異世界ハンターライフ

新川キナ

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072:ダンジョン探索

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 気持ちを切り替えて、ダンジョン攻略は行われた。

「右だ! ラーダ!」
「おう!」

 現在オーガと呼ばれる大鬼3体と戦闘中だ。だがすでに何度も戦っているために手慣れた感じで処理する。

「ふぅ。この調子なら今回で最深部に到達できるかもな」

 ラーダの言葉に俺は頷く。

「そうだな。だが慎重に進もう。後2回か3回ぐらいは潜る気持ちでいないと、焦って死にましたじゃ笑い話にもならない」

 全員が頷く。

 そうそう、ちなみに現在のステータスを載せてみる。


加瀬のレベル42・・・24ポイント
異世界言語=1
読み書き=1
年齢=-2歳
キャッシュ=3回
索敵=3
銃の静音性=2
銃の威力=2
銃の反動軽減=2
弾倉数アップ=1
格納=1


 ハルはこんな感じ。

ハルのレベル40・・・23ポイント
異世界言語=1
格納=1
銃の反動軽減=2
弾丸の汎用性アップ=2
銃の静音性=2
銃の威力=1
光属性魔法=1
魔力=1
魔力制御=1
キャッシュ=3回
読み書き


 こんな感じだ。

 この5ヶ月で使用したポイントはキャッシュに1ポイント使ったぐらい。

 本当は威力とかにも使いたいところだが、威力てのは高すぎても弊害が出るんだ。弾丸ってのは敵の体内で留まるから致命傷になるんだが、これの威力が高いと貫通してしまう。そうなるとダメージは半減以下だ。敵の硬さに応じた威力が大事なんだ。

 さて、ずんずん進む。最深部を目指して。敵を倒しながら、罠を回避しながら。ずんずんと進む。

 迷路をあっちに行ったりこっちに行ったりしながら。少しずつ埋まっていく地図。うん? 随分と簡単そうだなだって? そりゃお前。俺たちには銃があるからな。

 基本的に接近戦は発生しない。

 索敵で敵を把握して先制攻撃。銃を発砲したら終わりだ。

 その隙間を縫ってきた魔物はラーダとジャックが足止めする。

 オーガなら一対一だと勝てないまでも抑え込めする程度の技量はあるのだ。抑え込んでいる間にエリスが魔法で駆逐する。それでも倒せないなら俺とハルが加勢して頭を吹き飛ばす。という、もはやルーチンワークになってしまっている。

 そんな中でときおりトロルと呼ばれる魔物が出てくることがある。肉厚で重厚。鈍重だが再生能力が高く強敵だ。通路では狭すぎて出て来ない魔物でドーム状の広く天井の高い部屋で待ち構えているのだが……

 うん。最初の頃は真面目に部屋の中で危険を犯しながら戦っていた。だが俺たちには銃がある。遠距離系としては火力の高い武器。これにエリスが魔法で付与をして部屋の外から発砲を繰り返す。それだけでトロルは何も反撃ができずに地面に倒れることになる。

 再生能力?

 そんなもの、それを上回る飽和攻撃でどうとでもなる。両膝を打ち抜き、後は頭に銃弾を浴びせるだけの簡単なお仕事です。

「カセとハルの銃はスゲーな。トロルを完全に封殺してしまう。本来なら、かなりの強敵なんだが……」

 と言う感じだ。魔物が障害とならなくなったダンジョンなんぞ、もはやただの迷路だ。むしろこっちのほうが厄介なぐらい。地道な作業を要求されるからな。

 と言う感じで時折、休憩をはさみながら前へ前へと進むのだった。
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