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IFエロ
IF:完結後の運命の番ヤンデレモード展開②
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目を覚ますと、そこには見慣れぬ天井が広がっていた。
装飾が施されているので、貴族の屋敷か、高級ホテルだろうか。
なぜか頭がガンガンと叩かれているように痛む。
そして眉間にシワを寄せながら視線をずらして、俺は目を疑った。
「……ユリウス、隊……長……?」
「ああ、お早う。具合はどうだ?」
正装姿のままのユリウス隊長が、なぜか俺の上に伸しかかっている。
俺は全裸で、どうしてか膝を大きく広げられている。
意識が急速に明瞭になっていく。まさか――強姦されそうになっている?
さぁっと一気に血の気が引いていく。
「驚かせてすまない。君の体を確認していた」
「ひッ!!」
咄嗟にずり上がって逃げようとするが、腰骨を掴まれて縫い留められる。
なんでこんなことになってる。
俺はたしか、社交パーティでワインを飲んだ直後に意識を失ったのだ。
まさか、隊長が睡眠薬でも仕込んだのか? 強姦するために?
ユリウス隊長はもう俺に興味を失ったはずだ。なのに、なんで――
「は、はなしてくださいッ!」
「あの男と番になったのは真実なのだな……。私でも君のフェロモンほとんど感じ取れない」
「は……っ?」
「それに何度もまぐわったのだろう。蕾がふっくらと膨れている……」
蕾? 肛門のことか。寝ている間に肛門を確認していたのか。
気付いた瞬間、ゾワワッと肌が総毛だった。
異常だ。どうかしてる――。
逃げようとしたが、やはり腰骨をがっちり固定されている。
全力で胸を押しのけようとするが、伸しかかられていてビクともしない。
「はッ、はなしてッ!! はなしてくれ!!」
「怯える必要はない。番契約も何もかも、私への試練なのだと知っている」
錯乱している俺に対し、ユリウス隊長は口調も表情も正気そのものだ。
しかし、それが却っておそろしい。
「気付くまでは気が触れてしまいそうだった。しかし、今は理解している。私の愛を確かめたかっただけなのだと」
言葉の理解が追い付かず、唇がわなないた。
「答えよう。君が他のアルファと番になろうと、何度抱かれようと、私の愛は決して砕けはしない」
「……なに、言って……」
「オメガの君は一方的に番契約を解除される危険にある。不安になるのは当然だ。私に試練を課して、見極めようとしたというのも無理からぬこと」
顔が迫ってきて、キスをされる、と気付いた。
咄嗟に顔を逸らすと、ユリウス隊長はくつくつと嗤う。
「まだ不安なのか、それとも、君は私を試すのが好きなのか?」
「ッ……!」
顎を掴まれて、唇を強引に奪われる。
すぐさま熱い舌が咥内に侵入してきて、俺はおぞましさで震えた。
ジョシュア、と心の中で叫ぶけれど、助けは来ない。
いっそ舌を噛んでしまえば――と考えた瞬間だった。
左右の乳首を摘ままれて、腰がびくんと跳ねた。
「んッ……、んんっ!」
クリクリとこねたり、カリカリと爪の先で擦られる。
毎晩愛されている体はそれだけで快感を拾ってしまって、抵抗の力が失せていく。
ピチャピチャと音が鳴る。
「んぁっ、っ、く……!」
舌先は尖ってしまって、ユリウス隊長の舌に絡み取られていく。
さらに、体の芯からは異様なほどの歓喜が溢れていた。
運命の番の存在を感じているのだ。彼の子種が欲しいと、後孔が準備して濡れそぼっていく。
このままだと流されるままに堕ちていく――。
「ふぅ、ん、ぐ……ッ!!」
「ほう、耐えるのか?」
ユリウス隊長はうっそりと笑って、胸の尖りをピンピンと弾いてきた。
流されまいと耐えるけれど、思いと裏腹に背中がのけぞって、さらに胸を差し出してしまう。
「ン、ぎ……ッ!!」
「操を立てるようなフリは不要だ」
フリじゃない、と心の中で叫ぶけれど、視界ではパチパチと火花が散っている。
間もなく腸内がぎゅううと勝手に収縮して、暴発するように強制的な絶頂が訪れた。
「ん、ぁぁァ……ッ!!」
乳首を摘ままれて絶頂へ押し上げられたまま下りて来られない。
ユリウス隊長はくつくつと嗤っている。
「いやッ……!! い、ッ……!!」
涙で視界がぼやけていく。
下腹部へと直結するような快感で、触れられてもいない秘茎や後孔がピクピクと震える。
ようやく解放されたとき、俺はがくんとシーツの上に崩れ落ちた。
そして、ユリウス隊長の体がわずかにはなれた。
逃げないと――。咄嗟にそう思った。
頭痛もまだ続いているが、チャンスを逃すわけにはいかない。
しかし足の間に割り込まれており、上手く動けない。
その間に、ユリウス隊長は衣服を脱いで上半身の肌を晒した。
そしてふたたび迫ってくる。
「い、いやだ……!」
どうにか後ずさるけれど、ユリウス隊長は俺の足を広げ、後孔に触れてくる。
そこはしとどに濡れそぼっており、待ちわびているように隊長の指をくわえこんだ。
「あの男のことも受け入れたと思うと嫉妬で狂いそうだが……。これで君への真の愛を証明できるというものだ」
「――ッ!!」
ぐるりと大きく弧を描かれ、途中で気持ちのいい場所を押し潰されて背中がのけぞった。
つづく
装飾が施されているので、貴族の屋敷か、高級ホテルだろうか。
なぜか頭がガンガンと叩かれているように痛む。
そして眉間にシワを寄せながら視線をずらして、俺は目を疑った。
「……ユリウス、隊……長……?」
「ああ、お早う。具合はどうだ?」
正装姿のままのユリウス隊長が、なぜか俺の上に伸しかかっている。
俺は全裸で、どうしてか膝を大きく広げられている。
意識が急速に明瞭になっていく。まさか――強姦されそうになっている?
