【完】オメガ騎士は運命の番に愛される《義弟の濃厚マーキングでアルファ偽装中》

市川パナ

文字の大きさ
上 下
86 / 86
世界観崩壊注意

IF:メスガキ系主人公☆ロイズくん③(完結)

しおりを挟む
「ユリウス隊長に模擬試合を行ってもらう!!」

 翌日、訓練広場で集合すると、シド上官とかいうタヌキ親父がでかい声で言った。
 おもろいやないかい。振り回してくれたお返しにボッコボコにしたるわ。

 と、このとき俺は思っていた。
 しかし。ユリウス隊長の手合いを見た瞬間、その思考はちり紙のようにふっとんでいった。

 た、達人や――。

「最高やん……?」

 なに。なにこれ。こんな強いんありえる?
 え、ええやん。ありやん。俺の運命の番、かっこええやん。
 さすが俺の運命の番やん――。

 ただひとつ。
 俺の順番で手加減されて勝ってしまったことだけは、不服だった。

 試合後、ユリウス隊長から熱情のこもった眼差しを向けられる。

「君と話がしたい」
「は、はい♡」

 たまらん。ついでにきちんと手合わせもしてくれへんかな。
 ミカエルが「負けんな」とか横からごちゃごちゃ抜かしてくるが、知るかボケ。
 突き抜けた強さは尊敬に値する。

 ユリウス隊長とふたりっきりのタイミングで「手合わせして」と頼むと、隊長は切なげな眼差しになった。

「君と真剣勝負はできない」

 正直、ショックやった。
 本気の手合わせをしてほしい。
 俺も隊長とやったら番になりたいけど、このまま番になったら後悔する。

「…………一回きりでええ。真剣勝負してくれたら、番になるわ」

 俺は戦って――
 負けた。
 これできっぱり諦めよう。
 いさぎええな、と思う。
 空は快晴や。

 そして、いきなり番契約するほど急ぐこともないし。
 我が家に一旦帰ることになり、一応、ジョシュアくんにも説明した。

「…………は? 許すわけないですけど」
「ん?」

 ジョシュアくんは黒い渦をバックにして、圧力を放っている。

「こっちはチンコも気分的にもずっと苛ついてんですよ、散々ガマンさせといて運命とかに渡すわけないでしょ」
「ん?」

 不意打ちで捕まえられ、犯されて、俺はうなじを噛まれていた。

「四年分犯してやりますよッ……!!」
「ぁ、ぁッ♡ いややぁ……ッ♡」
「速攻でメス堕ちしてんじゃねぇよッ」

 上位のアルファに体が媚びてまう。
 あれ悪くないやん、と思ってしまったときには、俺はジョシュアくんに拉致されていた。
 監禁生活の中、強者のフェロモンに屈服させられる。

「ンォォ……ッ♡」
「連続アクメしろッ」


 しかし、監禁生活にも飽きてきた。
 なんで俺がジョシュアくんごときに屈服せなあかんねん。

 どうにか脱出できへんかなと四苦八苦して外にメッセージ送ってみる。
 後日、憲兵隊なのか連続殺人犯なのかわからないやつが監禁場所に乗りこんできて、強姦されそうなって、いややーって思ってたらなんやかんやあったあげくにジョシュアくんたちが集合してきて保護された。
 勢ぞろいした面々――ユリウス隊長やミカエルやジョシュアくんを見て、俺はうむ、と頷く。

 やっぱユリウス隊長が最高やな。
 けど偽装に付き合ってくれたし、ジョシュアくんにも感謝したってもええな。チンポもよかったしな。

「ジョシュアくんは愛人としてチンポ使ったるわ。結婚相手はユリウス隊長な!」

 すると全員が激昂してきて、俺は犯され噛まれ、なんとジョシュアくんに続いてユリウス隊長とも番になった。
 さらに半年後、頻繁に噛まれまくっているうちに、ミカエルとも番っぽい繋がりができてきた。

 夜の寝室。今日も三人のアルファが囲んでくる。
 ユリウス隊長は絶対零度の眼差しをしながら、奥までぐぽっとえぐってくる。

「かッ……、かんにん、してッ……ッ♡」
「…………許されると思っているのか?」

 ミカエルは殺伐とした顔でどちゅどちゅと揺さぶってくる。

「へばってんじゃねえぞッ、クズが……!!」
「おッ……、おかし、なるぅッ……ッ♡」

 ジョシュアくんに挿入されたころには朦朧としていたけど、種付けプレスされて悶絶した。

「何勝手にイッてるんです? こっちは苛々が全く収まらないんですよね……」
「ン、オォォッ……ッ♡ ォッ、ィッ……♡」

 事後、快楽の余韻でビクビクと痙攣する。
 やけど、なんで俺が叱られたみたいになってるん?
 俺は全員に向けてハンッと鼻で笑った。

「おれの番になれたこと、感謝しぃや……♡」

 すると全員が激怒した顔でかかってきて、第四ラウンドへもつれた。
 あかん、死んでまう。しぬ、しぬ――。
 そのうち三人で連携して責めてきた。乳首もチンポも玉もしごかれる。なんで息ぴったりなん――。

「ぁッ……、ぉッ……♡」
「反省しろ、ザコが」

 三人がかりできて見下してんちゃうぞ――と思うけど、天国見えて悪うなかったわ。

 そして、その生活にも慣れてきたころ、思った。

「あれ? 昼間ヒマやし、騎士もできるんちゃう……!?」

 俺がオメガという事実は知れ渡っとるが、関係あるかい。
 オメガの俺に倒されてピイピイ泣いとる騎士どもの顔おがんだるわ。

 さっそく基地へ乗りこみ、ザーコザーコと転がしたった。
 すると夜中、三人からまたお仕置きを受けた。

「な、なんでっ?♡ なんでぇ……っ?♡」
「煽ってんのわからないんですか……?」
「加減はいらねえらしいな……」
「立てないようにしてやろう……」

 お、俺は負けへん――。









おわる

*****

論外系男子でした!
オリハルコンメンタルです!
主人公が論外のクズすぎて3人は一致団結してます!

