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【リーンハルト:10歳】
第334話 やってみるもんだ
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いつもお読みいただきありがとうございます。
次の投稿は今日の午後の予定です。
よろしくお願いいたします。
.。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○
ベイルさんに、このバレーボールぐらいの大きさの実が原因だったようだと伝える。
「この実ですか」
「これが食べたかったみたい」
これからこの実を、毎朝2、3個割ってドドリンの実の近くに置いてみて欲しいと話し、今日は新街の屋敷に泊まることにした。
明日また来て様子を見よう。
新街の屋敷に戻り時間ができたので、バレーボールぐらいの大きさの実を調べることにした。
石板を取り出し、図書館のボタンを押す。
【植物、大きな実】で検索するがヒットなし。
【大きな実】で調べるとヒット13冊。
パンプキンやキャベ(キャベツ)などの作物についてだった。
パンプキンやキャベだと、もっとヒットしてもいいはず。
大きな実で検索したからかな。
【ココット好物】で検索6冊ヒット。
どれもドドリンの実のことが書かれているだけだった。
樹海の植物は解明されていないものの方が多い。
図書館の検索では難しそうだ。
翌日、ヴァーシュの砦に着くが中に入らず、砦の外のバレーボールぐらいの大きさの実とドドリンの水やりに行く。
すでにココット5匹来ていて、ドドリンの実やバレーボールぐらいの大きさの実を食べていた。
しかも1匹は卵を産んでいる最中だった。
「ドドリンの木の付近に白いものが結構転がっているのですが、卵でしょうか」
「ホントだ。近寄って見ないとわからないけれど、可能性は高いね」
「この卵が孵化する卵だといいのですが・・・・」
雄と一緒にいた雌の卵が孵化することはわかっているが、卵の見分けかたはわからない。
だから雄と一緒にいる雌の卵を孵化器にいれて育てるのが効率いい。
雛も成長しているからそろそろ新しい卵を孵化させていきたい。
転がっている卵が使えると他所から卵を運ばなくてよくなるから、有精卵か無精卵の分別方法を見つけたいと思う。
ココットたちは満足したのかすべて樹海に帰っていった。
ドドリンの木に近づくと白っぽいものはすべて卵だった。
みんなで手分けして拾っていく。
全部で18個あった。
拾った卵が無精卵か有精卵か簡単に見分けられる方法はないものか。
そういえば光にあてると解ったような。
試しで太陽の光にかざしてみると卵の中に細い血管のようなものが見えた。
「拾った卵、全部貸して」
1個ずつ太陽の光にかざして卵してみると細い血管が見える卵と見えない卵に分かれた。
仕訳をしながら、皆にも確認してもらう。
ジョルジュが有精卵と無精卵の卵を片手にひとずつ持ち、両方の卵を太陽の光にかざしながら
「こんなに簡単に違いがはっきりとわかるとは思いませんでした」
砦の中に入り、ベイルさんにも卵を太陽の光にかざしてもらった。
「これから卵を拾ったら確認して、孵化器に入れます」
もしこの方法が合っていれば孵化器を増やせば養鶏が現実味をおびてくる。
今は結果を待つしかない。
ベイルさんに昨日私たちが帰った後、樹海から来るココットがどうだったか聞くと、塀に体当たりしてくるココットはいなかったそうだ。
やっぱりバレーボールぐらいの大きさの実が食べたかったのか。
私たちには匂いがわからないがココットたちには解る何かがあるのだろう。
「この辺りの樹海にはココットいませんでしたよね」
「そうだね、コブリン程度だったはず」
「コブリンの住処よりも奥にいるのかもしれません」
「マイヤー、そんな奥からここまでやってくるなんてあるの?」
「確かにそうですね」
「僕が見てこようか」
「アトレが?」
「うん、すぐわかるよ」
運動がてら行ってくるというので気をつけてねと言って送り出した。
アトレが返ってくるまで、何をしようか。
「大きな実をたくさん植えたのなら、ドドリンの実が足りないのではないですか」
ジョルジュからの指摘でドドリンを砦の外に追加で植えることになった。
ドドリンの実を植えるより、枝を植えたほうが早く成長するのでマイヤーに枝を風魔法で切り落としてもらい、小枝を植えて「大きくなーれ」と言って水魔法で水を撒く。
最近、植物神の加護ばかり使っているな。
ありがたいけれど・・・・。
あっ、そうだ、あとダメもとで一度やってみるか。
砦の中に戻り、バレーボールぐらいの大きさの実に近づき、石板を取り出し、実にかざしてみると検索中と表示が出た。
「やってみるもんだ」
温泉の効能が石板でわかったから、判らないかなと急に思いたったのだ。
「何かわかったのですか」
「まだだけれど、検索中の表示が現れたよ」
「リーンハルト様の石板っておかしいですよね」
「利用できるものは利用しなきゃ」
ジョルジュは顔を左右に振っている。
石板に【ココツの実】と出た。
さらに読むとココットが好んで食べる実だが、基本雛が育つ場所にしか生育していない。
ということは暖かい環境でないと育たない植物ということか。
ここは温泉が引いてあるから比較的暖かい場所になる。
生育条件に適しているようだ。
