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114話 フレンチレストランにて

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 わ~素敵ー!と言って先生と莉子がレストランの外観を眺めている。 車の音で気づいたのか、玄関のドアを開けて、中からスタッフの人が出てきた。名前を言うと、すぐ席に案内してくれた。

中を入ると床が無垢の板でずっと続いていた。突き当りには薪ストーブが置いてあって、白い壁や吹き抜けの天井にもところどころ大きな木の梁が出ている。
中はテーブルが3つくらいで、奥にちょっと囲われたコーナーがあって、そこは6人くらいは座れそうだった。窓が大きくて外の庭がライトアップされていて、テーブルからも良く見える。
ペンダントもアンティークな雰囲気で好きだなあ~。ここはデート向きか??こんなところを知っているなんて、全く中村も隅に置けないよな。負けるよ。

テーブルも椅子もフランスの田舎を思わせる雰囲気だ。メニューが出て来た。先生も眺めていたが、「う~ん、分からない。お任せします」とのことだったから。皆コースを頼んだ。ワインで乾杯しないとね。しかし、俺と莉子は色だけワイン色だ。俺はノンアルのドリンク。莉子はブドウジュースだ。

やがて、先生用のワインがきたので、莉子が乾杯の音頭を取るそうですと俺が言うと、小川先生が「ええーお願いします」と笑顔いっぱいで先生も楽しんでくれているようだ。これは莉子が事前に練習したんだよね。(笑)

「じゃあ、先生のおかげで留年せずに済みました。本当にありがとうございました。ではお礼と感謝を込めて、乾杯!」 ホッとしてドリンクが喉を気持ちよく通るよ。

先生が「ありがとう。莉子ちゃん。あと、お兄さんのサポートもすごいなあ~と思っていました。夜食がいつもおいしかったし、本当に良かったですね。こういう機会も中々ないことですからね」

「莉子ちゃんも本当に良く頑張ったと思います。今度の後期試験も頑張りましょう!」と先生からエールが来た。

いや~実は間に合わないだろうと思って俺はあきらめていました。でもパスしたから、本当に教えるプロなんだなあ、すごいなあ~ともう感服しましたよ。 ふふふと先生が笑っていた。

先生が、「私も全力は尽くしたのですが、莉子ちゃんの体力次第だと思っていましたよ。莉子ちゃんは頭も良いし、力もあるのですが、体力が伴っていないから、ともすれば気力がついていかないところがあるようです。元気だったら何の問題もないんですよね」 莉子がへへへと笑いながら聞いている。

そこへオードブルが来た。かわいい~!とみんなで言った。白いお皿の上でなんだか童話の世界があるようなかわいらしさだった。それからスープとパンやサラダがきた。スープはキノコのポタージュだった。
おいしいっ!と二人が言っている。良かったね。俺もキノコのうまみがいっぱいでおいしかったよ。これはうちで作ってみたいね。

いろいろ莉子の大学の話が出た。フフフ。莉子にしゃべらせよう。
例の莉子を守る会が出来たこと話している。 先生がびっくりしている。
そのうちに魚料理が出て来た。真鯛のポアレだ。これは好きだ。新鮮でおいしい。二人ともおいしそうに食べていた。

その次は牛ヒレ肉のステーキロッシーニ風だ。フォアグラが乗っている。うわ~初めてだ」と言って先生と莉子が眺めている。食べてみておいし~い!。ふふふ喜んでいただけたようですね。
ただ、莉子にはちょっと脂肪が心配だな。大丈夫か?
次はデザートだ。見ていると、ケーキを残した。シャーベットとフルーツを少しだけ食べていた。良し良し。さすがにお腹がいっぱいだよね。

なかなか楽しい時間になった。莉子も先生といろんなおしゃべりをしていて、これがガールズトークなのか?
俺にはさっぱりわからないけれど、まあ、楽しければそれでよかったよ。もうこの辺でお開きにしましょうか。

先に先生を自宅まで送って行く。「どうも御馳走様でした。おいしかったです」と御礼を言われたところで失礼した。車を出してから、莉子は食べ過ぎていないか?ちょっと心配なんだけどね。横を向くともう寝ていた。ふっ。

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