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第50話 王宮のお茶会(後編)
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侍女と目を合わせて来てもらう。
お水が欲しいと4人分お願いする。お水を僕たちに配ってくれ、ありがとうと挨拶するとびっくりされたが、にっこり笑顔で頭をさげて下がった。
「ディアンヌ、これからジュースと水を君にかける。侍女が着替える部屋に案内してくれると思うから、下着まで濡れているし、髪もベトベトで風呂に入りたいと言うこと。侍女が痣を見つけるはずだから、義母に行儀がなっていないといつもたたかれているの。びっくりさせてごめんなさいと言えばいい」あとはこちらで動くからと僕が言うと頷く。
「ラファエル、ブリジット協力してくれる?」
「「何をすればいいの(だ)」」
「たぶん、義母がディアンヌは粗相したからこのまま連れて帰ると言うと思うから阻止してほしい。着替えを王宮ですれば虐待がばれてしまうからね。僕だけだと強引に帰ってしまう可能性がある」と言うと2人は頷く。
「じゃぁ、ディアンヌ、義母への反撃だ」と言って、僕はジュースをディアンヌの頭にかける。
「あぁ、手が滑った、ベトベトになってしまったね。ごめん」と大きな声で言ってお水をさらにディアンヌにかける。
そしてさっきの侍女を呼び、ディアンヌを着替えさせてほしい、あと医者の診断もお願いしますと言うと侍女さんは察してくれたようで頷いてくれた。
すると血相を変えて母様と、ディアンヌの義母が来た。
「ハルト、人様のお嬢様に何をしているの」
「これではもうお茶会にいれませんから失礼いたしますわ」と顔がにやけていますよ義母さん。
「まぁ、ずぶ濡れのまま連れて帰るっていうの」
「風邪をひいてもいいのか。それとも風邪をひかせて王家やウエストランドを悪者にしたいのか」とブリジットやラファエルが大きな声で義母を非難する。
義母は反撃されるとは思わず狼狽える。
「そうね、風邪をひかれても困るから着替えてもらいたいたいわ」と王女殿下がやってきた。
王女殿下にまで言われて義母は引き下さがるが顔色は悪くなっていた。
侍女に連れていかれようとしたディアンヌに着いて行こうとする義母を大丈夫ですわ侍女が面倒をみますからと元居た席へ王女殿下が誘導していった。
「ハルト、何わざとしているの。それに皆様もグルですわね」と母様がいう。
ディアンヌが置かれている現状を変えたいっていうから手伝っただけだよと言うと
「だからって・・・・もっとやり方が・・・・はぁ」と言いながら自分の席に戻った。
席を見るとディアンヌの濡れていた椅子は奇麗になっている。侍女さんたちに軽く頭を下げ、僕の席に座る。
「リーンハルト、思い切ったことするな。でも、これで王家も巻き込んでいるから、あの義母もディアンヌに何もできなくなるだろう。これから周りの目が厳しくなるからな」
「ディアンヌは跡取り娘なのよ。父親は婿養子でディアンヌが成人するまでの代理伯爵よ。今回の件で父親は管理能力なしと判断されて王家の介入が入るから大丈夫よ。たぶんあの義母はディアンヌがいなくなったら伯爵家が断絶することを知らないのでしょうね」
ブリジット、さっきも思ったけれど他家の情報に詳しすぎるよ。敵にしないほうがいい人だと思った。
しばらくして、王妃殿下のところに侍女が寄って耳打ちにしている。たぶんディアンヌの件だろう。
王女殿下とディアンヌが一緒に会場に戻ってくる。あれ、王女殿下いつの間にディアンヌを迎えに行ったの?
ディアンヌは水色のワンピースに巻き髪をストレートおろし、両サイドの髪を水色のリボンでくくっていた。似合っていて幼いながら美女さんだ。さっきとは別人だよ。
僕たちのテーブルに王女殿下と一緒に戻ってくる。
ディアンヌは僕たちに笑顔だ。上手くいったのだろう。
「ほんとにリーンハルト様は王家に面倒ごとをよく押しつけてくれるわね。でもガルーダ家はこれから共同事業に参加する予定の家だから、事業の始まる前に介入できてよかったわ」
「そんな大事な話、僕たちにしてもいいのですか」と王女殿下に向かって僕が言うと
「いいも何も、ティーパック事業のことよ」
「もしかして、紅茶の産地?ガルーダ家って」
ディアンヌはそうだという。
ラファエルとブリジットもなんだと聞いてくるから王女殿下を見ると頷くのでこのメンバーには話していいのだろう。
正式に発表があるまでは誰にもしゃべらないようにとお願いして、簡単にティーパック事業のことを話した。
「でも関係のないウエストランド家が事業内容を知っているのか」とラファエルが突っ込んで質問をしてくる。
発案者がウエストランド領にいる者だと伝える。
僕だとは絶対にいいません。
王女殿下は笑いをこらえているけれど・・・・。
連帯感ができた僕たち4人は、近いうちにお茶会を4人でしようと言って別れた。
ディアンヌは家に戻らず、しばらく王家預かりになるようだ。
僕は母様のところへ行き、帰路につく。
馬車に乗るなり母様は
「あれほど大人しくしなさいといったのに、なぜできないの」と叱られる。
だから僕はディアンヌの置かれている状況と現状を変えたいというので行動したこと。
ブリジットがガルーダ家の乗っ取りを義母が考えていそうだという話もした。
王女殿下がティーパック事業の始まる前にガルーダ家に介入出来てよかったとの話もした。
