異世界ハンターライフ

新川キナ

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054:ランクについて

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 北の森へは、ギルドが出した馬車に乗り込んで行った。

 他のハンターも一緒だったからだ。

 自分たちも含めて合計で7組の4級と5級のハンターパーティ。

 ここで少し、級の話をするとランクには個人ランクとパーティランクがある。

 個人ランクもパーティランクも7段階で評価される。1級、2級、3級……と言った具合。で7級と6級が下位、または初心者と呼ばれるランクだ。5級4級が中位ランク。3級2級1級が上位ランク。つまり俺たちのパーティは上位が2人。中位が1人。下位が2人のパーティでギルドの評価は5級パーティとなっている。つまり中位の中でも下の扱いだ。

 まぁそんなわけで、ギリギリパーティとしては中堅どころに入りはするが、少々今回の依頼には力不足というのが実態だ。ギルドとしては少しでも、何でも良いから森の異変の正体をつきとめてくれーっていう。あわよくば2級のエリスか3級のラーダが生きて情報を持ち帰ってくればーっという思いなのかもしれない。

 ガタンゴトンと馬車が揺れている。

「馬車って辛いのな」

 俺がぼそっと感想を述べると、すぐさまハルが同意した。

「お尻が痛いです」

 そんな俺達の様子にラーダがぼそっと。

「はぁ。カセのランドクルーザーが恋しいぜ」と呟いた。くぅ~。嬉しいことを言ってくれるぜ。ラーダはさらに言葉を続ける。

「乗り心地が段違いだぜ。以前は馬車に不満はなかったんだが……贅沢になっちまったもんだな」

 エリスが同意の言葉を呟く。

「ですね。他にも色々と便利で美味しい物が出てきますからね」

 すっかり餌付けされ、文明の利器に慣れてしまたエリス。くっくっく。そのままどっぷりと溺れるまで浸かるがいい。そして俺から離れられなくしてやる~。

 そんな俺の考えをどうやってか読んだのだろう。ハルがジャックに呟いている。

「カセさんが悪いことを考えています。エリスさん逃げて~」

 するとジャックが吹き出した。

 何だかんだで余裕があるように見えるだろ?

 実際は緊張してるんだぜ?

 なにせ自分たちよりも経験豊富なはずの人間が3組。合計で15人以上の人間が帰らぬ人となっている場所へ向かおうというのだから当然だな。

 はぁ、気が重い。

 それから5時間掛けて馬車が現地に到着した。もう帰りたいぐらいに疲れたんだが……

 馬車からゾロゾロとハンターが降りてくる。その中で一番ランクの高い指揮を取る人が言った。

「これから捜索を開始する。あくまで先に入った上級者パーティを見つけるのが目的だ。戦闘は極力控えてまとまって進む。指示は以上だ」

 こうして山を捜索することとなったのだった。

 ついでに現在の俺たちのスキル等も載せておく。

加瀬のレベル19・・・2ポイント
異世界言語=1
読み書き=1
年齢=-2歳
キャッシュ=2回
索敵=3
銃の静音性=2
銃の威力=2
銃の反動軽減=2
弾倉数アップ=1
格納=1

 ハルはこんな感じ。

ハルのレベル19・・・3ポイント
異世界言語=1
格納=1
銃の反動軽減=2
弾丸の汎用性アップ=2
銃の静音性=2
銃の威力=1
光属性魔法=1
魔力=1
魔力制御=1
キャッシュ=2回
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