152 / 153
第152話 治療しよう
しおりを挟む
いつもお読みいただきありがとうございます。
次の投稿は本日の午後になります。
.。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○
3日目、予定なら今日ヴァーシュに会えるはず。
トニトルスやアトレたち中心に魔獣の討伐をしながら進むと、木々がまばらになってきた。アトレがヴァーシュの縄張りに入ったみたいだと教えてくれた。
さらに進むと、ヴァーシュが3頭こちらを見ていた。
アトレがヴァーシュにミルクを分けてほしいから来たと通訳してくれると、
「それならよい、ただし自分たちで搾乳してくれ」と言われたとのこと。
村でヤギを飼っていた人が騎士の中に数人いたのでお願いした。
自分たちで搾乳なんて考えていなかったよ。
見ているだけだけれど、思ったよりも大変そうだ。
交代で搾乳してくれたミルクが全員に行き渡る量が採れたので、ヴァーシュにお礼を言う。
みんなに「飲もう」と言ったら、搾乳してくれた人が一度沸かしたしたほうがいいですとアドバイスをくれたので、鍋で沸かしてから飲んだ。
乳牛のミルクも美味しいが、ヴァーシュのミルクはさらに濃厚で美味しい。
これでアイスクリームを作ったら美味しいのができそうだ。
ヴァーシュに今まで飲んだことがない美味しさだったありがとうというと、「モー」と鳴いた。
アトレが「美味しいにきまっている」と言っていると教えてくれた。
「ヴァーシュさん、僕たちと一緒に暮らしてミルクを提供してくれませんか」
「モー、モー」
ここに取りに来るなら提供する。人間と一緒に生活などしない。私たちは自由を好んでいると言う。
そこを何とかと頼んでいると、別のヴァーシュがやってきた。
そのヴァーシュは、最初にあった3頭とは違っていて、やせ細り皮膚に白色のまだら模様ができている。
皮膚がまだら模様のヴァーシュが僕らに近づくと、先程の3頭は他所に行ってしまった。
まだら模様のヴァーシュに病気なら治療するよと言うと、できるならやってみてもいいと言ってくれた。
ヴァーシュのまだら模様になっているところに手をかざして回復魔法をかけてみるが上手くいかない。他の回復魔法師にもしてもらうと、魔力が上手く循環できていない、詰まった場所が回復魔法を跳ねのけていると教えてくれた。
治療法はと聞くと、魔力を巡らせて循環をよくするしかないそうで、回復魔法師でもできる人は少ないそうだ。
しかも一時的に治るが定期的におこなわないといけないらしい。
白いまだら模様がないところに手をかざして回復魔法をかけると魔法を跳ねのけない。ここからヴァーシュの体内に魔力が巡るように流していくと、壁のようなものにぶつかり進まなくなった。
これが白色の部分ね。暖かくして溶かすイメージで魔力を送ると魔力が巡り始めるが、またすぐに壁のようなものにぶつかった。
これを繰り返しながら10分程で一周できた。
ヴァーシュの皮膚を見ると白いまだら模様が小さくなっているのが見た目でわかる。
ホワイトドラゴンが僕の肩に乗り「魔力詰まりなら、毎日温泉に入れば治るぞ」
「なんで早く教えてくれないの。10分ちかくも魔力を送り続けて力使ったあとに、解決方法いうのさ」
「いや、そなたが必死で治そうとしていたから、言うタイミングがなくてだな・・・・」
「温泉がいいといわれても、さっきの病状だと温泉まで行けなかったと思うからハルトの治療で正解だと思う」とアトレがフォローしてくる。
「そ、そうだぞ。それに温泉がいいとヴァーシュに説明しても信用してくれないと思うぞ。リーンハルトが一生懸命治そうとしてくれている姿を見てヴァーシュも信用してくれよう」とホワイトドラゴンも焦ったように言う。
僕が怒っているとでも思ったのだろうか?
