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034:さぁトイレの作成だ
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さぁスラリンの作成だ。ここまで長かった。なにせ捕まえるところからだしなぁ。
そこからさらに培養と必要な道具の入荷までに20日ほどかかってることを考えるとなぁ。
賢者の学び舎にいた頃は5日もかからずに作成できたのに。
まぁいいや。
今はこれが精一杯なのだ。
さっそくスライムに氷の魔石を組み込む。
スライムには核と呼ばれる生命と体を維持する場所があるのだが、そこに氷の魔石を組み込むのだ。これが難しいのなんのって。失敗して核を壊せば、ここまでの苦労が水の泡なのだから。
まずはゼリー状の体の分解酵素を無効化しなくてはいけない。そのために結界符を作る。魔紙に魔筆と魔法のインクで結界の効果を持った魔法陣を描くのだ。
ここまでは順調。ここからだ。問題は。
作った結界符を手袋に仕込む。これで腕が溶かされることがなくなった。そこからさらに氷の魔石を手に持ちスライムのゼリの中へ入れていく。ゆっくりゆっくり。ゼリーを掻き分けながら少しずつ核のある中心部分へと寄せていく。
「よし」
核の隣まで氷の魔石を持ってきた。次はこれを核の中に馴染ませるように融合させていくのだ。
「ゆっくり。でも大胆に、魔力を、送り込んで……いく」
すると魔石に送り込んだ魔力が、飽和した時。核の中にツルンと溶け込んだ。
成功だ。
その後は、ゆっくりと手を引き抜いていく。それら全ての作業を終えた時。自分の額や背中が大量の汗で濡れていたことに気がつく。
「ふぅ……」
さて。後はトイレそのものに結界を張るだけ。
氷の魔石を組み込むのは、スライムの動きを鈍らせて同時に増殖を防ぐ効果を付与するためで、トイレに結界を張るのは脱走防止のためだ。
だが、これまたトイレに結界を刻むのも大変だった。既に何度か使った後だからな。こんなことなら最初に家を立てた段階で刻んでおけばよかったと、今更な我に後悔。
で、まぁ結局、どうしたかというと。作成したスラリンを先に放り込んで排泄物を、いったん隅々まで処理してもらって、ついでに消臭剤も放り込んでから、結界をトイレの床や壁に刻み込んだのだった。
俺がスラリンを作成して、我が家のトイレに結界を刻んでいた頃。
冒険者ギルドから更に追加のスライムが到着したと連絡があった。
俺はそれを受け取りに行く。
ん?
何で今回は持って来てもらわなかったのかだって?
それは、冒険者がスライムを持ってきては居たけど、俺が結界を刻んでいて対応できなかったためだ。エステラに渡しても彼女はスライムの鑑定はできないしな。そうなると冒険者に完了印も出せないし評価もできない。
そのために冒険者はスライムを持ち帰って、改めて俺が受け取りに行くことになったというわけだ。
そこからさらに培養と必要な道具の入荷までに20日ほどかかってることを考えるとなぁ。
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まぁいいや。
今はこれが精一杯なのだ。
さっそくスライムに氷の魔石を組み込む。
スライムには核と呼ばれる生命と体を維持する場所があるのだが、そこに氷の魔石を組み込むのだ。これが難しいのなんのって。失敗して核を壊せば、ここまでの苦労が水の泡なのだから。
まずはゼリー状の体の分解酵素を無効化しなくてはいけない。そのために結界符を作る。魔紙に魔筆と魔法のインクで結界の効果を持った魔法陣を描くのだ。
ここまでは順調。ここからだ。問題は。
作った結界符を手袋に仕込む。これで腕が溶かされることがなくなった。そこからさらに氷の魔石を手に持ちスライムのゼリの中へ入れていく。ゆっくりゆっくり。ゼリーを掻き分けながら少しずつ核のある中心部分へと寄せていく。
「よし」
核の隣まで氷の魔石を持ってきた。次はこれを核の中に馴染ませるように融合させていくのだ。
「ゆっくり。でも大胆に、魔力を、送り込んで……いく」
すると魔石に送り込んだ魔力が、飽和した時。核の中にツルンと溶け込んだ。
成功だ。
その後は、ゆっくりと手を引き抜いていく。それら全ての作業を終えた時。自分の額や背中が大量の汗で濡れていたことに気がつく。
「ふぅ……」
さて。後はトイレそのものに結界を張るだけ。
氷の魔石を組み込むのは、スライムの動きを鈍らせて同時に増殖を防ぐ効果を付与するためで、トイレに結界を張るのは脱走防止のためだ。
だが、これまたトイレに結界を刻むのも大変だった。既に何度か使った後だからな。こんなことなら最初に家を立てた段階で刻んでおけばよかったと、今更な我に後悔。
で、まぁ結局、どうしたかというと。作成したスラリンを先に放り込んで排泄物を、いったん隅々まで処理してもらって、ついでに消臭剤も放り込んでから、結界をトイレの床や壁に刻み込んだのだった。
俺がスラリンを作成して、我が家のトイレに結界を刻んでいた頃。
冒険者ギルドから更に追加のスライムが到着したと連絡があった。
俺はそれを受け取りに行く。
ん?
何で今回は持って来てもらわなかったのかだって?
それは、冒険者がスライムを持ってきては居たけど、俺が結界を刻んでいて対応できなかったためだ。エステラに渡しても彼女はスライムの鑑定はできないしな。そうなると冒険者に完了印も出せないし評価もできない。
そのために冒険者はスライムを持ち帰って、改めて俺が受け取りに行くことになったというわけだ。
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