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025:パーティを組んでみよう
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翌朝。朝の支度をして朝食を摂っているとラーダとジャックも一階にある大部屋からやってきた。
「よぉ。おはようさん」
「おはようございます」
「今日、出られるか?」
「えぇ問題ないですよ」
「よし。んじゃあ飯食ったら行くぞ」
朝食の後、俺たちは早朝にハンターギルドへとやってきた。そこでハンターギルドの受付嬢に彼らがどういう人物か聞いてみた。
「そうですね。腕は良いですよ。ランクはまだ中堅どころですが、何度か熊やオーガを持ち込まれています。護衛の仕事もこなしてらっしゃいますし。仕事ぶりも堅実です。そのうち上位に行けるのではないでしょうか?」
というものだった。なるほど。仕事ぶりは信用できる、か。なのでもう一つ質問してみた。
「えっと、パーティを組むとしたらどうなんでしょうか?」
すると、受付の女性は少し考えてから言った。
「カセ様とハル様は、まだ初心者ですからね。色々と教わることがあると思います。信用できるのは仕事ぶりから分かりますし。なので後は気が合うかどうか。それはもう実際に、しばらく組んでみるしかないですね」
なるほど。ギルドからの信用は申し分ないのか。よし!
「ラーダさん。しばらく指導を頼む」
「おう! 任せろ!」
こうして俺たちは、とりあえず組むこととなった。まぁ当分は仕事上の付き合いになるが、もしかしたら、そのまま組むこともあるかもしれない。と言う感じでだ。
ギルドに寄ったその足で、そのまま森へと突入する。ラーダが先頭だ。
「ほぉ。それが、銃か」
「えぇ。この穴から弾が出ます」
「ふむ」
「その際に結構な音が出ます。試しに一発、撃ってみましょうか?」
「そうだな。実際にどんな感じかを知りたい。戦闘中だと不測の事態が起こりかねんし」
と言う理由で、俺は空に向けて発砲する。するとラーダもジャックも驚いた顔をした。
「こいつはぁかなり音がでかいな」
「はい」
「場合によっては、その音に釣られて魔物が寄ってくるぞ」
「音で逃げるのではなく?」
「あぁ」
う~ん。となると静音性を上げる必要性もあるのか。銃の性能アップにあったな。
「俺たちはステータスという魔法が使えるんだが……」
いちおう他の人が使えるのかわからないので、こういう聞き方になった。するとラーダもジャックも首を傾げる。
「ステータス? 聞いたことがない魔法だな。で? それがどうした?」
ステータスは固有なのか。まぁいい。とりあえず、この話題は横においておこう。
「あぁ、銃の静音性をアップすることも一応は出来る」
「そうか。なら上げておいてくれ。あの音。多分ゴブリンみたいな好奇心が旺盛な連中が寄ってくる可能性があるから」
そうか。う~ん。先に魔法が取りたかったんだが……
まぁ仕方がない。静音性アップから取ろう。俺はハルに視線を向けて頷く。そして二人で余っていた1ポイントで静音性アップを取得する。
俺たちの様子を見ていたラーダが「変わった魔法だな」と言って、俺たちのステータスを覗き込んだ。だが……
「文字が読めん」
とのこと。まぁ日本語で書かれているからな。
「小さくなると言っても、たぶんそれほどじゃないと思う。今以上にとなると俺たちの成長が必要なはずだ」
「なるほど。了解だ。威力のほどが知りたいんだが?」
「あぁ。そうだなゴブリンなら後方へ軽く吹っ飛ばす程度だ。だがこれも威力は上げられる。ステータスの魔法で。そのためには狩りをする必要がある」
「ふむ。つまり狩りをしてステータスの魔法を成長させれば、武器の性能をアップさせられるのか」
少し違うが、まぁいい。今はその程度の認識でいてもらおう。信用はできそうだが。まぁ、一応な。
「そうだ。ハルの方は俺のより威力が落ちる。今のところはな」
「なるほど。了解した」
こうして俺とハルの武器について説明をした後、ラーダとジャックの説明を受けた。だが見たまんまだ。ラーダがいわゆるバスタードソードと呼ばれる直剣だ。ジャックの方も同様で、彼らはいわゆる前衛と呼ばれる人たちだ。
その身で後方に居る仲間を守るのが役割。
さて、お互いの武器の特性を知った所で、今度は互いの戦闘能力を知る必要がある。そしてちょうど、おあつらえ向きにゴブリンの気配が近づいてきているのだった。
「よぉ。おはようさん」
「おはようございます」
「今日、出られるか?」
「えぇ問題ないですよ」
「よし。んじゃあ飯食ったら行くぞ」
朝食の後、俺たちは早朝にハンターギルドへとやってきた。そこでハンターギルドの受付嬢に彼らがどういう人物か聞いてみた。
「そうですね。腕は良いですよ。ランクはまだ中堅どころですが、何度か熊やオーガを持ち込まれています。護衛の仕事もこなしてらっしゃいますし。仕事ぶりも堅実です。そのうち上位に行けるのではないでしょうか?」
というものだった。なるほど。仕事ぶりは信用できる、か。なのでもう一つ質問してみた。
「えっと、パーティを組むとしたらどうなんでしょうか?」
すると、受付の女性は少し考えてから言った。
「カセ様とハル様は、まだ初心者ですからね。色々と教わることがあると思います。信用できるのは仕事ぶりから分かりますし。なので後は気が合うかどうか。それはもう実際に、しばらく組んでみるしかないですね」
なるほど。ギルドからの信用は申し分ないのか。よし!