ヴァーシュが温泉とは何かと聞いてきたのでアトレが説明する。この場所からだと樹海の温泉まで1日半ぐらいかかるみたいだ。
ヴァーシュが温泉に行くのは難しいといった。
1回だけならいいが、毎日入るとなると温泉近くに縄張りを移さないといけないが、今いる場所が自分たちには合っているから無理とのこと。
ここに似た環境と温泉にも毎日入れる場所を提供したら、人間が住む近くに移住可能か聞いた。
自分と同じ病状のものなら行くものもいるかもしれないと言われる。
「是非皆さんと話をさせてください。もちろん断られてもさっきおこなった治療は皆さんにします」と僕が言うとここでしばらく待つように言われた。
しばらく待つと同じ病状のヴァーシュ2頭を連れ立ってきた。
よく見るとこの2頭は白いまだら模様の部分が多く、病状がさらに悪いように見える。
さっきよりも魔力が詰まっている箇所が多いので1頭20分ぐらいかかったが、皮膚の白いまだら模様が小さくなったのが見た目でもわかる。
これで信用してくれたのか、皆のいるところへ連れて行くからついてきなさいと言われた。
一緒について行ったらヴァーシュが散らばってくつろいでいる牧草地に着いたが、一か所だけ10頭以上の集団がいて、3頭のヴァーシュは集団の場所に向かっていく。
近づくと彼らも同じ病気を抱えていた。
次の投稿は本日の午後になります。
.。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○
3日目、予定なら今日ヴァーシュに会えるはず。
トニトルスやアトレたち中心に魔獣の討伐をしながら進むと、木々がまばらになってきた。アトレがヴァーシュの縄張りに入ったみたいだと教えてくれた。
さらに進むと、ヴァーシュが3頭こちらを見ていた。
アトレがヴァーシュにミルクを分けてほしいから来たと通訳してくれると、
「それならよい、ただし自分たちで搾乳してくれ」と言われたとのこと。
村でヤギを飼っていた人が騎士の中に数人いたのでお願いした。
自分たちで搾乳なんて考えていなかったよ。
見ているだけだけれど、思ったよりも大変そうだ。
交代で搾乳してくれたミルクが全員に行き渡る量が採れたので、ヴァーシュにお礼を言う。
みんなに「飲もう」と言ったら、搾乳してくれた人が一度沸かしたしたほうがいいですとアドバイスをくれたので、鍋で沸かしてから飲んだ。
乳牛のミルクも美味しいが、ヴァーシュのミルクはさらに濃厚で美味しい。
これでアイスクリームを作ったら美味しいのができそうだ。
ヴァーシュに今まで飲んだことがない美味しさだったありがとうというと、「モー」と鳴いた。
アトレが「美味しいにきまっている」と言っていると教えてくれた。
「ヴァーシュさん、僕たちと一緒に暮らしてミルクを提供してくれませんか」
「モー、モー」
ここに取りに来るなら提供する。人間と一緒に生活などしない。私たちは自由を好んでいると言う。
そこを何とかと頼んでいると、別のヴァーシュがやってきた。
そのヴァーシュは、最初にあった3頭とは違っていて、やせ細り皮膚に白色のまだら模様ができている。
皮膚がまだら模様のヴァーシュが僕らに近づくと、先程の3頭は他所に行ってしまった。
まだら模様のヴァーシュに病気なら治療するよと言うと、できるならやってみてもいいと言ってくれた。
ヴァーシュのまだら模様になっているところに手をかざして回復魔法をかけてみるが上手くいかない。他の回復魔法師にもしてもらうと、魔力が上手く循環できていない、詰まった場所が回復魔法を跳ねのけていると教えてくれた。
治療法はと聞くと、魔力を巡らせて循環をよくするしかないそうで、回復魔法師でもできる人は少ないそうだ。
しかも一時的に治るが定期的におこなわないといけないらしい。
白いまだら模様がないところに手をかざして回復魔法をかけると魔法を跳ねのけない。ここからヴァーシュの体内に魔力が巡るように流していくと、壁のようなものにぶつかり進まなくなった。
これが白色の部分ね。暖かくして溶かすイメージで魔力を送ると魔力が巡り始めるが、またすぐに壁のようなものにぶつかった。
これを繰り返しながら10分程で一周できた。
ヴァーシュの皮膚を見ると白いまだら模様が小さくなっているのが見た目でわかる。
ホワイトドラゴンが僕の肩に乗り「魔力詰まりなら、毎日温泉に入れば治るぞ」
「なんで早く教えてくれないの。10分ちかくも魔力を送り続けて力使ったあとに、解決方法いうのさ」
「いや、そなたが必死で治そうとしていたから、言うタイミングがなくてだな・・・・」
「温泉がいいといわれても、さっきの病状だと温泉まで行けなかったと思うからハルトの治療で正解だと思う」とアトレがフォローしてくる。
「そ、そうだぞ。それに温泉がいいとヴァーシュに説明しても信用してくれないと思うぞ。リーンハルトが一生懸命治そうとしてくれている姿を見てヴァーシュも信用してくれよう」とホワイトドラゴンも焦ったように言う。
僕が怒っているとでも思ったのだろうか?
