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本編
ラベンダーと雨 5
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「ああ、可愛い顔になってきましたね。目がとろんとしちゃって……」
「ッ」
「さあ行きますよ」
ドアの外はうす暗い廊下が伸びており、窓の向こうでは土砂降りの雨が降り注いでいる。
「更衣室には寄らずに裏口へ行きましょう。先輩たちはロイスさんと僕の着替えを持って来てください。それと裏口に辻馬車を止めておいてくださいね」
「ッ、……わかった」
ふたりが小走りで駆けていく。
ふと、更衣室か執務室でミカエルが待っているんじゃないかと思った。気付いてもらいたい、助けてもらいたい……。でも出くわしたら問題に巻き込んでしまう。
すかさず隣から応援するような声をかけられた。
「さあ歩いて。元気元気! 平気なフリをしてくださいよ」
「ぅっ……」
暗い通路にはひとっこひとり見当たらない。良い事なのか悪い事なのか判別できない。
となりからはムスクとラベンダーのような香りが薄っすらと漂っており、フレデリックのフェロモンの香りなのだと気付いた。
ラベンダーは好きだけれど、今は吐き気がしてしまう。
バニラやシトラスやウッディの香りが脳内でよみがえっていた。ジョシュア、ユリウス隊長、ミカエル……。ユリウス隊長のシトラスの匂いが濃くなっていく。
「んっ!?」
不意打ちで首筋を撫でられて、心臓が飛び跳ねた。
「あはっ、可愛くてつい」
「ッ……」
「睨まないでくださいよ、このくらいのことで」
さらにうなじを触れられそうになって窓枠に後ずさる。足の力が抜けていて、がくっと力が抜けてしまった。尻もちをついたまま視線を上げれば、フレデリックは恍惚とした様子で己の頬を包んだ。
「ああ、ロイスさんが俺を見上げてる……!」
そのときだった。
「――――動くな」
硬質な声が響いた。廊下の暗がりから歩いてくるのは、ユリウス・ハルバード隊長だ。
瞬間、脳内で強烈な快楽と歓喜が弾けるように迸った。先ほどよみがえったシトラスが現実のものとして感じられる。いや、もともと香っていた。錯覚だと思ったけれど現実の香りだったのだ。
顔がよく見える位置になったとき、隊長は足を止めた。
「何をしている? フレデリック」
「……ロイスさんの”具合”が悪そうなので、付き添いを」
「そうか、私が代わろう」
もう隊長のことしか目に入らない。
フレデリックはぎこちない口調で答えた。
「ええ……、よろしくお願いします。ユリウス隊長」
「ああ。それと。彼の”具合”について口外することは許さない」
「……というと?」
「最後まで説明が必要か?」
口外すれば伯爵家の威光でつぶす、と告げているのだ。
しかしフレデリックはむしろチャンスを得たように薄ら笑った声音になった。
「ああ、そうか。あなたも偽装に加担されておられるんですね?」
「……だとしたらどうする?」
「偽装が判明したら無事では済みませんよ? お家の名前にも汚点がつくでしょう」
「私は家は汚点で済むだろうが、君の家は没落するだろう」
フレデリックが沈黙した。
「試したければそうするがいい」
一瞬張り詰めた空気になったけれど、フレデリックはすぐに肩で風を切るように反対側へ歩いて行った。
足音が遠のいていき、ユリウス隊長のもとへ向かおうとすると彼の方が足を速めた。
「ロイス……!」
座りこんだまま抱きしめられ、そのあと頬に手を当てられ、必死な顔で見つめられる。
シトラスの甘く清涼な香りが広がって、俺は安堵と歓喜で感極まって震えた。
ユリウス隊長、と応えたかったけれど、ヒートの熱と相まって体も緩く極まってしまう。
「何をされた……!」
「あっ、あ、なに、も……っ」
「何故ヒートを起こしている!」
「ぁ、くすりを、のまされて……っ」
「緊急の抑制剤は……! っ、薬を重複させるのは危険か……」
「ぁ……っ、のっ飲み、ます……っ」
苦渋の顔をするユリウス隊長。俺はどうにか薬を出して飲み込んだ。
体はまだ飽和しきった状態だけれど、精神的にひと息ついたとき、存在を確かめるようにゆっくりと抱き締められた。
……とても暖かい。シトラスの香りが満ちていて、至上の楽園のように感じる。この胸の中こそが世界で一番安全で心地よい場所なのだと確信できる。
感動が込み上げてきて、体の奥から小さく震えが起こっていた。
「執務室にいたとき、君がここにいると感じた。間に合ってよかった……」
運命の番だから、離れた場所にいても気付いてくれたのだ。フェロモンを感じ取ってくれたのだろうか。
また緩く極まって震えていると、不意に肩を掴まれて引き離された。
「私がいたら抑制剤の意味がない。訓練所の中で休むといい……。私は出口で待っているから」
