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93話 ヒヤシンスの嫉妬

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莉子「ああ~おいしかったねえ~、最高に楽しかったよ」
そういえば、莉子は追加でポタージュスープまで頼んでいたもんなあ~。大丈夫なのか? 俺は知らんぞ。

本当に極端なんだよなあ。食べ過ぎるか?食べないかのどっちかなんだよ。安定した食欲ってもんがないんだよ。全く。この辺が本当にまだ子供だ。このギャップを早くどうにかさせたい、とはいってもまだ18歳だからなあ。俺も甘いのかなあ.....。

莉子、カフェのヒヤシンスは本当にきれいで匂いが良かったよねえ?きっと1個あるだけで部屋中が匂いでいっぱいになると思うよ。莉子は欲しくないか?
「ええ?うちでもできるの?」 簡単に出来るよ。「じゃあ欲しいっ!!」

よし、じゃあ、洋子さんの店に行って、買ってこようよ。花の色は何色がいいの?
う~ん、わかんない。早速、洋子さんの花屋に寄った。

「こんにちは」と莉子が挨拶しながら店に入っていった。
「あらあ、莉子ちゃんじゃないの?元気? あっお兄さんも一緒だったのね。こんにちは」あっどうも。お久しぶりです。お元気ですか?

莉子「今カフェに寄ってパンを食べて来たんですけど、すごくおいしかったです」
俺もいきなりパン屋さんが出来ていたのでびっくりしました。本当においしかったですよ。 
洋子さん「あら~行ってきてくれたの?ありがとう~、私もおいしいから毎日食べてるのよ」

あと、ヒヤシンスがいっぱいあって、香りがすごく良かったので買いたいと思ってきたんですけど、ありますか?水栽培が良いんですけど、球根や容器も一緒に買いたいです。
洋子「はい、ありますよ、今ご用意しますね。花の色は色々ありますから選んでください」
「水色、青、紫、白、ピンク、黄色、サーモンピンク、赤と全色あるし、花が八重咲という種類もあるんですよ。」

莉子、何色がいいんだ?
 「ええ~とねえ、青と水色と白とピンクと黄色」 5個か? 

洋子さん「あっ大丈夫です。3個用の容器があるんですよ」と洋子さんがフォローしてくれた。
じゃあ、莉子、容器は俺が選んでもいい?「いいよ」

俺は高さを変えた方が良いという気がした。
それで中心の物は背が高くて、その周りには中、小という感じで並べたいな。

「うわ~お兄さんセンス最高!さすがですねえ」あっ、いえいえ。恥ずかしいです。
いや、ここに置いてある花瓶のセンスが良いからですよ。ふっ、ニヤニヤしてしまうよ。
結局、大と中と、3個一緒に入る太めのガラス瓶。計3個の容器にした。

洋子「球根は紙の袋に入れて、冷蔵庫に一か月ほど保管して、冬の寒さを経験させてから水栽培を始めて欲しいんですけど、それだと時間がかかるから、すでに冷蔵させたもので、もう根っこが出始めた球根もありますよ。

洋子「あと、わざと時期をずらすと、その分花期が長くなるのでそれも楽しめますよ。」
わ~どうしようかなあ?、莉子はどうしたい?
「え~っとね、2個は根が出始めたものにして、後の3個はずっと後でもいいよ」
うん、じゃあそうしよう。で、来年は早く買っておかないと駄目だね。

そういうわけで、洋子さん、お願いします。「はーい」
早速に包んでもらって帰ってきた。楽しみだねえ~。窓辺に置きたいな。うん。

「ところでさ、春ちゃん、なんか洋子さんと話している時って、すっごく楽しそうだったよね??洋子さんってすごく大人っぽくてきれいだしさ、なんか、褒め合ったりしちゃって~。私横目で見てたんだけど......」

うくくっ、嫉妬か?? そりゃあ~楽しかったさ。(笑) ほんと、きれいだしさ。

「もう~許せない!!」と言うと、莉子はたたんで重ねておいた洗濯物を掴んでは投げてきた。

もう~駄目だ。莉子。勘弁してくれ。おかしくておなかが痛いよ。

あははは!もう笑いが止まらない。あははは。動画に撮っておきたいよ。あははは。
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