広告閲覧ありがとうございます!うれしいです!

しおりを挟む
※第11回BL大賞に参加中です! 投票して貰えると励みになります!!アプリの方は一覧ページに戻って頂きますと、あらすじの下に投票ボタンがあります。ウェブの方も同様ですが、各ページのタイトル上にも投票ボタンがありますので、そちらをポチっとできます。投票以外でも、感想コメントやエール機能で応援して頂くことも、大変励みになります。応援してくださる温かいお気持ちが創作意欲になりますので、どうぞよろしくお願い致します。
感想 7

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(7件)

しんちゃん
2023.11.23 しんちゃん

リクエスト反映早い! 
とても楽しませて頂きました。ビッチ化もいいですね。ありがとうございます。

2023.11.23 市川パナ

しんちゃんさん、ご感想ありがとうございます。

ビッチ化できたかどきどきだったのですが、喜んで頂けて安心しました。
初挑戦できてこちらこそ感謝です……!

解除
菊池 快晴
2023.11.22 菊池 快晴

リクエスト作品拝読しました。
激しくて最高でした。大感謝です。
ピクシブでもこちらでも応援しています。
パナ様の全作品の次回作を楽しみにしてます。

2023.11.23 市川パナ

菊池 快晴さん、ご感想ありがとうございます。

喜んで頂けて安心しました。力強い応援ありがとうございます!
ピクシブのほうもまた更新できたらしていきます!

解除
胡蝶乃夢
2023.11.22 胡蝶乃夢

さっそくリクエスト作品書いて下さってありがとうございます。
ロイスが翻弄されつつ愛されていて、すごく萌えました!
色んな妄想が止まりません!
素敵な作品ありがとうございます。

2023.11.22 市川パナ

胡蝶乃夢さん、ご感想ありがとうございます。

リクエストにお応えできてよかったです……!
妄想していただけでこちらこそ感謝です!

解除

あなたにおすすめの小説

【完結】選ばれない僕の生きる道

谷絵 ちぐり
BL
三度、婚約解消された僕。 選ばれない僕が幸せを選ぶ話。 ※地名などは架空(と作者が思ってる)のものです ※設定は独自のものです

国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!

古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます! 7/15よりレンタル切り替えとなります。 紙書籍版もよろしくお願いします! 妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。 成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた! これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。 「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」 「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」 「んもおおおっ!」 どうなる、俺の一人暮らし! いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど! ※読み直しナッシング書き溜め。 ※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。  

毒/同級生×同級生/オメガバース(α×β)

ハタセ
BL
βに強い執着を向けるαと、そんなαから「俺はお前の運命にはなれない」と言って逃げようとするβのオメガバースのお話です。

【完結】運命の番に逃げられたアルファと、身代わりベータの結婚

貴宮 あすか
BL
ベータの新は、オメガである兄、律の身代わりとなって結婚した。 相手は優れた経営手腕で新たちの両親に見込まれた、アルファの木南直樹だった。 しかし、直樹は自分の運命の番である律が、他のアルファと駆け落ちするのを手助けした新を、律の身代わりにすると言って組み敷き、何もかも初めての新を律の名前を呼びながら抱いた。それでも新は幸せだった。新にとって木南直樹は少年の頃に初めての恋をした相手だったから。 アルファ×ベータの身代わり結婚ものです。

キンモクセイは夏の記憶とともに

広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。 小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。 田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。 そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。 純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。 しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。 「俺になんてもったいない!」 素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。 性描写のある話は【※】をつけていきます。

この噛み痕は、無効。

ことわ子
BL
執着強めのαで高校一年生の茜トキ×αアレルギーのβで高校三年生の品野千秋 α、β、Ωの三つの性が存在する現代で、品野千秋(しなのちあき)は一番人口が多いとされる平凡なβで、これまた平凡な高校三年生として暮らしていた。 いや、正しくは"平凡に暮らしたい"高校生として、自らを『αアレルギー』と自称するほど日々αを憎みながら生活していた。 千秋がαアレルギーになったのは幼少期のトラウマが原因だった。その時から千秋はαに対し強い拒否反応を示すようになり、わざわざαのいない高校へ進学するなど、徹底してαを避け続けた。 そんなある日、千秋は体育の授業中に熱中症で倒れてしまう。保健室で目を覚ますと、そこには親友の向田翔(むこうだかける)ともう一人、初めて見る下級生の男がいた。 その男と、トラウマの原因となった人物の顔が重なり千秋は混乱するが、男は千秋の混乱をよそに急に距離を詰めてくる。 「やっと見つけた」 男は誰もが見惚れる顔でそう言った。

消えない思い

樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。 高校3年生 矢野浩二 α 高校3年生 佐々木裕也 α 高校1年生 赤城要 Ω 赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。 自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。 そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。 でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。 彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。 そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。

【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜

ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。 そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。 幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。 もう二度と同じ轍は踏まない。 そう決心したアリスの戦いが始まる。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。