「ラーダさん。しばらく指導を頼む」
「おう! 任せろ!」
こうして俺たちは、とりあえず組むこととなった。まぁ当分は仕事上の付き合いになるが、もしかしたら、そのまま組むこともあるかもしれない。と言う感じでだ。
ギルドに寄ったその足で、そのまま森へと突入する。ラーダが先頭だ。
「ほぉ。それが、銃か」
「えぇ。この穴から弾が出ます」
「ふむ」
「その際に結構な音が出ます。試しに一発、撃ってみましょうか?」
「そうだな。実際にどんな感じかを知りたい。戦闘中だと不測の事態が起こりかねんし」
と言う理由で、俺は空に向けて発砲する。するとラーダもジャックも驚いた顔をした。
「こいつはぁかなり音がでかいな」
「はい」
「場合によっては、その音に釣られて魔物が寄ってくるぞ」
「音で逃げるのではなく?」
「あぁ」
う~ん。となると静音性を上げる必要性もあるのか。銃の性能アップにあったな。
「俺たちはステータスという魔法が使えるんだが……」
いちおう他の人が使えるのかわからないので、こういう聞き方になった。するとラーダもジャックも首を傾げる。
「ステータス? 聞いたことがない魔法だな。で? それがどうした?」
ステータスは固有なのか。まぁいい。とりあえず、この話題は横においておこう。
「あぁ、銃の静音性をアップすることも一応は出来る」
「そうか。なら上げておいてくれ。あの音。多分ゴブリンみたいな好奇心が旺盛な連中が寄ってくる可能性があるから」
そうか。う~ん。先に魔法が取りたかったんだが……
まぁ仕方がない。静音性アップから取ろう。俺はハルに視線を向けて頷く。そして二人で余っていた1ポイントで静音性アップを取得する。
俺たちの様子を見ていたラーダが「変わった魔法だな」と言って、俺たちのステータスを覗き込んだ。だが……
「文字が読めん」
とのこと。まぁ日本語で書かれているからな。
「小さくなると言っても、たぶんそれほどじゃないと思う。今以上にとなると俺たちの成長が必要なはずだ」
「なるほど。了解だ。威力のほどが知りたいんだが?」
「あぁ。そうだなゴブリンなら後方へ軽く吹っ飛ばす程度だ。だがこれも威力は上げられる。ステータスの魔法で。そのためには狩りをする必要がある」
「ふむ。つまり狩りをしてステータスの魔法を成長させれば、武器の性能をアップさせられるのか」
少し違うが、まぁいい。今はその程度の認識でいてもらおう。信用はできそうだが。まぁ、一応な。
「そうだ。ハルの方は俺のより威力が落ちる。今のところはな」
「なるほど。了解した」
こうして俺とハルの武器について説明をした後、ラーダとジャックの説明を受けた。だが見たまんまだ。ラーダがいわゆるバスタードソードと呼ばれる直剣だ。ジャックの方も同様で、彼らはいわゆる前衛と呼ばれる人たちだ。
その身で後方に居る仲間を守るのが役割。
さて、お互いの武器の特性を知った所で、今度は互いの戦闘能力を知る必要がある。そしてちょうど、おあつらえ向きにゴブリンの気配が近づいてきているのだった。
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