「……は、はい」
別れたくない。一緒にいてほしい。しかし無理を言って困らせたくない。
訓練所の中へ支えて付き添ってもらい、扉を閉めて俺はひとりぼっちで待った。早くヒートが落ち着いてほしい。
外は豪雨が続いていた。
しばらくすると走る靴音が響いてきて、扉を隔ててミカエルの声が聞こえた。
「……何してるんすか。ユリウス隊長」
「……お前は何をしている」
「ロイスの服をかっぱらって更衣室から出てきた先輩がいたもんでね。何してんだって吐かせたらロイスがここにいるってんで」
「そうか。――お前の安易な偽装がバレたようだぞ。ミカエル」
「は?」
警戒するミカエル。
「二度とマーキングするな。余計な危険を招くだけだ」
そう、なのだろう。
アルファの匂いが消えただけなら病気かなにかだと疑われるだけだけれど、マーキングをすればミカエルとの関係を疑われる。マーキングや偽装のことまで疑われて、ミカエルも弟も巻き込んでしまう。
コンコン、とノックが鳴った。
「ロイス、聞こえるか」
「っあ、はい……!」
「私が付き添えばまたヒートを起こすかもしれない。ミカエルに送ってもらうといい」
「……はい」
一気に気分が下降していく。
ユリウス隊長は続けて優しく言った。
「さっきの会話は聞いていたか?」
「はい……」
「……それならいい」
二度と安易にマーキングするな、という意味なのだろう。
「明日は休日だ。ゆっくり休むといい」
足音が遠ざかっていくにつれ、俺は心細さを覚えていた。
しばらくするとヒートは落ち着いてきて、扉を開けるとミカエルがひとり、険しい表情で待っていた。
「――――送る」
「うん……。ありがとう」
「無事、なんだよな」
「うん……隊長が助けてくれて」
「俺のせいなのか」
「いやっ、ちがう」
ミカエルはつらそうな色を滲ませている。
だけどミカエルは何も悪くない。
「ミカエルは悪くない……。俺が相手の話に引っかかったんだ。自分で打ち明けてしまったようなものだから……。ミカエルは助けようとしてくれて……ここにいてくれることも、すごく心強い……」
本心だけれど、今はどうしてかユリウス隊長にいてほしい。
「……明日、お前んち行っていいか」
「え?」
「考えがある」
「……うん」
外に出ると、空からは哀しむような小雨が降っていた。
***
5/12幕完結です。
読んで下さりありがとうございます……!
お気に入りや感想で応援してくれると嬉しいです!
執筆のモチベーションになります!
よろしくお願いします!
「ッ」
「さあ行きますよ」
ドアの外はうす暗い廊下が伸びており、窓の向こうでは土砂降りの雨が降り注いでいる。
「更衣室には寄らずに裏口へ行きましょう。先輩たちはロイスさんと僕の着替えを持って来てください。それと裏口に辻馬車を止めておいてくださいね」
「ッ、……わかった」
ふたりが小走りで駆けていく。
ふと、更衣室か執務室でミカエルが待っているんじゃないかと思った。気付いてもらいたい、助けてもらいたい……。でも出くわしたら問題に巻き込んでしまう。
すかさず隣から応援するような声をかけられた。
「さあ歩いて。元気元気! 平気なフリをしてくださいよ」
「ぅっ……」
暗い通路にはひとっこひとり見当たらない。良い事なのか悪い事なのか判別できない。
となりからはムスクとラベンダーのような香りが薄っすらと漂っており、フレデリックのフェロモンの香りなのだと気付いた。
ラベンダーは好きだけれど、今は吐き気がしてしまう。
バニラやシトラスやウッディの香りが脳内でよみがえっていた。ジョシュア、ユリウス隊長、ミカエル……。ユリウス隊長のシトラスの匂いが濃くなっていく。
「んっ!?」
不意打ちで首筋を撫でられて、心臓が飛び跳ねた。
「あはっ、可愛くてつい」
「ッ……」
「睨まないでくださいよ、このくらいのことで」
さらにうなじを触れられそうになって窓枠に後ずさる。足の力が抜けていて、がくっと力が抜けてしまった。尻もちをついたまま視線を上げれば、フレデリックは恍惚とした様子で己の頬を包んだ。
「ああ、ロイスさんが俺を見上げてる……!」
そのときだった。
「――――動くな」
硬質な声が響いた。廊下の暗がりから歩いてくるのは、ユリウス・ハルバード隊長だ。
瞬間、脳内で強烈な快楽と歓喜が弾けるように迸った。先ほどよみがえったシトラスが現実のものとして感じられる。いや、もともと香っていた。錯覚だと思ったけれど現実の香りだったのだ。
顔がよく見える位置になったとき、隊長は足を止めた。
「何をしている? フレデリック」
「……ロイスさんの”具合”が悪そうなので、付き添いを」
「そうか、私が代わろう」
もう隊長のことしか目に入らない。
フレデリックはぎこちない口調で答えた。
「ええ……、よろしくお願いします。ユリウス隊長」
