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67話 送迎の車中で
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夜10時にちょうど莉子の勉強がおわって、二人とも部屋から出て来た。
先生「莉子ちゃん、疲れたんじゃない?」 「はい、ちょっと頑張りました!へへへ」と莉子が答える。
小川先生、軽い夜食を用意しています。僕が作ったのでお口に合うかどうかはわかりませんが、どうぞ召し上がっていらしてください。今日はクラムチャウダーとクラッカーです。もしよろしければトーストも用意が出来ます。
「わ~いいんですか??すごくうれしいです。トーストは大丈夫です。クラッカーも好きなので」
小川先生は喜んでくれたようだ。莉子も一緒に食べてね。胃腸の負担にならないような軽いものだからね。
三人で一緒に食べる。
「まあ、すごくコクがあっておいしいです。もうびっくりです。理想的な旦那様ですね!!」と先生が言って笑った。
莉子もホッとしたのか、「春ちゃん、おいしいよ」と言って食べていた。
食べ終わると、小川先生をお送りしますね。と言って、玄関へ行った。
莉子、お風呂にすぐ入れるから先に入ってね。すぐ帰ってくるよ。
「先生ありがとうございました。また明日もよろしくお願いします」と莉子はうれしそうにお礼を言った。
先生の住所をナビに入れると、自宅は車で10分程度の距離だった。自宅前に着くと、先生今日はありがとうございました。お陰様で、莉子がとても喜んでいるようでしたとお礼を言った後で、
莉子の身体のことで、5分ほどお話してもよろしいですか?と聞くと、
「はい、お願いします。私も伺いたかったのですが、初対面だったのでちょっと聞きにくかったのです」
まず、持病に喘息と子宮内膜症があります。その他に幼少時よりいろいろな病気をしたので、おなかに癒着などの影響もあって、胃腸が弱いので体調管理に気を使っています。
先日は疲れが重なって、喘息の発作が起きて呼吸困難になり、そこへ生理が重なって激痛で気絶しました。
それと、最近3週間休んだのは、マヒ性のイレウスで2週間入院していて、退院後は1週間ほど自宅で静養させました。
ただ、一番の問題は子宮内膜症がだんだん酷くなっていて、生理時の痛みがひどいことです。まず終わるまでは起きられませんし、先日も大学で激痛により気絶してしまい、迎えに行ったばかりです。
それと内膜症が子宮だけではなく、腸やその周辺に飛んでいるようで、同時に痛むようになってきて、かわいそうなことになります。マヒ性のイレウスもその癒着が原因ではないか?と言われました。
それと、冬休みに入ったら、すぐ左の卵巣を摘出する手術を受ける予定になっています。
それで後期試験の勉強があまり出来ないだろうという気がしています。
そういうわけで、生理時はお休みをさせることになると思います。あと、肩で呼吸したり、ハアハア言ったり、目がトロンとしていたら、休ませる必要があります。私が朝晩診察をしていて、日頃の体調管理に気を付けてはいるのですが、もし勉強中にそうなったら、すみませんが中止してお声を掛けていただけますか?
「はい、分かりました。まだ18歳なのになんて壮絶なんでしょう......。本当にかわいそうですね。とにかくお兄さんがお医者さんで本当に良かった!それだけは幸運でしたね。私も安心です」
状況が厳しいのはわかっていますが、莉子の頑張り時なので見守りたいと思っています。
では明日からもどうぞよろしくお願いします。
俺はそう言うと、失礼して車を出した。
莉子大丈夫かなあ?学校だけでも疲れるのに、それから夜の3時間も勉強したら、バテるのは目に見えているからな。早く帰らないとまずいな。俺は莉子が心配で車を飛ばした。
うちに帰ると、風呂にも入らずに俺のベッドでそのまま寝てしまったようだ。
かわいそうに。本当になんと言ったらいいのか......。
俺は風呂に入った後は莉子を抱くようにして一緒に眠った。
先生「莉子ちゃん、疲れたんじゃない?」 「はい、ちょっと頑張りました!へへへ」と莉子が答える。
小川先生、軽い夜食を用意しています。僕が作ったのでお口に合うかどうかはわかりませんが、どうぞ召し上がっていらしてください。今日はクラムチャウダーとクラッカーです。もしよろしければトーストも用意が出来ます。
「わ~いいんですか??すごくうれしいです。トーストは大丈夫です。クラッカーも好きなので」
小川先生は喜んでくれたようだ。莉子も一緒に食べてね。胃腸の負担にならないような軽いものだからね。
三人で一緒に食べる。
「まあ、すごくコクがあっておいしいです。もうびっくりです。理想的な旦那様ですね!!」と先生が言って笑った。
莉子もホッとしたのか、「春ちゃん、おいしいよ」と言って食べていた。
食べ終わると、小川先生をお送りしますね。と言って、玄関へ行った。
莉子、お風呂にすぐ入れるから先に入ってね。すぐ帰ってくるよ。
「先生ありがとうございました。また明日もよろしくお願いします」と莉子はうれしそうにお礼を言った。
先生の住所をナビに入れると、自宅は車で10分程度の距離だった。自宅前に着くと、先生今日はありがとうございました。お陰様で、莉子がとても喜んでいるようでしたとお礼を言った後で、
莉子の身体のことで、5分ほどお話してもよろしいですか?と聞くと、
「はい、お願いします。私も伺いたかったのですが、初対面だったのでちょっと聞きにくかったのです」
まず、持病に喘息と子宮内膜症があります。その他に幼少時よりいろいろな病気をしたので、おなかに癒着などの影響もあって、胃腸が弱いので体調管理に気を使っています。
先日は疲れが重なって、喘息の発作が起きて呼吸困難になり、そこへ生理が重なって激痛で気絶しました。
それと、最近3週間休んだのは、マヒ性のイレウスで2週間入院していて、退院後は1週間ほど自宅で静養させました。
ただ、一番の問題は子宮内膜症がだんだん酷くなっていて、生理時の痛みがひどいことです。まず終わるまでは起きられませんし、先日も大学で激痛により気絶してしまい、迎えに行ったばかりです。
それと内膜症が子宮だけではなく、腸やその周辺に飛んでいるようで、同時に痛むようになってきて、かわいそうなことになります。マヒ性のイレウスもその癒着が原因ではないか?と言われました。
それと、冬休みに入ったら、すぐ左の卵巣を摘出する手術を受ける予定になっています。
それで後期試験の勉強があまり出来ないだろうという気がしています。
そういうわけで、生理時はお休みをさせることになると思います。あと、肩で呼吸したり、ハアハア言ったり、目がトロンとしていたら、休ませる必要があります。私が朝晩診察をしていて、日頃の体調管理に気を付けてはいるのですが、もし勉強中にそうなったら、すみませんが中止してお声を掛けていただけますか?
「はい、分かりました。まだ18歳なのになんて壮絶なんでしょう......。本当にかわいそうですね。とにかくお兄さんがお医者さんで本当に良かった!それだけは幸運でしたね。私も安心です」
状況が厳しいのはわかっていますが、莉子の頑張り時なので見守りたいと思っています。
では明日からもどうぞよろしくお願いします。
俺はそう言うと、失礼して車を出した。
莉子大丈夫かなあ?学校だけでも疲れるのに、それから夜の3時間も勉強したら、バテるのは目に見えているからな。早く帰らないとまずいな。俺は莉子が心配で車を飛ばした。
うちに帰ると、風呂にも入らずに俺のベッドでそのまま寝てしまったようだ。
かわいそうに。本当になんと言ったらいいのか......。
俺は風呂に入った後は莉子を抱くようにして一緒に眠った。
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