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116話 選択
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カフェの中村と話した内容を帰宅してから、なんとなく反芻していた。
やっぱりまずいな......すごく人の反感を買うような危機がそのうちに来るかもしれないな。そうなったら莉子の細い神経では持たないぞ。しょうがない。今夜言うか。早い方が良いな。
莉子、夕飯を食べよう。おいで、莉子は自分の部屋で勉強していた。
今夜は、豚肉のしゃぶしゃぶだ。さっぱりとポン酢で薬味を沢山入れて食べる。
莉子がやってきた。今日は豚肉だから、しっかり火を通してから食べるんだぞ。莉子は結構食べられるようになっている。それでも普通の人から考えるとまだ少ないんだけど、まあ上出来の方だ。
勉強の方は進んでいるか?
「うん、やっぱり小川先生はすごいよ~やる気にさせてくれるもん。今日もわからないところや、試験対策でいろいろ教えて貰ったよ」 そうか、それはすごいな。良かったな。なんとか後期試験にパスしないと留年だぞ。
「うん、分かってるから、任しといてくだちゃい」ぷっ、全く莉子は気楽でいいなあ。
ところで食べ終わったら話したいことがあるから、ソファに集合な。ぷっと今度は莉子が吹き出した。
二人しかいないのに集合なの? そうだよ。それだけ大事な話だ。
はい。もう食べ終わったよ! ソファにいきます。
じゃあ、あと10分で片付けるから、待てる?それともその間にお風呂に入ってもいいよ。「う~ん、お風呂はあとでいいよ」
気になるから話を先にしてほしいです。そうだね。
じゃあ、おいで。ソファに俺が横になって、莉子も足を伸ばして上に乗せる。莉子の頭を撫でながら話す。
カフェで守る会の自己紹介を聞いていただろう?何人かが莉子のしもべになる覚悟でって言っていたよね。「うん」
まあ、冗談半分でも、このままではいけないって今日思ったんだ。純粋に莉子に対してそう本気で思ってくれているなら、裏切ったら駄目なんだよ。
「えっ??どういうこと?」
同じ男だからわかるよ。少なくとも莉子に好意を持っているし、莉子にいつか好きって言いたいと思っている子たちなんだよ。全部とは言わないけどね。でもたった一人でもいるとしたら、期待させちゃダメなんだよ。
だから莉子に聞きたいんだけど、俺たちは結婚をしているだろう?でも籍はまだ入れていない。だから、莉子はこれから好きな人が出来て、どうしてもその人と一緒になりたいと言うなら、俺は手放すよ。まだ今なら間に合うんだよ。
でもそういう気持ちがないなら、俺で一生いいんだったら、今度の火曜日に結婚届を出して正式に結婚しよう。そしたら、俺も病院に結婚したことを言わないといけないし、莉子も大学に言わないといけないし、何よりも真っ先に守る会の人たちに直接莉子の口から伝えないと駄目だよ。
それが誠意というものだよ。人の気持ちを弄ぶ結果になると、とんでもないしっぺ返しがあとで来るんだよ。莉子にその気がないのはよく知っているけれど、これから先のことを考えると色々難題が降ってくる可能性は大だよ。俺にはそれが見えているんだよ。
「見えているってどんなこと?」
例えば、<莉子を守る会>自体を面白くないと思う人たちもクラスの中にはいるだろうってことだよ。クラスの女の子がすごく好きだと思う人がもしあの5人の中にいるとしたら、莉子だったら楽しいか? 好きだと思っている人なら面白くないよね?まあ嫉妬だね。なんで莉子だけなんだってすごくやきもちを妬くだろう?
この前、莉子は洋子さんに妬いただろう?根拠もないのにだよ。
もし、このまま言わないで済まそうとしたら、いずれ結婚を知られた時にみんなにそっぽを向かれる可能性は十分にあるよ。人の気持ちを弄んだ女って言われるかもしれないよ。他の女の子からしたらね。結婚を黙っていたというのは、結局そういうことなんだよ。
でも今は会が出来たばかりだから、遅くないよ。もちろんこの会が無かったら、言う必要はないかもしれないけどね。でも今回のことで思ったんだけど、莉子をかわいいと思う人は結構いるのかもな。
だからどうするか考えて欲しいんだ。俺だって病院でモテモテなんだぞ。それがうるさいから、何と言っているか知っているか?「俺はゲイだ」って公言しているんだ。ふふふ、それなら女性が寄りつかないだろう?
それでも、この前莉子の婦人科へ行くのに手を繋いで歩いただろう?早速次の日に、あれは誰ですか?って聞かれたんだぞ。確かにうるさいだろう?
まあ、俺が結婚したら騙されたって思うかもしれないけど、相手が莉子だったら怒られないよ、ふふふ。だって妹に勝てる人はいないからな。万が一、他の女性だったら、きっともう誰も口をきいてくれないよ。結構大変なんだぞ。
莉子、俺の目を見てと言って莉子の顔をあげた。もう泣いているよ。それはどういう意味ですか?