私の加護の力もあるとは思うが、植える場所は正解だったということみたいだ。
やっと名前が解ってよかったよ。
次の投稿は今日の午後の予定です。
よろしくお願いいたします。
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ベイルさんに、このバレーボールぐらいの大きさの実が原因だったようだと伝える。
「この実ですか」
「これが食べたかったみたい」
これからこの実を、毎朝2、3個割ってドドリンの実の近くに置いてみて欲しいと話し、今日は新街の屋敷に泊まることにした。
明日また来て様子を見よう。
新街の屋敷に戻り時間ができたので、バレーボールぐらいの大きさの実を調べることにした。
石板を取り出し、図書館のボタンを押す。
【植物、大きな実】で検索するがヒットなし。
【大きな実】で調べるとヒット13冊。
パンプキンやキャベ(キャベツ)などの作物についてだった。
パンプキンやキャベだと、もっとヒットしてもいいはず。
大きな実で検索したからかな。
【ココット好物】で検索6冊ヒット。
どれもドドリンの実のことが書かれているだけだった。
樹海の植物は解明されていないものの方が多い。
図書館の検索では難しそうだ。
翌日、ヴァーシュの砦に着くが中に入らず、砦の外のバレーボールぐらいの大きさの実とドドリンの水やりに行く。
すでにココット5匹来ていて、ドドリンの実やバレーボールぐらいの大きさの実を食べていた。
しかも1匹は卵を産んでいる最中だった。
「ドドリンの木の付近に白いものが結構転がっているのですが、卵でしょうか」
「ホントだ。近寄って見ないとわからないけれど、可能性は高いね」
「この卵が孵化する卵だといいのですが・・・・」
雄と一緒にいた雌の卵が孵化することはわかっているが、卵の見分けかたはわからない。
だから雄と一緒にいる雌の卵を孵化器にいれて育てるのが効率いい。
雛も成長しているからそろそろ新しい卵を孵化させていきたい。
転がっている卵が使えると他所から卵を運ばなくてよくなるから、有精卵か無精卵の分別方法を見つけたいと思う。
ココットたちは満足したのかすべて樹海に帰っていった。
ドドリンの木に近づくと白っぽいものはすべて卵だった。
みんなで手分けして拾っていく。
全部で18個あった。
拾った卵が無精卵か有精卵か簡単に見分けられる方法はないものか。
そういえば光にあてると解ったような。
試しで太陽の光にかざしてみると卵の中に細い血管のようなものが見えた。
「拾った卵、全部貸して」
1個ずつ太陽の光にかざして卵してみると細い血管が見える卵と見えない卵に分かれた。
仕訳をしながら、皆にも確認してもらう。
ジョルジュが有精卵と無精卵の卵を片手にひとずつ持ち、両方の卵を太陽の光にかざしながら
「こんなに簡単に違いがはっきりとわかるとは思いませんでした」
砦の中に入り、ベイルさんにも卵を太陽の光にかざしてもらった。
「これから卵を拾ったら確認して、孵化器に入れます」
もしこの方法が合っていれば孵化器を増やせば養鶏が現実味をおびてくる。
今は結果を待つしかない。
ベイルさんに昨日私たちが帰った後、樹海から来るココットがどうだったか聞くと、塀に体当たりしてくるココットはいなかったそうだ。
やっぱりバレーボールぐらいの大きさの実が食べたかったのか。
私たちには匂いがわからないがココットたちには解る何かがあるのだろう。
「この辺りの樹海にはココットいませんでしたよね」
「そうだね、コブリン程度だったはず」
「コブリンの住処よりも奥にいるのかもしれません」
「マイヤー、そんな奥からここまでやってくるなんてあるの?」
「確かにそうですね」
「僕が見てこようか」
「アトレが?」
「うん、すぐわかるよ」
運動がてら行ってくるというので気をつけてねと言って送り出した。
アトレが返ってくるまで、何をしようか。
「大きな実をたくさん植えたのなら、ドドリンの実が足りないのではないですか」
ジョルジュからの指摘でドドリンを砦の外に追加で植えることになった。
ドドリンの実を植えるより、枝を植えたほうが早く成長するのでマイヤーに枝を風魔法で切り落としてもらい、小枝を植えて「大きくなーれ」と言って水魔法で水を撒く。
最近、植物神の加護ばかり使っているな。
ありがたいけれど・・・・。
あっ、そうだ、あとダメもとで一度やってみるか。
砦の中に戻り、バレーボールぐらいの大きさの実に近づき、石板を取り出し、実にかざしてみると検索中と表示が出た。
「やってみるもんだ」
温泉の効能が石板でわかったから、判らないかなと急に思いたったのだ。
「何かわかったのですか」
「まだだけれど、検索中の表示が現れたよ」
「リーンハルト様の石板っておかしいですよね」
「利用できるものは利用しなきゃ」
ジョルジュは顔を左右に振っている。
石板に【ココツの実】と出た。
さらに読むとココットが好んで食べる実だが、基本雛が育つ場所にしか生育していない。
ということは暖かい環境でないと育たない植物ということか。
ここは温泉が引いてあるから比較的暖かい場所になる。
生育条件に適しているようだ。
私の加護の力もあるとは思うが、植える場所は正解だったということみたいだ。
やっと名前が解ってよかったよ。
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