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第133話 みんな期待しています
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いつもお読みいただきありがとうございます。
次の投稿は12月13日7:00です。
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「この穀物がお米というものですか」とマリア。
早速、お米を持ってマリアの所へ来ている。
「そう脱穀はしてもらっているけれど、精米しないといけない。今は茶色だけれど皮をむくと白色になる」と一粒取って皮を爪で擦ると白色が見える。
「麦の精米機を加工して、米の精米機にするということですか。これなら難しくないので数日でできると思います」
「お米を置いていくから改良する際に使って。あとお米は欠けても食べられるから捨てないでね」
「わかりました。私もカレー粉の新作は楽しみなので急いで改良します」
「なぜ、カレー料理の新作に使うと知っているの」
「屋敷でみんな話していますよ。新作いつ食べられるのだろうって違うのですか」
「いや、使うけれど・・・」
「なら、頑張ります」
屋敷の従業員、騎士団までだと今回貰ってきたお米で足りるだろうか?
翌日、マリアがお米の精米機ができたと連絡あった。
昨日だよ。無言の圧が強い。
見に行ったら全部白米になっていた。すごすぎるよ、マリア。
白米が入ったマジックバックを持って調理場へ。
料理長が笑顔で待っていた。
うっ、ここでも無言の圧が・・・。
まず、白米を洗うことから始める。言葉より見せた方が早いから自分でする。
「なるほど、白く濁ったものが無くなるまで洗うのですね」
「この白く濁ったものは栄養があるから、野菜や植物に蒔いたらいいらしいよ」
鍋にお米600g、水800mlでしばらく置く。
「なるほど。お米を水に浸してしばらく置くと、時間は30分。冬になればもう少し時間をかけて浸す。浸したお米は強火で炊き、沸騰したら弱火で15分、火を止めて蒸らす」と料理長は藁半紙でメモを取っている。
お米を炊くのは別の料理人任せて今度はカレールーを作る。
ここからは料理長にお任せ。
肉には塩・コショーで下味をつけてもらい、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを切ってもらう。
玉ねぎをあめ色になるまで炒めてもらい、別の鍋で肉、ジャガイモ、ニンジンを炒めて、あめ色になった玉ねぎを加えて炒める。
さらにスープで使うブイヨンと水を加えアクを取りながら煮込む。
フライパンにバターと小麦粉を弱火で炒め、薄茶色になったらカレー粉を加える。
カレールーを少しずつ鍋に入れて溶かす。はちみつも入れる。
味見して塩で調整や、リンーゴをすったものをいれてもいい。
あとは料理長に任せるよ。
ご飯も炊けたようだ。鍋の底の焦げ目が多いようなので、今後は料理人に調整してもらおう。
お米をスプーンで一口食べる。
あぁ、お米の味だ。お皿にお米を盛り、カレーをお米にかけて食べる。
美味しい、カレーライスがこの世界で食べられるなんて思ってもいなかったから嬉しい。獣人の女の子ありがとう。
僕には料理の知識があまりない。
カレーライスなんて市販のルーで作るぐらいで、ルーから作ったことなんてない。
僕と同じ異世界に転生した獣人の女の子が、お米の袋にカレールーとカレーライスの作り方を書いたメモを入れてくれていた。
手紙に入っていたメモにはわざと書かれていなかったんだよ。
お米の袋の中にメモがあって、この袋のお米は苗を作る用のものなので食べるなと書いてあった。だからやっと今日食べることができたのだ。
料理長にもカレーライスを渡して食べてもらう。
「美味しいです。お米ですか、単体での味はないですがもちもちしていて食べたことのない食感です。しかしカレーのスープと一緒に食べるといくらでも食べられます」と料理長。
「これは料理人で食べて、夜もう一度家族用に作ってくれればいい」と僕が言うと料理人から大歓声。
「お前らうるさいぞ。リーンハルト様、ありがとうございます。さらに美味しくして夕食にお出しします。あと従業員や騎士団にも出していいのでしょうか」
「お米がたくさんないから1人1皿まででお願いするよ」
「わかりました。ありがとうございます」と今度は廊下から歓声が聞こえた。
のぞき見していたの?
夕食にカレーライスを出すと、王都から戻ってきた父様はおかわり2回、兄様たちはおかわり1回して大好評だった。
「ハルト、お米を王都に持っていきたいのだけれど、まだあるかな」
「クリス兄様、今日従業員と騎士団も食べているので残っていないと思います」
「ハルトの加護の力でまた早めるか」
「ジェラ兄様、その時は獣人たちにも食べてもらわないといけないと思います」
「ハルト、こちらも流行りそうだな」
「父様、まずはお米を作る人を増やさないといけませんよ」
「食べたいが仕事が増えるのか」がっくりしている父様。
「父上、これは増やすべきですよ。ハルト、他にも食べ方があるのではないか」
「クリス兄様、ありますよ。ただ調理方法を知らないので僕では難しいです。あっ、でもおにぎりは簡単です」
「おにぎり?」
「はい、塩をまぶして握っているものをおにぎりと言います。おにぎりの中に色んな具材を入れて食べます」
「それも食べてみたいから、近いうちにヘリオス村へ行かないといけないね」
クリス兄様、いつから食べ物に執着するようになったのでしょうか?