さぁっと一気に血の気が引いていく。
「驚かせてすまない。君の体を確認していた」
「ひッ!!」
咄嗟にずり上がって逃げようとするが、腰骨を掴まれて縫い留められる。
なんでこんなことになってる。
俺はたしか、社交パーティでワインを飲んだ直後に意識を失ったのだ。
まさか、隊長が睡眠薬でも仕込んだのか? 強姦するために?
ユリウス隊長はもう俺に興味を失ったはずだ。なのに、なんで――
「は、はなしてくださいッ!」
「あの男と番になったのは真実なのだな……。私でも君のフェロモンほとんど感じ取れない」
「は……っ?」
「それに何度もまぐわったのだろう。蕾がふっくらと膨れている……」
蕾? 肛門のことか。寝ている間に肛門を確認していたのか。
気付いた瞬間、ゾワワッと肌が総毛だった。
異常だ。どうかしてる――。
逃げようとしたが、やはり腰骨をがっちり固定されている。
全力で胸を押しのけようとするが、伸しかかられていてビクともしない。
「はッ、はなしてッ!! はなしてくれ!!」
「怯える必要はない。番契約も何もかも、私への試練なのだと知っている」
錯乱している俺に対し、ユリウス隊長は口調も表情も正気そのものだ。
しかし、それが却っておそろしい。
「気付くまでは気が触れてしまいそうだった。しかし、今は理解している。私の愛を確かめたかっただけなのだと」
言葉の理解が追い付かず、唇がわなないた。
「答えよう。君が他のアルファと番になろうと、何度抱かれようと、私の愛は決して砕けはしない」
「……なに、言って……」
「オメガの君は一方的に番契約を解除される危険にある。不安になるのは当然だ。私に試練を課して、見極めようとしたというのも無理からぬこと」
顔が迫ってきて、キスをされる、と気付いた。
咄嗟に顔を逸らすと、ユリウス隊長はくつくつと嗤う。
「まだ不安なのか、それとも、君は私を試すのが好きなのか?」
「ッ……!」
顎を掴まれて、唇を強引に奪われる。
すぐさま熱い舌が咥内に侵入してきて、俺はおぞましさで震えた。
ジョシュア、と心の中で叫ぶけれど、助けは来ない。
いっそ舌を噛んでしまえば――と考えた瞬間だった。
左右の乳首を摘ままれて、腰がびくんと跳ねた。
「んッ……、んんっ!」
クリクリとこねたり、カリカリと爪の先で擦られる。
毎晩愛されている体はそれだけで快感を拾ってしまって、抵抗の力が失せていく。
ピチャピチャと音が鳴る。
「んぁっ、っ、く……!」
舌先は尖ってしまって、ユリウス隊長の舌に絡み取られていく。
さらに、体の芯からは異様なほどの歓喜が溢れていた。
運命の番の存在を感じているのだ。彼の子種が欲しいと、後孔が準備して濡れそぼっていく。
このままだと流されるままに堕ちていく――。
「ふぅ、ん、ぐ……ッ!!」
「ほう、耐えるのか?」
ユリウス隊長はうっそりと笑って、胸の尖りをピンピンと弾いてきた。
流されまいと耐えるけれど、思いと裏腹に背中がのけぞって、さらに胸を差し出してしまう。
「ン、ぎ……ッ!!」
「操を立てるようなフリは不要だ」
フリじゃない、と心の中で叫ぶけれど、視界ではパチパチと火花が散っている。
間もなく腸内がぎゅううと勝手に収縮して、暴発するように強制的な絶頂が訪れた。
「ん、ぁぁァ……ッ!!」
乳首を摘ままれて絶頂へ押し上げられたまま下りて来られない。
ユリウス隊長はくつくつと嗤っている。
「いやッ……!! い、ッ……!!」
涙で視界がぼやけていく。
下腹部へと直結するような快感で、触れられてもいない秘茎や後孔がピクピクと震える。
ようやく解放されたとき、俺はがくんとシーツの上に崩れ落ちた。
そして、ユリウス隊長の体がわずかにはなれた。
逃げないと――。咄嗟にそう思った。
頭痛もまだ続いているが、チャンスを逃すわけにはいかない。
しかし足の間に割り込まれており、上手く動けない。
その間に、ユリウス隊長は衣服を脱いで上半身の肌を晒した。
そしてふたたび迫ってくる。
「い、いやだ……!」
どうにか後ずさるけれど、ユリウス隊長は俺の足を広げ、後孔に触れてくる。
そこはしとどに濡れそぼっており、待ちわびているように隊長の指をくわえこんだ。
「あの男のことも受け入れたと思うと嫉妬で狂いそうだが……。これで君への真の愛を証明できるというものだ」
「――ッ!!」
ぐるりと大きく弧を描かれ、途中で気持ちのいい場所を押し潰されて背中がのけぞった。
つづく
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