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【リーンハルト:8歳】
第146話 加わる
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次の投稿は本日12:00です。
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トニトルスの子供をよく見ると血だらけだ。トニトルスに僕が治すから触るよといってトニトルスの子供に触る。
深い傷の部分に回復魔法をかけていく。浅い傷は水で流し、ポーションを飲ませた。
それでも衰弱しているように見えたので、お祖父様の魔力を与えてもらった。
すると意識が戻ったみたいだ。お祖父様の腕の中で誰かを探すように顔を動かしトニトルスを見つけると、トニトルスの所へ行こうと手足を動かしている。
お祖父様がトニトルスの子供を大地に降ろすとトニトルスに「キャンキャン」と話していた。アトレが言うにはトニトルスの群れが襲われたらしい。
仲間の所へ行こうとしているトニトルスに
「僕たちも加勢するよ。君のいまの体だと戦うのは無理だ。だから案内してよ」
ハルト何があったのだとクリス兄様にいわれて、しまった勝手に決めちゃったと思ったけれど、トニトルスの仲間の群れが襲われたことを伝えた。
シエルが偵察してくると言って飛んで行った。僕たちも急いで向かう。
シエルが戻ってきて襲っているのがズミヤーだと言う。
「ズミヤーって何」
「大蛇です。鱗がドラゴンの鱗並みに硬いので厄介です。何でも長い舌を使って飲み込みます。小さいものでも10mはありますね」とマイヤーが説明してくれた。
「討伐はどうしているの?」
「まずは目を潰して標的にされないようにします。喉元の辺りが一番柔らかいのでそこを狙い弱らせていきます」
アトレがそろそろ目的地だというのでみんなに伝える、シエルが時計方向2時にズミヤーがいると教えてくれた(アトレ訳)
ちょうどズミヤーがトニトルス一匹を舌に巻いて食べようとしていたので、クリス兄様がズミヤーの舌をウィンドカッターで切り落とす。
ズミヤーがこちらを向いたので、一斉に目を狙って魔法師たちが魔法を放つと右目にファイヤーボールが当たり、ズミヤーが暴れだす。
「20m以上ありそうだ。大物だな」とお祖父様。
続けて魔法師が左目を狙って魔法を放っている。今度はウィンドカッターが左目に当たったようで、さらに暴れだすので、周りの木々が倒れていく。
そして怒り狂っているズミヤーがこちらに来ようとしていた。
「目が見えないのに聴覚も発達しているのか」とジェラ兄様。
その声に反応するように、ズミヤーが口を開けて寄ってくる。
「お祖父様、ズミヤーの口の中に特大の雷魔法を放ってください」とお願いする。
「わかった」
お祖父様はトニトルスに向けて放っていた特大の雷魔法を放つと、ミズヤーの口の中に命中した。するとズミヤーはのたうち回り次第に動かなくなった。
念のために頭も落とす。
首元からミスリルの剣で一気に首を落とそうとしたが、できなかった。数人がかりで首周りの鱗を剥いでから首を落とせた。
トニトルスに仲間の治療をしたいから、大人しく受けてもらえるように仲間に説明してほしいとアトレから言ってもらうと、仲間に言ってくれて怪我を負っているトニトルスが寄ってきたから、回復魔法師2人と一緒に治療をしていく。
重症の5匹にはポーションも飲ませた。
僕たちが治療にあたっている間、他の騎士たちはミズヤーの回収や倒れた木々を回収していた。大きな幹の木々は建築素材に使えるため回収するそうだ。
「トニトルスたちどうしたらいいだろうか。これだけ傷を負っているとまた別の魔獣に襲われる可能性がある」
「クリス兄様、世界樹の所で傷がいえるまでいてもらったらどうでしょうか。獣人を助けた世界樹です。怪我が癒えるまでいることを許可してくれないですかね」
「世界樹の魔法水のみに来る連中も、傷を負った魔獣だと言っていたし大丈夫な気がするな」とジェラ兄様。