「わかんないよ。なんだか悲しくて・・」
うん、結婚は強要するもんじゃないんだ。自分で決めて欲しい。いい? うんと頷いた。
よし、じゃあ、片付けて風呂に入ろう。ん? 莉子は走って自分の部屋に行った。
しょうがないな。 待つよ。 信じて待つよ。
やっぱりまずいな......すごく人の反感を買うような危機がそのうちに来るかもしれないな。そうなったら莉子の細い神経では持たないぞ。しょうがない。今夜言うか。早い方が良いな。
莉子、夕飯を食べよう。おいで、莉子は自分の部屋で勉強していた。
今夜は、豚肉のしゃぶしゃぶだ。さっぱりとポン酢で薬味を沢山入れて食べる。
莉子がやってきた。今日は豚肉だから、しっかり火を通してから食べるんだぞ。莉子は結構食べられるようになっている。それでも普通の人から考えるとまだ少ないんだけど、まあ上出来の方だ。
勉強の方は進んでいるか?
「うん、やっぱり小川先生はすごいよ~やる気にさせてくれるもん。今日もわからないところや、試験対策でいろいろ教えて貰ったよ」 そうか、それはすごいな。良かったな。なんとか後期試験にパスしないと留年だぞ。
「うん、分かってるから、任しといてくだちゃい」ぷっ、全く莉子は気楽でいいなあ。
ところで食べ終わったら話したいことがあるから、ソファに集合な。ぷっと今度は莉子が吹き出した。
二人しかいないのに集合なの? そうだよ。それだけ大事な話だ。
はい。もう食べ終わったよ! ソファにいきます。
じゃあ、あと10分で片付けるから、待てる?それともその間にお風呂に入ってもいいよ。「う~ん、お風呂はあとでいいよ」
気になるから話を先にしてほしいです。そうだね。
じゃあ、おいで。ソファに俺が横になって、莉子も足を伸ばして上に乗せる。莉子の頭を撫でながら話す。
カフェで守る会の自己紹介を聞いていただろう?何人かが莉子のしもべになる覚悟でって言っていたよね。「うん」
まあ、冗談半分でも、このままではいけないって今日思ったんだ。純粋に莉子に対してそう本気で思ってくれているなら、裏切ったら駄目なんだよ。
「えっ??どういうこと?」
同じ男だからわかるよ。少なくとも莉子に好意を持っているし、莉子にいつか好きって言いたいと思っている子たちなんだよ。全部とは言わないけどね。でもたった一人でもいるとしたら、期待させちゃダメなんだよ。
だから莉子に聞きたいんだけど、俺たちは結婚をしているだろう?でも籍はまだ入れていない。だから、莉子はこれから好きな人が出来て、どうしてもその人と一緒になりたいと言うなら、俺は手放すよ。まだ今なら間に合うんだよ。
でもそういう気持ちがないなら、俺で一生いいんだったら、今度の火曜日に結婚届を出して正式に結婚しよう。そしたら、俺も病院に結婚したことを言わないといけないし、莉子も大学に言わないといけないし、何よりも真っ先に守る会の人たちに直接莉子の口から伝えないと駄目だよ。
それが誠意というものだよ。人の気持ちを弄ぶ結果になると、とんでもないしっぺ返しがあとで来るんだよ。莉子にその気がないのはよく知っているけれど、これから先のことを考えると色々難題が降ってくる可能性は大だよ。俺にはそれが見えているんだよ。
「見えているってどんなこと?」
例えば、<莉子を守る会>自体を面白くないと思う人たちもクラスの中にはいるだろうってことだよ。クラスの女の子がすごく好きだと思う人がもしあの5人の中にいるとしたら、莉子だったら楽しいか? 好きだと思っている人なら面白くないよね?まあ嫉妬だね。なんで莉子だけなんだってすごくやきもちを妬くだろう?
この前、莉子は洋子さんに妬いただろう?根拠もないのにだよ。
もし、このまま言わないで済まそうとしたら、いずれ結婚を知られた時にみんなにそっぽを向かれる可能性は十分にあるよ。人の気持ちを弄んだ女って言われるかもしれないよ。他の女の子からしたらね。結婚を黙っていたというのは、結局そういうことなんだよ。
でも今は会が出来たばかりだから、遅くないよ。もちろんこの会が無かったら、言う必要はないかもしれないけどね。でも今回のことで思ったんだけど、莉子をかわいいと思う人は結構いるのかもな。
だからどうするか考えて欲しいんだ。俺だって病院でモテモテなんだぞ。それがうるさいから、何と言っているか知っているか?「俺はゲイだ」って公言しているんだ。ふふふ、それなら女性が寄りつかないだろう?
それでも、この前莉子の婦人科へ行くのに手を繋いで歩いただろう?早速次の日に、あれは誰ですか?って聞かれたんだぞ。確かにうるさいだろう?
まあ、俺が結婚したら騙されたって思うかもしれないけど、相手が莉子だったら怒られないよ、ふふふ。だって妹に勝てる人はいないからな。万が一、他の女性だったら、きっともう誰も口をきいてくれないよ。結構大変なんだぞ。
莉子、俺の目を見てと言って莉子の顔をあげた。もう泣いているよ。それはどういう意味ですか?
「わかんないよ。なんだか悲しくて・・」
うん、結婚は強要するもんじゃないんだ。自分で決めて欲しい。いい? うんと頷いた。
よし、じゃあ、片付けて風呂に入ろう。ん? 莉子は走って自分の部屋に行った。
しょうがないな。 待つよ。 信じて待つよ。
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