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III章 どでかい花火で人生終幕?
19話 情熱卓球
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ダイナマイト刑事を終え再びゲームセンターを徘徊していると、脱衣麻雀が目に入りました。
脱衣麻雀と聞くと、読者のみなさんは「エロっちいな。」と思われたかも知れません。
しかし、結論から申しますと、全くエロくない!
全然エロくない!
昭和のアーケードゲームは基本的に画像が荒く、よくわかりません。
そして脱衣していく女性も、おかずクラブのオカリナより、ほんのり、ほんのほんのり可愛いレベル...
そして、そんな脱衣麻雀をプレイしているのは、無職っぽい本気のおっさん。
おっさんは、画面を食うかのように、オカリナ風女性の動きに集中しています。
その顔がとにかく怖い。
そこいらのホラー映画や文化祭のおばけ屋敷なんて目じゃありません。
「ああいうおっちゃんにはならんとこう。」
僕ら3人は声には出しませんでしたが満場一致でそう思っていたのです。
その怖い場所から逃げ出した後、機種が古すぎて反応が悪い太鼓の達人を楽しんでからゲーセンを後にしました。
次に訪れたのは、ゲーセンの隣にある卓球場です。
以前(2話)でのスーパーマーケットでは無くしっかりとした卓球場で、やる気のなさそうなおっちゃんがやっぱりやる気なく店番をしています。
「30分500円、1時間800円。料金先払いね。」
安いのか高いのかわからん料金体制です。
料金を払おうとして、ボブときゃぷてんはわざとらしそうに財布を確認しますが、
「あ、小銭ないわ。あとで払うからとっしー先に払っといて。」
「俺も小銭ねーわっ!とっしー先払い頼むな。」
支払いをぼくに一任してささっとラケットとボールを手にしています。
「お前ら、後で払えよ。」
ぼくがそう言って先払いした3分後...
「ここの卓球場って'タダ'やろ?すっげぇ!」
「どうやって経営してるんかな?
たわけたことを口走りながらラリーをする2人に、ぼくは顔面を35度ほどくしゃっと歪ませつつ叫びました。
「俺が先に払ったんや!お前らはあとで払うんやで!」
「えっ?タダでできるのにとっしー金払ったん?」
「めっちゃええ奴やな。今度浅倉さんに伝えとくわ。これで付き合えるな!」
とぼけ切った彼らには、何を言っても無駄でした。
ムダムダムダァ
さて、卓球というのは、
1vs1か2vs2でのプレイが通常ですので3人組のぼくらは必然的に1人余ります。
そこで、5点マッチの勝ち抜き戦を行い負ければ交代という制度をとることにしました。
3人の中で、一番上手いのはボブ
、ずっと勝っているので常にプレイしています。
「お前らよっわ!
いい加減もう変わりたいわ。
誰か俺に勝ってくれ!」
嫌味ったらしいボブにぼくらは反論します。
「じゃあ手加減しろよ。」
「わざと負けてくれりゃあええやん。」
「負けたくても負けられんねん。」
「負けるのなんて簡単やろ。」
「お前らがザコすぎてそれも叶わん俺の気持ちよっ!
こんな負けたいやつになんでお前ら勝てんの?」
そう言いながらひょいっと球を打ち返すボブは、適当にしていても上手いのです。
そのときの対戦相手である僕は、ぼぶの鋭い球を返すのに精一杯。
あてただけのボールは相手コート上でふわりと跳ね上がり、絶好のチャンスボールになってしまいました。
「きたっ!」
ボブはそう叫ぶと、ハエを叩くかのごとくラケットを縦に振り下ろしました。
豪速球はコートを突き刺し、僕のおでこに向けて矢のように飛んできます。
ペシッィんッッーーー
轟音がメトロ神戸の地下に響き渡りました。
「いってぇ!」でこに手をあてて叫ぶぼくをみて、2人は腹を抱えて笑っています。
「ざっこぉー!」
「ここまでザコいやつみたことない。ザコさのプロ…
` ザコプロウ`や!!!」
ここに意味のわからない語句がまた一つ生まれました。
脱衣麻雀と聞くと、読者のみなさんは「エロっちいな。」と思われたかも知れません。
しかし、結論から申しますと、全くエロくない!