カレー粉料理に続き、お米料理もですか、・・・意外です。
次の投稿は12月13日7:00です。
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「この穀物がお米というものですか」とマリア。
早速、お米を持ってマリアの所へ来ている。
「そう脱穀はしてもらっているけれど、精米しないといけない。今は茶色だけれど皮をむくと白色になる」と一粒取って皮を爪で擦ると白色が見える。
「麦の精米機を加工して、米の精米機にするということですか。これなら難しくないので数日でできると思います」
「お米を置いていくから改良する際に使って。あとお米は欠けても食べられるから捨てないでね」
「わかりました。私もカレー粉の新作は楽しみなので急いで改良します」
「なぜ、カレー料理の新作に使うと知っているの」
「屋敷でみんな話していますよ。新作いつ食べられるのだろうって違うのですか」
「いや、使うけれど・・・」
「なら、頑張ります」
屋敷の従業員、騎士団までだと今回貰ってきたお米で足りるだろうか?
翌日、マリアがお米の精米機ができたと連絡あった。
昨日だよ。無言の圧が強い。
見に行ったら全部白米になっていた。すごすぎるよ、マリア。
白米が入ったマジックバックを持って調理場へ。
料理長が笑顔で待っていた。
うっ、ここでも無言の圧が・・・。
まず、白米を洗うことから始める。言葉より見せた方が早いから自分でする。
「なるほど、白く濁ったものが無くなるまで洗うのですね」
「この白く濁ったものは栄養があるから、野菜や植物に蒔いたらいいらしいよ」
鍋にお米600g、水800mlでしばらく置く。
「なるほど。お米を水に浸してしばらく置くと、時間は30分。冬になればもう少し時間をかけて浸す。浸したお米は強火で炊き、沸騰したら弱火で15分、火を止めて蒸らす」と料理長は藁半紙でメモを取っている。
お米を炊くのは別の料理人任せて今度はカレールーを作る。
ここからは料理長にお任せ。
肉には塩・コショーで下味をつけてもらい、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎを切ってもらう。
玉ねぎをあめ色になるまで炒めてもらい、別の鍋で肉、ジャガイモ、ニンジンを炒めて、あめ色になった玉ねぎを加えて炒める。
さらにスープで使うブイヨンと水を加えアクを取りながら煮込む。
フライパンにバターと小麦粉を弱火で炒め、薄茶色になったらカレー粉を加える。
カレールーを少しずつ鍋に入れて溶かす。はちみつも入れる。
味見して塩で調整や、リンーゴをすったものをいれてもいい。
あとは料理長に任せるよ。
ご飯も炊けたようだ。鍋の底の焦げ目が多いようなので、今後は料理人に調整してもらおう。
お米をスプーンで一口食べる。
あぁ、お米の味だ。お皿にお米を盛り、カレーをお米にかけて食べる。
美味しい、カレーライスがこの世界で食べられるなんて思ってもいなかったから嬉しい。獣人の女の子ありがとう。
僕には料理の知識があまりない。
カレーライスなんて市販のルーで作るぐらいで、ルーから作ったことなんてない。
僕と同じ異世界に転生した獣人の女の子が、お米の袋にカレールーとカレーライスの作り方を書いたメモを入れてくれていた。
手紙に入っていたメモにはわざと書かれていなかったんだよ。
お米の袋の中にメモがあって、この袋のお米は苗を作る用のものなので食べるなと書いてあった。だからやっと今日食べることができたのだ。
料理長にもカレーライスを渡して食べてもらう。
「美味しいです。お米ですか、単体での味はないですがもちもちしていて食べたことのない食感です。しかしカレーのスープと一緒に食べるといくらでも食べられます」と料理長。
「これは料理人で食べて、夜もう一度家族用に作ってくれればいい」と僕が言うと料理人から大歓声。
「お前らうるさいぞ。リーンハルト様、ありがとうございます。さらに美味しくして夕食にお出しします。あと従業員や騎士団にも出していいのでしょうか」
「お米がたくさんないから1人1皿まででお願いするよ」
「わかりました。ありがとうございます」と今度は廊下から歓声が聞こえた。
のぞき見していたの?
夕食にカレーライスを出すと、王都から戻ってきた父様はおかわり2回、兄様たちはおかわり1回して大好評だった。
「ハルト、お米を王都に持っていきたいのだけれど、まだあるかな」
「クリス兄様、今日従業員と騎士団も食べているので残っていないと思います」
「ハルトの加護の力でまた早めるか」
「ジェラ兄様、その時は獣人たちにも食べてもらわないといけないと思います」
「ハルト、こちらも流行りそうだな」
「父様、まずはお米を作る人を増やさないといけませんよ」
「食べたいが仕事が増えるのか」がっくりしている父様。
「父上、これは増やすべきですよ。ハルト、他にも食べ方があるのではないか」
「クリス兄様、ありますよ。ただ調理方法を知らないので僕では難しいです。あっ、でもおにぎりは簡単です」
「おにぎり?」
「はい、塩をまぶして握っているものをおにぎりと言います。おにぎりの中に色んな具材を入れて食べます」
「それも食べてみたいから、近いうちにヘリオス村へ行かないといけないね」
クリス兄様、いつから食べ物に執着するようになったのでしょうか?
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