ある程度予測はしていただろう母様はハルトと行くお茶会は何か起きると覚悟していないといけないわねとため息をつかれた。
迷惑をかけたので、「ごめんなさい」と母様に謝った。
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「ディアンヌ、これからジュースと水を君にかける。侍女が着替える部屋に案内してくれると思うから、下着まで濡れているし、髪もベトベトで風呂に入りたいと言うこと。侍女が痣を見つけるはずだから、義母に行儀がなっていないといつもたたかれているの。びっくりさせてごめんなさいと言えばいい」あとはこちらで動くからと僕が言うと頷く。
「ラファエル、ブリジット協力してくれる?」
「「何をすればいいの(だ)」」
「たぶん、義母がディアンヌは粗相したからこのまま連れて帰ると言うと思うから阻止してほしい。着替えを王宮ですれば虐待がばれてしまうからね。僕だけだと強引に帰ってしまう可能性がある」と言うと2人は頷く。
「じゃぁ、ディアンヌ、義母への反撃だ」と言って、僕はジュースをディアンヌの頭にかける。
「あぁ、手が滑った、ベトベトになってしまったね。ごめん」と大きな声で言ってお水をさらにディアンヌにかける。
そしてさっきの侍女を呼び、ディアンヌを着替えさせてほしい、あと医者の診断もお願いしますと言うと侍女さんは察してくれたようで頷いてくれた。
すると血相を変えて母様と、ディアンヌの義母が来た。
「ハルト、人様のお嬢様に何をしているの」
「これではもうお茶会にいれませんから失礼いたしますわ」と顔がにやけていますよ義母さん。
「まぁ、ずぶ濡れのまま連れて帰るっていうの」
「風邪をひいてもいいのか。それとも風邪をひかせて王家やウエストランドを悪者にしたいのか」とブリジットやラファエルが大きな声で義母を非難する。
義母は反撃されるとは思わず狼狽える。
「そうね、風邪をひかれても困るから着替えてもらいたいたいわ」と王女殿下がやってきた。
王女殿下にまで言われて義母は引き下さがるが顔色は悪くなっていた。
侍女に連れていかれようとしたディアンヌに着いて行こうとする義母を大丈夫ですわ侍女が面倒をみますからと元居た席へ王女殿下が誘導していった。
「ハルト、何わざとしているの。それに皆様もグルですわね」と母様がいう。
ディアンヌが置かれている現状を変えたいっていうから手伝っただけだよと言うと
「だからって・・・・もっとやり方が・・・・はぁ」と言いながら自分の席に戻った。
席を見るとディアンヌの濡れていた椅子は奇麗になっている。侍女さんたちに軽く頭を下げ、僕の席に座る。
「リーンハルト、思い切ったことするな。でも、これで王家も巻き込んでいるから、あの義母もディアンヌに何もできなくなるだろう。これから周りの目が厳しくなるからな」
「ディアンヌは跡取り娘なのよ。父親は婿養子でディアンヌが成人するまでの代理伯爵よ。今回の件で父親は管理能力なしと判断されて王家の介入が入るから大丈夫よ。たぶんあの義母はディアンヌがいなくなったら伯爵家が断絶することを知らないのでしょうね」
ブリジット、さっきも思ったけれど他家の情報に詳しすぎるよ。敵にしないほうがいい人だと思った。
しばらくして、王妃殿下のところに侍女が寄って耳打ちにしている。たぶんディアンヌの件だろう。
王女殿下とディアンヌが一緒に会場に戻ってくる。あれ、王女殿下いつの間にディアンヌを迎えに行ったの?
ディアンヌは水色のワンピースに巻き髪をストレートおろし、両サイドの髪を水色のリボンでくくっていた。似合っていて幼いながら美女さんだ。さっきとは別人だよ。
僕たちのテーブルに王女殿下と一緒に戻ってくる。
ディアンヌは僕たちに笑顔だ。上手くいったのだろう。
「ほんとにリーンハルト様は王家に面倒ごとをよく押しつけてくれるわね。でもガルーダ家はこれから共同事業に参加する予定の家だから、事業の始まる前に介入できてよかったわ」
「そんな大事な話、僕たちにしてもいいのですか」と王女殿下に向かって僕が言うと
「いいも何も、ティーパック事業のことよ」
「もしかして、紅茶の産地?ガルーダ家って」
ディアンヌはそうだという。
ラファエルとブリジットもなんだと聞いてくるから王女殿下を見ると頷くのでこのメンバーには話していいのだろう。
正式に発表があるまでは誰にもしゃべらないようにとお願いして、簡単にティーパック事業のことを話した。
「でも関係のないウエストランド家が事業内容を知っているのか」とラファエルが突っ込んで質問をしてくる。
発案者がウエストランド領にいる者だと伝える。
僕だとは絶対にいいません。
王女殿下は笑いをこらえているけれど・・・・。
連帯感ができた僕たち4人は、近いうちにお茶会を4人でしようと言って別れた。
ディアンヌは家に戻らず、しばらく王家預かりになるようだ。
僕は母様のところへ行き、帰路につく。
馬車に乗るなり母様は
「あれほど大人しくしなさいといったのに、なぜできないの」と叱られる。
だから僕はディアンヌの置かれている状況と現状を変えたいというので行動したこと。
ブリジットがガルーダ家の乗っ取りを義母が考えていそうだという話もした。
王女殿下がティーパック事業の始まる前にガルーダ家に介入出来てよかったとの話もした。
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