「あとはトニトルスたちが同意するかですね。アトレに通訳してもらい提案してみましょう」
トニトルスもいまの仲間の状態では不安だったらしく、僕たちの提案を受け入れてくれて、世界樹まで一緒に行くことになった。
世界樹に向けて帰ろうと話していたら、アトレがホワイトドラゴン置いていくの?と聞いてきた。
あれ、そういえば温泉に行ってから戻って来てないな。
温泉の所に戻ると、すぐに僕の所へホワイトドラゴンが飛んできて
「我を置いて皆何処へ行っていたのだ。仲間外れはずるいのだ」と騒ぐ。
ごめんと謝り、トニトルスの仲間がミズヤーに襲われていたので助けに行っていたと伝えた。
「それなら仕方ない。次は必ず我も連れて行くのだぞ。怪我を負ったトニトルスはこの温泉に入ればよい。我が浸かっていたから少しは怪我も回復するだろう」
ホワイトドラゴンは回復魔法が得意なドラゴンらしい。ドラゴンの鱗の色は属性と同じ色だそうだ。
確認しようとして忘れていたよ。
アトレたちも温泉に入りたいというので、ここで一泊することになった。
翌々日には無事に世界樹にたどり着き、アルラウネに状況を話してトニトルスの怪我が治るまでここに置いてもらうことになった。
翌日、屋敷に戻る僕たちに、お祖父様と戦ったトニトルスが寄ってきた。
アトレが言うには約束だから、お祖父様の従魔になるといっていると教えてくれた。
「仲間が大怪我を負っているし、怪我が完治しても縄張りとか改めて作り直さないといけないのではないか」とお祖父様が問う。
アトレの通訳で、トニトルスはこの群れにいたくないそうだ。
理由を聞くと、奥さんと子供が真っ先にミズヤーの餌食にされたらしい。
自分が不在なのを理由に・・・・。
一人残った我が子とは離れたくないので子供も同行させたい。ただし従魔になるのは自分だけにしてほしいといっていると言う。
このトニトルスは強いが、まだこの群れのリーダーは別にいるのか。恐らくこのトニトルスにリーダーの座を奪われたくなくて追い出しにかかったのか?
「わかった。それなら一緒に行こう。これからよろしくな」とトニトルスの頭をなでるお祖父様。トニトルス親子が我が家に加わった。
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トニトルスの子供をよく見ると血だらけだ。トニトルスに僕が治すから触るよといってトニトルスの子供に触る。
深い傷の部分に回復魔法をかけていく。浅い傷は水で流し、ポーションを飲ませた。
それでも衰弱しているように見えたので、お祖父様の魔力を与えてもらった。
すると意識が戻ったみたいだ。お祖父様の腕の中で誰かを探すように顔を動かしトニトルスを見つけると、トニトルスの所へ行こうと手足を動かしている。
お祖父様がトニトルスの子供を大地に降ろすとトニトルスに「キャンキャン」と話していた。アトレが言うにはトニトルスの群れが襲われたらしい。
仲間の所へ行こうとしているトニトルスに
「僕たちも加勢するよ。君のいまの体だと戦うのは無理だ。だから案内してよ」
ハルト何があったのだとクリス兄様にいわれて、しまった勝手に決めちゃったと思ったけれど、トニトルスの仲間の群れが襲われたことを伝えた。
シエルが偵察してくると言って飛んで行った。僕たちも急いで向かう。
シエルが戻ってきて襲っているのがズミヤーだと言う。
「ズミヤーって何」
「大蛇です。鱗がドラゴンの鱗並みに硬いので厄介です。何でも長い舌を使って飲み込みます。小さいものでも10mはありますね」とマイヤーが説明してくれた。
「討伐はどうしているの?」
「まずは目を潰して標的にされないようにします。喉元の辺りが一番柔らかいのでそこを狙い弱らせていきます」
アトレがそろそろ目的地だというのでみんなに伝える、シエルが時計方向2時にズミヤーがいると教えてくれた(アトレ訳)
ちょうどズミヤーがトニトルス一匹を舌に巻いて食べようとしていたので、クリス兄様がズミヤーの舌をウィンドカッターで切り落とす。
ズミヤーがこちらを向いたので、一斉に目を狙って魔法師たちが魔法を放つと右目にファイヤーボールが当たり、ズミヤーが暴れだす。
