医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語

スピカナ

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38話 生理痛再び・2

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莉子は生理の二日目になった。出血が前回よりやや多くなっている。

気になるのは、おなかと腰の痛みはいつもなんだけど、おなかの上部や腎臓あたりの背中側、胃のあたりの痛みも訴えるんだよなあ。子宮内膜が飛んでいるのかもしれない。この病気はすごく厄介だ。
一斉に各所で増殖しても、行き場がないからどんどんその場で癒着をしていく。
つまり生理が子宮以外にもはびこり、申し合わせたように同時に痛むのだ。たまったもんじゃないよな。

莉子は痛みに耐えるしかないのか?? こんな時は俺は無力だっていつも思う。
なんで女だけ生理になって、男にはないんだ? 不公平だろう。俺だって生理があってもいいさ。
男も生理のつらさを知れば、生理休暇を嫌がる理不尽な考え方なんかは吹き飛んで、もっと女性が生きやすい世の中になるだろうさ。

さあ、仕事だ仕事だ。予約が入っている分を片付けないといけない。
点滴はタイマーを掛けておこう。

一段落して莉子の様子を見に行った。静かに眠っていた。痛み止めが効いているようだ。良かった。
次に痛みが来たら座薬を入れてやろう。さらに痛みが強くなったら、また点滴+痛み止めの注射を追加しよう。

本当に嫌になる。なんで莉子がこんな目に合わないといけないんだ。
莉子の髪をなでながら、手を握っていたら俺が泣きそうになった。

仕事の合間に外の日差しをぼんやりと見ながらコーヒーを飲んでいた。
次に莉子が起きたら水を飲ませて雑炊を食べさせよう。早く楽にしてやりたい。

そうだ!見守りカメラを付けよう。パソコンに向かっていても、莉子の様子が分かる。
俺はすぐにネットで適当なカメラを注文した。これはスマホにもリンクできるから、外出先からでもカメラから部屋を見られるようになっている。これなら無駄に何回も見に行く手間が省けると思う。
なんで今まで思いつかなかったんだろう? 我ながら工夫が足りないな。

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