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しおりを挟むなにはともあれお疲れ会をしよう、と話はまとまり3人が街に繰り出そうとすると、
「仕方がないから貴方達も参加させてあげるわ!」
と上機嫌なコリーナが立ちはだかった。
「いえ、結構です」
「何だか知りませんけどお仲間だけでどうぞ」
「・・・どうぞ、お気使いなく」
3人が立ち去ろうとすると、
「ちょっと話を聞きなさい!失礼な人達だわねっ!」
いや、失礼は寧ろオマエの専売特許。
「ほら、私達、栄誉ある賞に輝いたじゃない?
貴方達もちょっとは貢献したんだからイケてる私達のイケてるハイセンスなお茶会に参加させてあげるって言ってんのよ」
「・・・強制ですか?」
「なによっ!この私の、天下のコリーナ・ダ・シルバの誘いを断るっていうの?
生意気だわっ!」
・・・面倒くせぇ。
「大体アンタ、オドオドコソコソ根暗ブスのくせして最近生意気なのよ!
お友達が一人増えたくらいでいい気になっちゃって!
このコリーナ様に楯突くなんて一億年早いっての!」
セリフが長い割に面白くねぇな。
「天下のって、久々聞くワードじゃね?」
「自分で言う人いる?」
「コリーナ参上!とか?」
とヴェリタスとジャンはヒソヒソしている。
そこでラルスが口を挟む。
「コリーナもせっかく誘ってくれてるんだしさ、皆で行こうよ」
イヤイヤそこは、『君と二人っきりの方が良いな』見つめ合う。
『そうよね、そうしましょう』二人の世界。の流れだろうが。この役立たずが。
するとラルスの背後からアガタが、
『お願~い』の視線を送ってくる。
『うわ~ん。助けて~。こっちの3人でパーティなんて地獄だよ~』
なんでだろ?直接喋ってないのにアガタの心の声が一言一句違えずダイレクトに響いてくる。
でもな、コイツ、河岸段丘のとき親切にしてやったのに翌日からガン無視だったからな。ホント調子良いよな。
どっしよっかな~?
どぅっしゆっくぬ~?
どっしゅゆっけにゅ~?
リーヴィアが脳内でどの発音まで通じるか、遊び始めた時、
「じゃ、ちょっとだけお邪魔しようかな・・・せっかくだし」
とジャンが言った。
・・・・オイっ!!
コリーナ達の後ろをトボトボついて行く3人。
正確に言うと、先頭をイチャイチャしながら歩いて行くコリーナ&ラルス。そこから暫く遅れてアガタ。更に遅れてリーヴィア達3人が傍目には連れには見えない距離を取って進んでいく。
「・・・ゴメンね。また余計なこと言っちゃって」
「いいって、いいって気にしないで」
「・・・沈黙に耐えられなくて・・」
「わかるよ~。スッゴく分かる」
「つい、自分から譲歩しちゃうのはモブあるあるだから」
残暑厳しい陽気の中を死んだ目をして歩く3人。
「アイツ等が前向いてるうちにバックレようか?」
リーヴィアとヴェリタスが、次の角でゴー!とか悪い相談を始める。
「・・・でもさ、アガタさんは?」
ジャンが心配そうに言う。
アガタは前を行く二人の間にも、かといって後ろを行くリーヴィア達の仲間に入ることもできずに沈んだ表情で歩いている。
「「・・・仕方ないか」」
リーヴィア達は歩調を速めてアガタに追いついた。
「あの二人っていつもあの調子なの?」
呆れた口調でヴェリタスが聞くと、
「あ、・・・うん」
とアガタが戸惑い気味に答えた。
「二人でヨロシクやってりゃいいのに、どうして周りを巻き込むんだろ?」
迷惑~、と変顔をするリーヴィアにアガタは、
「なんか、ゴメンね。本当は貴方達とも普通に話したいんだけど、コリーナから嫌われたら、私・・・」
「いいって、いいって」
リーヴィアは軽く笑った。
どうせ、ずっとの友達じゃないんだしさ。
アンタがどう生きようと関係無い。
だけど、ずっと金フン続けて自分が無い生活続けてたら、うちの両親みたいになっちゃうよ?
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