全然エロくない!
昭和のアーケードゲームは基本的に画像が荒く、よくわかりません。
そして脱衣していく女性も、おかずクラブのオカリナより、ほんのり、ほんのほんのり可愛いレベル...
そして、そんな脱衣麻雀をプレイしているのは、無職っぽい本気のおっさん。
おっさんは、画面を食うかのように、オカリナ風女性の動きに集中しています。
その顔がとにかく怖い。
そこいらのホラー映画や文化祭のおばけ屋敷なんて目じゃありません。
「ああいうおっちゃんにはならんとこう。」
僕ら3人は声には出しませんでしたが満場一致でそう思っていたのです。
その怖い場所から逃げ出した後、機種が古すぎて反応が悪い太鼓の達人を楽しんでからゲーセンを後にしました。
次に訪れたのは、ゲーセンの隣にある卓球場です。
以前(2話)でのスーパーマーケットでは無くしっかりとした卓球場で、やる気のなさそうなおっちゃんがやっぱりやる気なく店番をしています。
「30分500円、1時間800円。料金先払いね。」
安いのか高いのかわからん料金体制です。
料金を払おうとして、ボブときゃぷてんはわざとらしそうに財布を確認しますが、
「あ、小銭ないわ。あとで払うからとっしー先に払っといて。」
「俺も小銭ねーわっ!とっしー先払い頼むな。」
支払いをぼくに一任してささっとラケットとボールを手にしています。
「お前ら、後で払えよ。」
ぼくがそう言って先払いした3分後...
「ここの卓球場って'タダ'やろ?すっげぇ!」
「どうやって経営してるんかな?
たわけたことを口走りながらラリーをする2人に、ぼくは顔面を35度ほどくしゃっと歪ませつつ叫びました。
「俺が先に払ったんや!お前らはあとで払うんやで!」
「えっ?タダでできるのにとっしー金払ったん?」
「めっちゃええ奴やな。今度浅倉さんに伝えとくわ。これで付き合えるな!」
とぼけ切った彼らには、何を言っても無駄でした。
ムダムダムダァ
さて、卓球というのは、
1vs1か2vs2でのプレイが通常ですので3人組のぼくらは必然的に1人余ります。
そこで、5点マッチの勝ち抜き戦を行い負ければ交代という制度をとることにしました。
3人の中で、一番上手いのはボブ
、ずっと勝っているので常にプレイしています。
「お前らよっわ!
いい加減もう変わりたいわ。
誰か俺に勝ってくれ!」
嫌味ったらしいボブにぼくらは反論します。
「じゃあ手加減しろよ。」
「わざと負けてくれりゃあええやん。」
「負けたくても負けられんねん。」
「負けるのなんて簡単やろ。」
「お前らがザコすぎてそれも叶わん俺の気持ちよっ!
こんな負けたいやつになんでお前ら勝てんの?」
そう言いながらひょいっと球を打ち返すボブは、適当にしていても上手いのです。
そのときの対戦相手である僕は、ぼぶの鋭い球を返すのに精一杯。
あてただけのボールは相手コート上でふわりと跳ね上がり、絶好のチャンスボールになってしまいました。
「きたっ!」
ボブはそう叫ぶと、ハエを叩くかのごとくラケットを縦に振り下ろしました。
豪速球はコートを突き刺し、僕のおでこに向けて矢のように飛んできます。
ペシッィんッッーーー
轟音がメトロ神戸の地下に響き渡りました。
「いってぇ!」でこに手をあてて叫ぶぼくをみて、2人は腹を抱えて笑っています。
「ざっこぉー!」
「ここまでザコいやつみたことない。ザコさのプロ…
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ここに意味のわからない語句がまた一つ生まれました。
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