「ああ。それと。彼の”具合”について口外することは許さない」
「……というと?」
「最後まで説明が必要か?」
口外すれば伯爵家の威光でつぶす、と告げているのだ。
しかしフレデリックはむしろチャンスを得たように薄ら笑った声音になった。
「ああ、そうか。あなたも偽装に加担されておられるんですね?」
「……だとしたらどうする?」
「偽装が判明したら無事では済みませんよ? お家の名前にも汚点がつくでしょう」
「私は家は汚点で済むだろうが、君の家は没落するだろう」
フレデリックが沈黙した。
「試したければそうするがいい」
一瞬張り詰めた空気になったけれど、フレデリックはすぐに肩で風を切るように反対側へ歩いて行った。
足音が遠のいていき、ユリウス隊長のもとへ向かおうとすると彼の方が足を速めた。
「ロイス……!」
座りこんだまま抱きしめられ、そのあと頬に手を当てられ、必死な顔で見つめられる。
シトラスの甘く清涼な香りが広がって、俺は安堵と歓喜で感極まって震えた。
ユリウス隊長、と応えたかったけれど、ヒートの熱と相まって体も緩く極まってしまう。
「何をされた……!」
「あっ、あ、なに、も……っ」
「何故ヒートを起こしている!」
「ぁ、くすりを、のまされて……っ」
「緊急の抑制剤は……! っ、薬を重複させるのは危険か……」
「ぁ……っ、のっ飲み、ます……っ」
苦渋の顔をするユリウス隊長。俺はどうにか薬を出して飲み込んだ。
体はまだ飽和しきった状態だけれど、精神的にひと息ついたとき、存在を確かめるようにゆっくりと抱き締められた。
……とても暖かい。シトラスの香りが満ちていて、至上の楽園のように感じる。この胸の中こそが世界で一番安全で心地よい場所なのだと確信できる。
感動が込み上げてきて、体の奥から小さく震えが起こっていた。
「執務室にいたとき、君がここにいると感じた。間に合ってよかった……」
運命の番だから、離れた場所にいても気付いてくれたのだ。フェロモンを感じ取ってくれたのだろうか。
また緩く極まって震えていると、不意に肩を掴まれて引き離された。
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「……は、はい」
別れたくない。一緒にいてほしい。しかし無理を言って困らせたくない。
訓練所の中へ支えて付き添ってもらい、扉を閉めて俺はひとりぼっちで待った。早くヒートが落ち着いてほしい。
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しばらくすると走る靴音が響いてきて、扉を隔ててミカエルの声が聞こえた。
「……何してるんすか。ユリウス隊長」
「……お前は何をしている」
「ロイスの服をかっぱらって更衣室から出てきた先輩がいたもんでね。何してんだって吐かせたらロイスがここにいるってんで」
「そうか。――お前の安易な偽装がバレたようだぞ。ミカエル」
「は?」
警戒するミカエル。
「二度とマーキングするな。余計な危険を招くだけだ」
そう、なのだろう。
アルファの匂いが消えただけなら病気かなにかだと疑われるだけだけれど、マーキングをすればミカエルとの関係を疑われる。マーキングや偽装のことまで疑われて、ミカエルも弟も巻き込んでしまう。
コンコン、とノックが鳴った。
「ロイス、聞こえるか」
「っあ、はい……!」
「私が付き添えばまたヒートを起こすかもしれない。ミカエルに送ってもらうといい」
「……はい」
一気に気分が下降していく。
ユリウス隊長は続けて優しく言った。
「さっきの会話は聞いていたか?」
「はい……」
「……それならいい」
二度と安易にマーキングするな、という意味なのだろう。
「明日は休日だ。ゆっくり休むといい」
足音が遠ざかっていくにつれ、俺は心細さを覚えていた。
しばらくするとヒートは落ち着いてきて、扉を開けるとミカエルがひとり、険しい表情で待っていた。
「――――送る」
「うん……。ありがとう」
「無事、なんだよな」
「うん……隊長が助けてくれて」
「俺のせいなのか」
「いやっ、ちがう」
ミカエルはつらそうな色を滲ませている。
だけどミカエルは何も悪くない。
「ミカエルは悪くない……。俺が相手の話に引っかかったんだ。自分で打ち明けてしまったようなものだから……。ミカエルは助けようとしてくれて……ここにいてくれることも、すごく心強い……」
本心だけれど、今はどうしてかユリウス隊長にいてほしい。
「……明日、お前んち行っていいか」
「え?」
「考えがある」
「……うん」
外に出ると、空からは哀しむような小雨が降っていた。
***
5/12幕完結です。
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