「20m以上ありそうだ。大物だな」とお祖父様。
続けて魔法師が左目を狙って魔法を放っている。今度はウィンドカッターが左目に当たったようで、さらに暴れだすので、周りの木々が倒れていく。
そして怒り狂っているズミヤーがこちらに来ようとしていた。
「目が見えないのに聴覚も発達しているのか」とジェラ兄様。
その声に反応するように、ズミヤーが口を開けて寄ってくる。
「お祖父様、ズミヤーの口の中に特大の雷魔法を放ってください」とお願いする。
「わかった」
お祖父様はトニトルスに向けて放っていた特大の雷魔法を放つと、ミズヤーの口の中に命中した。するとズミヤーはのたうち回り次第に動かなくなった。
念のために頭も落とす。
首元からミスリルの剣で一気に首を落とそうとしたが、できなかった。数人がかりで首周りの鱗を剥いでから首を落とせた。
トニトルスに仲間の治療をしたいから、大人しく受けてもらえるように仲間に説明してほしいとアトレから言ってもらうと、仲間に言ってくれて怪我を負っているトニトルスが寄ってきたから、回復魔法師2人と一緒に治療をしていく。
重症の5匹にはポーションも飲ませた。
僕たちが治療にあたっている間、他の騎士たちはミズヤーの回収や倒れた木々を回収していた。大きな幹の木々は建築素材に使えるため回収するそうだ。
「トニトルスたちどうしたらいいだろうか。これだけ傷を負っているとまた別の魔獣に襲われる可能性がある」
「クリス兄様、世界樹の所で傷がいえるまでいてもらったらどうでしょうか。獣人を助けた世界樹です。怪我が癒えるまでいることを許可してくれないですかね」
「世界樹の魔法水のみに来る連中も、傷を負った魔獣だと言っていたし大丈夫な気がするな」とジェラ兄様。
「あとはトニトルスたちが同意するかですね。アトレに通訳してもらい提案してみましょう」
トニトルスもいまの仲間の状態では不安だったらしく、僕たちの提案を受け入れてくれて、世界樹まで一緒に行くことになった。
世界樹に向けて帰ろうと話していたら、アトレがホワイトドラゴン置いていくの?と聞いてきた。
あれ、そういえば温泉に行ってから戻って来てないな。
温泉の所に戻ると、すぐに僕の所へホワイトドラゴンが飛んできて
「我を置いて皆何処へ行っていたのだ。仲間外れはずるいのだ」と騒ぐ。
ごめんと謝り、トニトルスの仲間がミズヤーに襲われていたので助けに行っていたと伝えた。
「それなら仕方ない。次は必ず我も連れて行くのだぞ。怪我を負ったトニトルスはこの温泉に入ればよい。我が浸かっていたから少しは怪我も回復するだろう」
ホワイトドラゴンは回復魔法が得意なドラゴンらしい。ドラゴンの鱗の色は属性と同じ色だそうだ。
確認しようとして忘れていたよ。
アトレたちも温泉に入りたいというので、ここで一泊することになった。
翌々日には無事に世界樹にたどり着き、アルラウネに状況を話してトニトルスの怪我が治るまでここに置いてもらうことになった。
翌日、屋敷に戻る僕たちに、お祖父様と戦ったトニトルスが寄ってきた。
アトレが言うには約束だから、お祖父様の従魔になるといっていると教えてくれた。
「仲間が大怪我を負っているし、怪我が完治しても縄張りとか改めて作り直さないといけないのではないか」とお祖父様が問う。
アトレの通訳で、トニトルスはこの群れにいたくないそうだ。
理由を聞くと、奥さんと子供が真っ先にミズヤーの餌食にされたらしい。
自分が不在なのを理由に・・・・。
一人残った我が子とは離れたくないので子供も同行させたい。ただし従魔になるのは自分だけにしてほしいといっていると言う。
このトニトルスは強いが、まだこの群れのリーダーは別にいるのか。恐らくこのトニトルスにリーダーの座を奪われたくなくて追い出しにかかったのか?
「わかった。それなら一緒に行こう。これからよろしくな」とトニトルスの頭をなでるお祖父様。トニトルス親子が我が家に加わった。
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