鈍いのかもしれない。ふふふ。
先生、莉子の進み具合はどうでしょうか?間に合いそうでしょうか?
「そうですねえ。少しずつは進んでいるので、良しとした方が良いと思います。試験前日には確信できることだけを言いますので、それが当たるかどうか?ですね。一か八かになっちゃうんですけど。全部は網羅できないので、それに賭けますよ」
はい、それで結構です。よろしくお願いします。
食べ終わったところで、ではお送りしますね。「いつもすみません。大助かりです」
早速車を出して送る。この前、莉子のことで伺った件なんですが、お陰様で上手くいきました。お世話になりました。まさに先生のアドバイスがドンピシャでした。
あれから、いろいろあって、莉子を守る会の皆に結婚したことを伝えました。あっそうだ。先生にもお話しますが、
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俺も一緒に笑った。なんだか恥ずかしいなあ。ふふふ、二人でくすくす笑ってしまった。
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