ヴァーシュが温泉とは何かと聞いてきたのでアトレが説明する。この場所からだと樹海の温泉まで1日半ぐらいかかるみたいだ。
ヴァーシュが温泉に行くのは難しいといった。
1回だけならいいが、毎日入るとなると温泉近くに縄張りを移さないといけないが、今いる場所が自分たちには合っているから無理とのこと。
ここに似た環境と温泉にも毎日入れる場所を提供したら、人間が住む近くに移住可能か聞いた。
自分と同じ病状のものなら行くものもいるかもしれないと言われる。
「是非皆さんと話をさせてください。もちろん断られてもさっきおこなった治療は皆さんにします」と僕が言うとここでしばらく待つように言われた。
しばらく待つと同じ病状のヴァーシュ2頭を連れ立ってきた。
よく見るとこの2頭は白いまだら模様の部分が多く、病状がさらに悪いように見える。
さっきよりも魔力が詰まっている箇所が多いので1頭20分ぐらいかかったが、皮膚の白いまだら模様が小さくなったのが見た目でもわかる。
これで信用してくれたのか、皆のいるところへ連れて行くからついてきなさいと言われた。
一緒について行ったらヴァーシュが散らばってくつろいでいる牧草地に着いたが、一か所だけ10頭以上の集団がいて、3頭のヴァーシュは集団の場所に向かっていく。
近づくと彼らも同じ病気を抱えていた。
542
お気に入りに追加
1,971
あなたにおすすめの小説
断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
令嬢に転生してよかった!〜婚約者を取られても強く生きます。〜
三月べに
ファンタジー
令嬢に転生してよかった〜!!!
素朴な令嬢に婚約者である王子を取られたショックで学園を飛び出したが、前世の記憶を思い出す。
少女漫画や小説大好き人間だった前世。
転生先は、魔法溢れるファンタジーな世界だった。リディーは十分すぎるほど愛されて育ったことに喜ぶも、婚約破棄の事実を知った家族の反応と、貴族内の自分の立場の危うさを恐れる。
そして家出を決意。そのまま旅をしながら、冒険者になるリディーだったのだが?
【連載再開しました! 二章 冒険編。】
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
異世界でのんびり暮らしたい!?
日向墨虎
ファンタジー
前世は孫もいるおばちゃんが剣と魔法の異世界に転生した。しかも男の子。侯爵家の三男として成長していく。家族や周りの人たちが大好きでとても大切に思っている。家族も彼を溺愛している。なんにでも興味を持ち、改造したり創造したり、貴族社会の陰謀や事件に巻き込まれたりとやたらと忙しい。学校で仲間ができたり、冒険したりと本人はゆっくり暮らしたいのに・・・無理なのかなぁ?
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!
宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。
そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。
慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。
貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。
しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。
〰️ 〰️ 〰️
中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。
完結しました。いつもありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる